vol.27へ

vol.29へ

活躍するOB  神戸大学トピックス バックナンバー

vol.28 (2005.10〜2005.12)


Index

vol.27へ

vol.29へ

「犯罪を招いた規制緩和」、塩崎賢明教授(工)の意見

 12月10日付朝日新聞に、塩崎賢明教授(工)による「耐震偽造問題 」に関する意見表明が掲載されている。「これは犯罪であり、悪質業者 の活動を防ぐ手立てが取られていれば防ぎ得た」と教授は述べる。
 建設業界はもともと違法脱法行為が少なくなく、その上、1998年の 建築基準法で建築確認を民間に開放したことが、事件の温床を作った ようなもの。更に、確認検査については、「公共機関が厳正に民間を コントロールする仕組みが必要」と塩崎教授は主張する。耐震偽造で なくても、1981年の新耐震基準を下回る住宅は全国に1150万戸あると 推定され、「地震大国日本の住宅政策やまちづくりはどうあるべきか 、今回の事件を機に基本的な法制度を定め、公共、民間の役割を見直 すべきである」と塩崎教授は結ぶ。

 本面もkobe-u.com/tokyoを御愛読いただき、有難うございました。 当「トピックス」については、“1月6日から”新年の配信は開始いた します。

(2005.12.29)

「野島安太郎さん(元神戸大職員)の翻訳書「La Kapao」、古書価8500円

 1960年前後、神戸大学で施設課長等をつとめていた野島安太郎さ んは、高名なエスペランティストとして海外でも知られている。野島 さんは、多数の日本文学作品をエスペラント(ポーランド生まれのユダ ヤ人L.L.ザメンホフ博士が1887年に発表した国際共通語)に翻訳した。 芥川龍之介の「河童」も、野島さんにより翻訳され他の作品とともに 出版されている。タイトルは「La Kapao」。ちなみに、Laは冠詞、エ スペラントでは名詞は常に“o”で終わることになっているので Kapao となる。

 「La Kapao」の初版本は、今日では高値を呼んでいる。2005年12月 発行の「和洋会古書展」のカタログによると、価格は8500円となって いる。この本を出品しているのは東京・新宿区の「古書すからべ」( 電話・FAX:03-3233-8838)。

(2005.12.27)

旧神戸商工会議所ビルを設計した神戸高工古宇田実第2代校長

 神戸大学工学部の前身校である神戸高等工業(神戸高工)。古宇 田実(こうだ・みのる、1879-1965)第2代校長は、神戸大学名誉教授で 、専門は建築学であった。古宇田名誉教授は、東京帝国大学建築学科 を卒業、1921年(大正10年)新設の神戸高工の建築科主任として赴任、 1929年(昭和4年)から1945年(昭和20年)まで同校の校長をつとめた。
 神戸高工退任後、古宇田名誉教授は文部省文化財専門審議会専門委 員、杉野女子短大楽長などを歴任した。神戸高工時代の1929年に設計 した旧神戸商工会議所ビルは名建築として知られている。広く市民に 愛され、強力な保存運動もあったが、1987年(昭和62年)に取り壊され てしまった。
 古宇田実名誉教授は、古建築の修理監督もつとめたことでも知られ ている。法隆寺国宝保存工事事務所長をつとめ、加古川鶴林寺鐘楼の 解体修理を完成させたという業績で後世に名を残した。

 【参考文献】
 のじぎく文庫編「兵庫県人物事典」(中)1967年、のじぎく文庫
 かどもとみのる「メリケン波止場」2003年、長征社

(2005.12.26)

「凌美会50周年記念誌」発刊

 神戸大学美術部凌美会は、1954年(昭和29年)に発足した。今般、 創部50周年を記念して「凌美会50周年記念誌」が発刊された。本間健 一OB会長の挨拶、新野幸次郎学友会長、難波昭学友会副会長(紫陽会 会長)、坂井幸蔵KTC理事長、野上智行学長をはじめ多数の関係者の祝 辞が寄せられている。神戸大学教育学部(現発達科学部)で非常勤講師 をつとめていた画家の元永定正さんが、神戸大学(生)との交流を回想 した手記も掲載されている。
 70ページ余にわたる各世代のOBたちの様々な回想記、60ページ余の 年表。この年表には出品者たちの氏名が詳細に記録されている。そし て、巻末の写真は新入生歓迎、展覧会風景、夏合宿等内容は盛りだく さんだ。

(2005.12.22)

一海知義名誉教授「東京河上会」で講演

 一海知義(いっかい・ともよし)名誉教授(中国文学)が、「東京河上 会」で講演を行う。概要は以下のとおり。

【東京河上会講演会】
・一海知義(神戸大学名誉教授):「漢詩の世界と河上肇」
・安達誠司(第一回「河上肇賞」本賞受賞者):「レジーム間競争の思想史」
日時:2006年1月29日(日)午後1時から(開場12時30分)
場所:東京神田・学士会館306号室(地下鉄神保町下車3分)
会費:1500円
問合せ、申込先は、以下へ。
「東京河上会」(電話:03-5272-0301)

以上は藤原書店(出版社)の広報誌「機」(2005年12月)掲載の告知による。 「東京河上会」の事務局は、藤原書店内にある。
なお、一海名誉教授は、上記「機」誌にエッセイ「帰休閑話」を連載中 (2005年12月で133回)。藤原書店からは、一海名誉教授の著作として「 論語語論」(定価3150円)、「漱石と河上肇」(定価2940円)等が出版され ている。

(2005.12.21)

コニカミノルタ人事・採用グループ吉田伸也さん(1986年工卒)

 12月5日付「フジサンケイ ビジネスアイ」紙(旧日本工業新聞) の就職欄に、コニカミノルタエキスパート人事サポート部・採用グル ープリーダーの吉田伸也さん(1986年工卒)が登場、コニカミノルタグ ループの採用状況等を語っている。以下は、その概要。
 2006年の採用は、技術者ニーズが高く9割が技術系。学生と直接会 い、フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションを重視する。同 社の経営理念は『新しい価値を創り出そう』というもの。高い目標に 挑戦、失敗してもくじけない人を望む。2007年の採用計画は年明けに なり少したってから公表される。

(2005.12.20)

ヤキトリとバイオリン

 今年創刊されたばかりの神戸市灘区のタウン紙「皆様新聞」を ご存知だろうか。この12月1日に発行されたのが第4号。この号の一 面を飾るのが阪急六甲駅南(六甲八幡神社北)にあるヤキトリ屋さん で、店の名前は「与平」という。一見すると何の変哲もないヤキト リの店である。
 「与平」の暖簾をくぐると、香ばしい香りとともに、壁にバイオリ ンが飾られているのに気づく。ご主人は、若いころプロのタンゴミュ ージシャンだった。お客さんには音楽好きも多い。店のBGMは、もち ろんタンゴ。閉店間近には、ご主人の演奏によるスペシャルライブが 始まることもあるという。

 電話:078-871-1538、日曜、祝日は休み。
 メニュー:ずり(砂肝)、ささみ、ささみ各100円他。

(2005.12.19)

「但馬ゆかりの50人」に登場する神戸大関係者たち




ご参考

 この11月に神戸新聞総合出版センターが「但馬ゆかりの50人」 を刊行した。この小冊子(定価300円で兵庫県内の主要書店で発売)に は、円山応挙、志賀直哉、植村直己など兵庫県北部の但馬地方が生ん だ人物たち50人がピックアップされている。但馬地方の歴史と観光の 散策ガイドブックの役割をつとめている。50人の人物の中に、以下の ように神戸大発達科学部(前教育学部)の前身校出身者が5人登場して いる。

・前田純考(1880〜1911)
 御影師範を経て東京高師に進み、佐々木信綱に作歌を学ぶ。与謝野 鉄幹が“東の啄木、西の純考”とたたえた歌人。肺結核で31歳の若さ で亡くなった。

 せめてだに山の嵐の吹き荒れて我が病む窓に桜ふらせよ

 風吹かば松の枝なる枝なれば明石を思ふ妹と子思ふ

没後「翠渓歌集」が出版された。

・小谷澄之(1903〜1991)
 御影師範から東京高師卒。柔道の頭角を現し、6段だった1932年、 ロスアンゼルス五輪に急遽レスリングで出場、3回戦で敗れたが健闘 がたたえられた。柔道の海外普及に努めた。

・森はな(1909〜1989)
 明石女子師範を卒業、小学校教師を務める。戦後の荒廃のなか、 学校劇の創作と上演に取り組む。退職後童話を執筆、1973年に出版 した「じろはったん」で第7回日本児童文学者協会新人賞受賞。

・東井義雄(1912〜1991)
 姫路師範卒業。小学校に着任。僻地で綴り方教育に情熱を傾ける。 「村を育てる学力」などの著書で広島大からペスタロッチ賞を受賞。

・宇野雪村(1912〜1995)
 御影師範卒業、小学校で教職につく。書を上田桑鳩に学び、戦前の 大日本書道展、戦後の日展などで受賞。前衛書道の旗手として海外で も活躍。毎日芸術賞受賞。

(2005.12.16)

「桂枝雀爆笑コレクション」(全5巻)刊行開始




ご参考

 ちくま文庫から、「上方落語 桂枝雀爆笑コレクション」の第 1巻(すびませんね)が、12月に出版された。定価は945円。この本は 、全5巻の第一冊目。上方落語の爆笑王の魅力を速記と写真で再現し たというのがうたい文句の本である。解説は神戸大文学部を1955年 に卒業した澤田隆治(1955年文卒)さんが担当している。
 桂枝雀さん(本名:前田達)は1960年4月に神戸大学文学部に入学し たが、約1年で中退した。桂枝雀さんが入学した頃の教養課程は御影 にあった。入学直後は、いわゆる「60年安保」に時期。集会やデモ 等で大学は大揺れであった。また、国会デモで亡くなった東大生樺 美智子さんは、神戸高校の卒業生で、神戸大生の中に友人等が多く、 加えて父樺俊雄さんが前神戸大教授(社会学)であったことから、神 戸大教授陣の中に生前の樺美智子さんを知る人も多かった。
 「60年安保」騒動が治まり、御影分校は次第に静かになり始めた。 気がついたら文学部の学生前田達さんは、姿を消していた。これが 当時の在校生の感懐であったという。

(2005.12.15)

神戸空襲から60年




ご参考

 1945年3月以降、神戸は数度の空襲に襲われた。それから60年。 このたび神戸新聞総合出版センターから「神戸大空襲 戦後60年から 明日へ」が刊行された。神戸空襲を記録する会が編者になり多数の市 民や関係者が寄稿している。足立巻一さん(作家)、畑専一郎さん(神戸 新聞主筆)等、当時を知る市民の体験記とともに、戦後生まれの空襲を 体験していない」世代からも多数の寄稿があるのが本書の特色。巻頭 には、空襲に関する写真が多数挿入されている。燃え上がる旧神戸高 等工業学校校舎(長田区水笠通にあった。現神戸大工学部)、焼け跡と 旧神戸医学専門学校(現神戸大医学部)建物等神戸大学ゆかりの写真も 収録されていた。本書の執筆者の中には、前記畑専一郎さん(1938年旧 神戸商業大学卒)をはじめ室崎益輝前神戸大教授(現消防研究所理事長) 、神戸学生青年センター飛田雄一館長(1978年神戸大農学部卒)、神戸 空襲を記録する会杉田哲世話人(1953年神戸大教育学部卒)等多数の神 戸大関係者が参加している。

(2005.12.14)

2005年度日本経済研究奨励財団の奨励金交付、神戸大から2件

 日本経済研究奨励財団は2005年度の奨励金交付対象23件を決定、 神戸大関係は以下の2件であった(12月4日付日経)。

○羽森茂之経済学研究科教授
 商品先物市場の機能に関する実証研究

○三重野文晴国際協力研究科助教授
    東アジアにおける日系.外資系企業の資金調達行動の研究

(2005.12.13)

加護野忠男教授(経営)、「ニッポンの企業家 金子直吉」を連載

 11月21日から日経、経済教室欄に加護野忠男教授(営)が、「ニッ ポンの企業家」欄に寄稿している。クローズアップされているのは、 戦前の神戸に本拠を置いた総合商社鈴木商店の金子直吉。8回にわたる 連載された。鈴木商店は、現在の双日、かつての日商(後に日商岩井) の前身企業。戦前の鈴木商店を三井・三菱に並ぶ大商社に育てたのが金 子直吉である。もっとも、鈴木商店は昭和初期の金融恐慌のあおりで 経営破たんしてしまう。しかし、鈴木商店をルーツとする神戸製鋼や 帝人などの大企業は今日でも健在で、隆盛を誇っている。
 本連載では、金子を支えた旧神戸高商(現神戸大)出身の高畑誠一(後 の日商社長)がロンドンで活躍したことも披露されている。居留地の外 国人商人による国際貿易の独占を日本人の手に取り戻さねばならない 。そんな使命感を持った企業家が直接貿易に導かれた。高知県出身の 金子直吉もそのようにして神戸にひきつけられた人材の一人であった と加護野教授はコメントする。
 なお、金子直吉や鈴木商店を扱った文学作品として、城山三郎著「 鼠」(ねずみ、文春文庫)がある。この経済小説には、前記の高畑誠一 をはじめ西川政一、久琢磨等神戸高商の卒業生たちが実名で多数登場 している。

(2005.12.12)

アルプス電気創業者片岡勝太郎さん(1937年、神戸高工卒)の追悼記事

 10月23日、アルプス電気創業者で前社長の片岡勝太郎さんが亡 くなった。享年89歳。片岡さんは、1937年に神戸大工学部の前身校で ある神戸高等工業学校を卒業した。1948年に兄弟とともに片岡電気を 創業して以来、苦労を重ねて、アルプス電気(後に社名変更)を電子部 品のトップメーカーに育てた。同業他社に自主独立を説いて回り、電 子部品産業の飛躍のきっかけをつくった功労者でもある。片岡さんは 、業界でボスと呼ばれる存在になっても、「背伸びして人間性を喪失 するような、おごった行動があってはならない」と自らを戒めていた という。また、いつも遊びを楽しみ、幅広い交友関係をもっていた。 11月25日付日経紙夕刊には、長文の追悼記事(コラム「追想録」)が掲 載された。

(2005.12.09)

新野幸次郎元学長が支援会議代表委員をつとめる「市民のかけ橋 神戸から全国へ」事業

 阪神・淡路大震災から10年。「震災10年神戸からの発信」が結 成され様々な事業が行われた。その中で象徴的だったのが「市民の かけ橋 神戸から全国へ」事業。この事業は、震災時の支援に対す る感謝の気持ちをこめて神戸市民が各地を訪問、震災の経験や教訓 、復興への取り組みなどを直接伝えることを目的として発足した(実 施は昨年12月から今年の5月)。この「市民のかけ橋 神戸から全国 へ」の成果報告会が8月27日に開かれた。神戸大元学長で「震災10年 神戸からの発信」支援会議代表委員である新野幸次郎さんが、基調 講演をおこなった。新野さんは、「阪神・淡路大震災により「公的」 には限界があり、市民は「自助」を基本として「共助」による復旧 ・復興をを目指すべきだと思い知らされた」「被災した神戸市民が全 国へ震災の経験を伝えることが大切」等を訴えた。以上は、11月30 日発行の第7号「KOBEハートだより」(「震災10年神戸からの発信」 推進委員会事務局発行)から。

(2005.12.08)

沖幸子さん(1969年教卒)の新著「ドイツ流掃除の賢人」神戸新聞で紹介




ご参考

 フラオグルッペ社長の沖幸子さん(1969年教卒)が新著「ドイツ 流掃除の賢人」(光文社知恵の森文庫、660円)を刊行した。フラオグ ルッペは、ハウスクリーニングを業とする会社。本書は沖さんがド イツ等へ留学中に学んだ「時間も労力もかけないシンプルな掃除術 」が披露されている。11月13日付神戸新聞読書欄で、「ドイツ流掃 除の賢人」が紹介され、あわせて沖さんが神戸大学の卒業生で、姫 路市出身であることも言及されていた。
 沖さんは、フラオグルッペ社長のかたわら、大学で起業論を講じ、 厚生労働省などの政府審議委員をつとめるなど多方面で活躍中。

(2005.12.07)

荻正道さん(営卒)の「ソニーが危ない!」文庫版で再登場




ご参考

 2年前に単行本として刊行され話題となった「ソニーが危ない! 」が、今般文庫本となり、単行本と同じ彩図社から出版された。定価 は798円。著者の荻正道さんは、1948年の生まれ。神戸大学経営学部 の卒業生であるが、“荻正道”ペンネームであり、卒業生の名簿(「 凌霜会名簿」)に名前は出ていない。本書は、“経営不振に悩む現在 のソニーの姿”を2年前に予言したものとして注目されている。

(2005.12.06)

魚の油が心臓病を予防、2万人で臨床実験、横山光弘教授(医)

 イワシやサバなどの青魚に含まれる油の成分を摂取すると、心臓 病になるのを防ぐ効果がある。この研究成果は、日本人2万人を対象に した大臨床実験で確認したもので、横山光弘教授(医)らが11月14日に、 米国ダラスで開催中の米国心臓協会学術集会で発表した。コレステロー ル値の高い18645人の男女を対象に、コレステロール値を下げる薬を処 方した上で、半数の人にはイコサペンタエン酸(EPA)を抽出した高純度 のカプセル薬も飲んでもらった。5年間の追跡期間中に、EPA薬を飲んだ 場合、心臓病のリスクを19%減らす効果を得た。日本では欧米に比べ、 心筋梗塞などの死亡率が低い。これは魚を多く食べる食生活が一因と指 摘されていたが、臨床試験で確かめられたのは初めて(11月16日付朝日 夕刊)。

(2005.12.05)

体内時計は副腎ホルモンが調整、岡村均教授(医)

 岡村均教授(医)らは、体の一日のリズムを刻んでいる体内時計の 調整には、副腎から分泌されるホルモンが関係している可能性があるこ とを突き止めた。これはネズミの実験によりわかったもの。副腎ホルモ ンには、リズムを一定に保つ働きがあるらしい。体内時計の乱れは不眠 や時差ボケの原因になるため、研究成果は治療法の開発につながりそう だ(11月14日付日経)。

(2005.12.02)

山脇佐江子さん(1969年文卒)が館長をつとめる姫路市立美術館

日本一の名城である姫路城に隣接して、レンガ造りの美しい建物が ある。姫路市立美術館だ。館長をつとめるのが山脇佐江子さん(1969年 文卒)。同美術館では、特別展として12月24日までケーテ・コルヴィッ ツ展が開催されている。二つの世界大戦という歴史上の大きなうねり の中を生き抜いたケーテ・コルヴィッツ(女性)は、ドイツを代表する 版画家・彫刻家。今年が没後60年にあたる。


観覧料は次のとおり。
 一 般 1,000(800)円
 大高生  600(400)円
 中小生  200(100)円
*( )内は前売りおよび20名以上の団体料金

詳細は、下記参照。
http://www.city.himeji.hyogo.jp/art/

(2005.12.01)

三輪裕範さん(1981年法卒)の新著『四〇歳からの勉強法』、早くも増刷




ご参考




ご参考

 現役商社マンである三輪裕範(みわ・やすのり)さん(1981年法卒)の著書 『四〇歳からの勉強法』(ちくま新書、700円+税)が、話題を呼んでいる。 三輪さんは、1957年の生まれ。伊藤忠商事の調査室長の職にある。神戸大 学法学部を卒業、伊藤忠商事に入社の後、ハーバード・ビジネススクール に留学、MBAの資格を取得した。TOEICは985点という超好成績。
 三輪さんは、多忙なビジンネスマンの傍ら、これまでに『ハーバード・ ビジネススクール』(丸善ライブラリー)、『ニューヨークタイムズ物語』 (中公新書)等多数の著書を刊行した。本書は、上記のような著者の体験に 基づいて書かれた“ビジネスマンの勉強法”についての指南書である。コ マギレ時間の利用法、新聞や雑誌との“付き合い方”、本の選び方、英語 力習得法等々内容的には多岐に渡る。これらは、項目としての目新しさは ないかもしれない。しかし、三輪さんがビジネスマンのかたわら知的生産 活動を持続してきた。その実績を踏まえてのことであるからて説得力ある 内容の本である。換言すれば、学者や評論家が書いた空論とは違う。
 『四〇歳からの勉強法』は、11月10日に発売。11月中に増刷が決まると いう人気ぶりだ。景気は良くなってきた。企業業績も良好。しかし、日本 経済の前途は順風満帆とはいえない。中間管理層の一員として多忙な毎日 を送るビジネスマンたち。彼等は、いつかは50歳になり、55歳に到達する 。そのとき慌てないためには40歳ぐらいから勉強(テーマは自分で選ぶし かない)を続けていけば、その蓄積は大きい。漫然と、ゴルフ、カラオケ 、ゴマスリの毎日を過ごしていては、未来は無いに等しい。そのように感 じているビジネスマンにとっての必読書だ。

(2005.11.30)

のびやかスペース「あーち」で小川譲さんの遺作展

 神戸市灘区神ノ木通にある“のびやかスペース「あーち」”は、神戸 大発達科学部大学院が経営する子育て支援施設である。この10月、この施 設で、元美術教師小川譲さんの遺作展が開催された。小川譲さんは1900年 (明治33年)生まれ。六甲小学校や市立神戸中学校(現葺合高校)などで教え た後、画業に専念した。次男の小川旦(たん)さんが、「あーち」でボラン ティア活動をしており、学生たちが小川譲さんの作品のこと知り「人柄や 作品をぜひ伝えたい」との希望をもち、展示会が実現する。発達科学部津 田英二助教授も参画、学生たちの学芸員としての実習も兼ねる催しとなっ た(10月26日付読売新聞、神戸新聞他)。

(2005.11.29)

元Jリーガーの八十(やそ)祐治さん(1993年営卒)、司法試験合格

 1993年経営学部を卒業後、「J1」のガンバ大阪などで活躍した八十 祐治さんが、今年の司法試験に合格した。八十さんは茨木高校、神戸大学 とサッカー部に所属、Jリーグ発足の1993年にガンバ大阪に入団、中盤の 選手として2年間でリーグ戦3試合に出場した。その後はJFLのヴィッセル 神戸(現J1)など3チームを渡り歩き、2000年に引退した。東京で営業マン として働きながら予備校に通い、今年2度目の挑戦で見事司法試験合格を 果たした。「弁護士として選手をサポートしたい」と八十さんは抱負を 語っている(11月14日付日経夕刊他各紙)。

(2005.11.28)

神戸大が東京、名古屋、広島の三都市進学説明会を開催

 神戸大今秋初めて、東京、名古屋、広島の三都市で進学説明会を開催 した。国立大学の独立行政法人化に沿った、新しい動きのひとつとして見 られれている。進学説明会では、大学全般に関する紹介が行われたほか受験 生に対する個別相談も実施された(10月17日付日経)。
 9月*?に東京・青山のオーバルビルで開催された説明会は、当初の予想 を倍以上上回る盛況。母校の近況を知るため参加した神戸大OB数名や、 来年2月18日の神戸空港開港に向けて東京で広報活動を行っている神戸市 職員(東京駐在)の姿もあった。神戸大の受験生増加は、神戸市にとって も関心事。なお、神戸空港関連では、航空会社の動きも活発。神戸大学 工学部卒の西久保慎一さん(1978年工卒)が社長をつとめ、神戸空港乗り 入れをいち早く決定したスカイマークエアラインでは、営業マンが神戸 大学東京オフィスに出入りし始めた
ご参考: 「名古屋での進学説明会に140人の参加がありました」
   http://www.kobe-u.ac.jp/info/topics/t2005_08_23_03.htm
  「東京で進学説明会を開きました」
   http://www.kobe-u.ac.jp/info/topics/t2005_09_13_01.htm
  「広島で進学説明会を開催しました」
   http://www.kobe-u.ac.jp/info/topics/t2005_10_11_03.htm

(2005.11.25)

早川武夫名誉教授(法)の名著「法律英語の基礎知識」増補版刊行




ご参考

 1914年生まれの早川武夫名誉教授(法)は、お元気で活躍中。今秋、名 著「法律英語の基礎知識」の増補版が刊行された(商事法務、定価3000円+税 )。弁護士の福山敬士さんとの共著で、表紙には早川名誉教授の似顔絵が描 かれている。
 冒頭には若き日の早川名誉教授の自伝「がんばれ諸君!」(「英米法サロン 」から採録)が序章として掲載されている。逆境をものともせず、30歳をす ぎて東大法学部を卒業したという早川名誉教授の一代記だ。
 本文は2編に分かれる。「ANDとORについて」「時に関する前置詞」など一 見やさしい用語の説明があるかと思うと、英米法の基礎となるラテン語やフ ランス語の法律用語についての章を設けるなど内容は多岐にわたっている。

(2005.11.24)

体内時計は副腎ホルモンが調整、岡村均教授(医)

 岡村均教授(医)らは、体の一日のリズムを刻んでいる体内時計の調整 には、副腎から分泌されるホルモンが関係している可能性があることを突き 止めた。これはネズミの実験によりわかったもの。副腎ホルモンには、リズ ムを一定に保つ働きがあるらしい。体内時計の乱れは不眠や時差ボケの原因 になるため、研究成果は治療法の開発につながりそうだ(11月14日付日経)。

(2005.11.22)

話題を呼ぶ、東京理科大三土修平教授(1982年経院修了)の著書「靖国問題の原点」




ご参考

 10月6日付朝日新聞読書欄に、東京理科大三土修平教授(みつち・しゅう へい、1982年経院修了)の著書「靖国問題の原点」(日本評論社、1575円)が紹 介され、絶賛されている。次に紹介するのは、その抄録。評者は、評論家の 宮崎哲弥氏。
 「靖国問題」を主題とする本は数多出版されているが、特定イデオロギー に染め抜かれた、「内輪」向けの論考ばかり。読むに値しないものが殆どで ある。断言するが、近年上梓された夥しい靖国関連書のなかで、読むに足る 内容を備えているのは本書のみである。
 「靖国問題の原点」の著者である三土教授は、1949年東京の生まれ。1972 年東京大学法学部を卒業し、経済企画庁に勤務した。その後、1982年に神戸 大学大学院経済学研究科を修了、愛媛大学法文学部教授を経て、2000年から 東京理科大学理学部教授。経済学博士(神戸大学)。経済学の研究・教育に携 わる傍ら、永年宗教問題にも取り組み、求道的側面と社会批評的側面との両 面で活動。1986年奈良の東大寺(華厳宗)で得度。

(2005.11.21)

神戸大学に「経営の殿堂」開設

 神戸大学は、“神戸市内で創業し、独自のビジネスモデルを構築した経営 者”を顕彰する「経営の殿堂」を開設した。野球にならって殿堂を作り神戸の 起業の歴史を伝え、後に続く起業家の励みとするため。
 殿堂入りしたのはロック・フィールドの岩田弘三氏、ノーリツの太田敏郎氏、 アシックスの鬼塚喜八郎氏、ワールドの木口衛(まもる)氏と畑崎広敏氏、ダイ エーの中内功氏、神戸ポートピアホテルの中内力氏の計8人。神戸大は年内にも 殿堂入りを数人追加する予定。経済・経営・法学部などがある六甲台キャンパス 本館の一室に、会社の歴史や製品・サービス、創業者の写真などを一枚のパネル にして展示。日時を決めて公開する計画だ(10月8日付日経)。

(2005.11.18)

角野康郎教授(理)が、外来生物規制に関して発言

 11月12日付の朝日新聞コラム「私の視点」に角野康郎教授(理)の寄稿が掲 載されている。角野教授が環境省特定外来生物等専門家グループ植物部会長と して選定した特定外来生物について、他の学者から異論があったことについて、 考えを述べている。そのひとつはオオキンケイギクで、「在来の植生を圧迫し ているような事実はなかった」との反論があった。これに対して、角野教授は オオキンケイギクはシバやススキが優占する植生では拡がることはないが、他 の場所では旺盛に繁殖し、既存の植物を消滅に至らしめると述べている。
 オオキンケイギクは、美しい黄色の花畑を造成するにはきわめて適した植物。 しかし、放置すれば日本の生態系に深刻な影響を与える外来植物であり、特定 外来生物に選定することを提案したと角野教授は結ぶ。

(2005.11.17)

「現代GP」に採択された神戸大の「震災教育システムの開発と普及」

 今年度、国の「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」に採択さ れた神戸大学の「震災教育システムの開発と普及」。これに関して、現代GP担 当の西島章次副学長が、語っている。以下は、その抄録(10月18日付読売)。
 なぜ今、防災教育か。震災10年という区切りを迎え、その経験や教訓、研究 の蓄積を風化させてはならない。世界各地で多様な災害が発生しているが、阪 神淡路大震災の経験を被害の軽減に生かすことが出来る。経験を伝え、風化を 防ぐことは、39人もの学生が犠牲になった神戸大の使命だ。

(2005.11.16)

文化功労者に選ばれた脇田晴子さん(1956年文卒)

 日本史研究家の脇田晴子さん(1956年文卒)が、文化功労者に選ばれた。脇 田さんは滋賀県立大学名誉教授で、現在は城西国際大学客員教授。神戸大学を 卒業後、脇田さんは京都大学大学院に進み、1963年に博士課程を修了。主に日 本中世史の分野で活躍する。商業史、都市史、女性史、芸能史、被差別部落史 の研究分野で大きな業績を重ねた。女性史の分野では「女性史総合研究会」を 組織し、年報「女性史学」の編集長を長く担当した。
 『日本中世商業発達史の研究』(御茶の水書房)、『日本中世都市論』(東京大 学出版会)、『室町時代』(中公新書)、『日本中世被差別民の研究』(岩波書店 、第25回角川源義賞)、『中世に生きる女たち』(岩波新書)等の著書が多数ある 。
 橘女子大学、鳴門教育大学、大阪外国語大学で教授を歴任後、滋賀県立大学 に移り、昨年から現職。
 能学には大学時代から関心が深く、凌霜謡会の会員でもある。、昨年10月19 日には、神戸大学学友会大阪支部(大阪凌霜クラブ)で、講演会の講師をつとめ た。演題は「文化の政治性-天皇と中世文化を中心として」。

(2005.11.15)

神戸大学からの司法試験合格者数、今年は30名

 2005年度の司法試験合格者が発表された(11月10日付各紙)。今年の合格者 数は1464人(前年比19人減)。早稲田大が228人で、昨年に引き続きトップ。神戸 大は昨年より3人少ない30人で10位だった。

 ▽2005年度司法試験大学別合格者数 ()内は昨年度

 1位 早稲田大 228 (226)
 2位 東京大 225 (226)
 3位 慶應義塾大 132 (170)
 4位 中央大 122 (21)
 5位 京都大 116 (147)
 6位 大阪大 57 (45)
 7位 一橋大 51 (57)
 8位 同志社大 48 (30)
 9位 名古屋大 32 (26)
 10位 神戸大 30 (33)
 10位 北海道大 30 (16)

 なお、1996年以降10年間の神戸大学からの司法試験合格者数合計は181名とな る。この数字は、社会科学系同窓会誌「凌霜」(2005年11月発行)所収の安永正昭 教授(法)「司法試験雑感」に出ていた9年間の数字(151)に、最新数字(30)をプラ スしたもの。

(2005.11.14)

小塩隆士教授(経)の新著「人口減少時代の社会保障改革」の書評




ご参考

 10月30日付の日経紙読書欄にあるコラム「この一冊」に、東洋大学駒村康平 教授が小塩隆士教授(経)の新著「人口減少時代の社会保障改革」(日本経済新聞社 、1900円)の書評を寄稿している。
 駒村教授はまず「著者はこれまで公的年金の民営化を主張してきたことで知ら れるが、本書では比較的現実的な社会保障改革案が提示されている」と紹介する。 そのうえで、評者として「少子化対策の効果は不明瞭であり、人口減少を前提と した社会保障制度に変更すべきである。そのために小さい政府とし、負担の先送 りはやめるべきであるという本書のメッセージは明解である」と自己の見解を述 べている。

(2005.11.11)

金井寿宏教授(営)、ジャック・ウェルチ「ウィニング 勝利の経営」を書評




ご参考

 10月16日付日経書籍欄に、金井寿宏教授(営)が、ジャック・ウェルチの「 ウィニング 勝利の経営」(日本経済新聞社、2000円+税)の書評を寄稿している 。
 金井教授は本書は経営の諸問題を扱っているが、人の問題に大きく傾斜して いるのが特徴であると述べている。CEOの仕事の75%近くは人間の問題と言って のけたウエルチ。本書でも人事重視、しかも経営トップだけでなく、ミドル重 視の姿勢が示され、働く一人一人への配慮や助言と言う面が濃厚と指摘してい る。

(2005.11.10)

未来の経営者との造り込みについて論じる三品和広(営)教授

 11月13日、六甲祭当日に開催される「ベンチャービジネス研究会フォー ラム」で、楽天・三木谷浩史社長と経営学研究科・三品和広教授との対談が予 定されている。三品教授は、「第45回エコノミスト賞」の受賞者。8月9日付 のエコノミスト誌に受賞記念論文を寄稿している。以下は、その概要。

 経営者に大きく依存しない経営のあり方を、戦後の復興の中で着実に作り上 げてきた日本の企業が、企業間競争のグローバル化に伴い、米国型の経営者の 「製造工程」を取り入れることがいずれ不可欠になる。
 この経営者の造り込み、「製造工程」でのポイントは、第一に新卒採用。従 来型の新卒社員に加えて、終身雇用を前提としない経営職採用を行う。その後 、選抜・登用の過程を経て人材に見合うポストを用意する。同時に世界観や事 業観をチェックする教育機会も必須となる。グローバル化に加えて、社会規範 や価値観や言語を全く共有しない社員を大量に迎え入れる時代に備え、経営者 の造り込み急がれる。

「ベンチャービジネス研究会フォーラム」
参考:http://www.kobe-u.net/rokkosai-event/

(2005.11.09)

KTC山本和弘常務理事が勧める「図解でわかる等価変換理論」




ご参考

 神戸大学工学部の同窓会である(社)神戸大学工学振興会(略称:KTC)。 その常務理事をつとめる山本和弘さんお勧めの本がある。日刊工業新聞社 から出版された新刊書「図解でわかる等価変換理論−技術開発に役立つ70 のポイント」だ 。この本は、等価変換創造学会編のよるもので、定価は 2200円。
 従来、歴史的な人類史上の大事業は、少数の天才や偉人だけが持つ創造 的思考能力に頼ったものと思われてきた。しかし、本書が紹介する“等価 変換理論”は、それが誤解であることを物語り、<創造とは何か>、<創 造的思考とは何か>という、今日まで多くの人が簡単に立ち入って行くこ とのできない世界を解き明かしている。
 城野和三郎元神戸大学工学部長(神戸大学名誉教授)も、この理論の賛同 者だった。また、山本さん自身も「図解でわかる等価変換理論」の編者で ある等価変換創造学会の幹事として研究に携わっている。

(2005.11.08)

ディレクトフォース代表理事 水野勝さん(1961年経卒)

 10月25日付産経新聞のコラム「先行人」に、ディレクトフォース代表理事  水野勝さん(1961年経卒)が登場、抱負を語っている。

 団塊の世代が定年を迎えるいま、悠々自適の“第二の人生”に思いをはせる 人も多い。だが「そんなのは半年で飽きる。エネルギーを持て余したシニアの 受け皿が必要と思った」と、水野さんは、シニアを活用する組織ディレクトフ ォース(東京・竹橋)を約3年前に設立した。大手商社、丸紅の副社長を退任後、 関連会社の社長職をけっての旗揚げだった。
 ディレクトフォースは、大手企業の管理職経験者約300人が在籍している。今 の活動は、大学への講師派遣や中小・ベンチャー企業の経営指南。例えば、多摩 大学では、アサヒビールのOBが、スーパードライ等のヒット商品に携わった経 験を踏まえた講義を行い、人気を博した。

(2005.11.07)

五百旗頭教授(法)が「戦略の本質」の書評

 五百旗頭真教授(法)は、毎日新聞の書評委員。10月23日付の同紙の読書欄 のトップ「今週の本棚」で、野中郁次郎他著「戦略の本質」(日本経済新聞社、 定価2310円)を詳細に分析して紹介する。本書は20年前に同じ著者たちにより刊 行され話題を呼んだ「失敗の本質」に続く労作。太平洋戦争の敗因研究の書で ある。
 なお、五百旗頭教授は、中央公論10月号に「歴史の咎を「戦争責任」で超え るとき」を寄稿。この論文は、同誌のの連続企画“戦争責任60年目の検証”の 一環として掲載されたもの

(2005.11.04)

首相の靖国参拝、“戦争日本”と“戦後日本”の区別を、王柯教授(国際文化)




ご参考

 10月22日の朝日新聞オピニオン欄で、小泉首相の靖国参拝に関し王柯教授 (国際文化)が意見を述べている。王教授はまず、留学や史料調査で中国を訪れ ることの多い王教授の学生たちが、抗日戦争勝利60周年の今年、例年になく戦 争についての質問を受けた、とのコメントを述べる。
 そのうえで、「“戦争日本”と“戦後日本”を区別せず、戦争体験のない世 代の日本人に戦争に対する道義的責任を背負わせる」ような行為は心無い行動 と思えると自説を述べている。次いで、このような現象がなぜ起こるのか、と 問いかける。それは、一部の日本の政治家が、「“戦争日本”の戦争犯罪の否 定に躍起になり、A級戦犯をまつる靖国神社への参拝が自分の使命だと主張し、 自国の歴史教科書が侵略に触れると“自虐的”と攻撃し、東京裁判すら否定す る」といった発言をする。このような事実に起因していると王教授は述べる。
 王教授は「今、首相にとって必要なのは、“戦後日本”が“戦争日本”とを 徹底的に決別したことを示すことだ」と結ぶ。王教授の専攻は中国近現代史、 本年3月岩波新書「多民族国家 中国」が出ている。

(2005.11.02)

理念なき「村上」型投資家 従えば会社に損失、加護野教授(営)

 10月19日付毎日新聞に、インタビュー記事として加護野忠男教授(営)が登 場、村上ファンドの阪神電鉄株の買占め等について発言している。
 「村上ファンドや楽天の動きをどう見ますか」の質問に対して、加護野教授 は「こうしたM&A(合併・買収)は今後増える。しかし、いまはやりの辛抱のきか ないM&Aは段々すたれていく。米国でも半数は失敗だ・・・・村上ファンドは理念も 志もない」と発言。この記事のタイトルは「理念なき「村上」型投資家 従え ば会社に損失」となっていた。

(2005.11.01)

「公共性向上へ抜本改正を」、野球協約について井上教授(法)がコメント

 村上ファンドが阪神球団の上場を求めたのを機に野球協約が注目されてい る。10月11日付朝日夕刊で、野球協約について井上典之教授(法)が次のように コメントしている。
 野球協約には不備が多い。新人獲得での裏金について規定や対応策がない。 コミッショナーの権限があいまいなうえ、重大事項を決めるオーナー会議があ り、責任の所在がどちらなのか不明確。大リーグ移籍など選手と球団、あるい は球団間の利害衝突の際の仲裁機関もない。これまで場当たり的に解決してき たが、協約を抜本的に改正する時期に来ている。

(2005.10.31)

俘虜収容所の音楽会再現 小野市が神戸大と共同企画

 第一次大戦中、小野・加西市境に設けられた青野原俘虜収容所で、ドイツ・ オーストリア人兵が慈善コンサートを開催したという記録がある。10月10日、 このコンサートを再現する「ふるさとをしのぶ音楽会」が、小野市うるおい交 流館エクラで開催された。故郷や友を思い奏でられた86年前の音色が、約300人 の聴衆を魅了した。
 コンサートと同時に特別展も開かれた。特別展に出展された「一九一九年三 月三十日」開催の音楽会のチラシをもとに、当時の演奏と同じ6曲がを再現され た。ほとんどが交響曲やソロ曲。当時は海軍軍楽隊の演奏だったとみられるこ とから、神戸大の田村文生助教授(発)が吹奏楽向けに編曲した。
 特別展の共同調査に当たった大津留厚教授(文、西洋史)は、「チラシには『 シベリアで苦しむ戦友のために』と記されており,解放を願った心境がうかが える。音楽を通じて平和の意味をもう一度考えてほしい」と呼び掛けた。田村 助教授の指揮で、神戸大交響楽団の管楽パートの約三十人がシューベルト「軍 隊行進曲第一番」やワグナー「巡礼の合唱」、グリーグ「ソルベーグの歌」な どを演奏した(10月12日神戸新聞)。

 以上は10月3日付朝日、10月20日産経の記事から。

(2005.10.28)

中村千春教授(農)第29回「井植文化賞」を受賞

 中村千春教授(農学部長)が、第29回「井植文化賞」を受賞した。「井植文 化賞」は、三洋電機の創設者、故井植歳男氏の私財を基金に、文化・芸術などの 分野で貢献した人を顕彰するために設けられた制度。第29回目となる本年の受 賞者は6名だった。中村教授は科学技術部門での受賞。
 中村教授は,日本の植物ゲノム研究の継承者の一人で、イネの低温耐性育種 技術の開発で優れた研究を展開し、これが受賞の対象となった。大学は法人化 され、農学部長として外部との折衝に追われる。中村教授は「研究だけしてい ればいい時代は終わった。これからは産学官で協力しないと大学は生き残れな い」と語っていた。

 以上は10月3日付朝日、10月20日産経の記事から。

(2005.10.27)

神戸大学応援歌「宇宙を股に」の作曲者竹内平吉さん

 神戸大学の応援歌のひとつに「宇宙を股に」がある。応援団が創設された 1960年に古林喜楽前学長(神戸大学の第2代学長、経営学博士)の作詞、元宝塚歌 劇団の竹内平吉さんの作曲で出来上がり、21世紀初頭の今日も歌い継がれている。
 今年3月、岩波新書の一冊として刊行された川崎賢子著「宝塚というユートピ ア」に、「宇宙を股に」の作曲者竹内平吉さん(1887−1972)のことが、チラリと 出てくる(38ページ)。それによると竹内さんは、帝国劇場の管弦楽部の初代の 楽長。関東大震災(1923年)を機に宝塚歌劇団に移籍した。
 偶然のことである。竹内平吉さんが、大正時代に活躍していた帝国劇場ビルの 地下2階には、神戸大学東京オフィスが開設され、就職活動等で上京した、神戸 大学の学生の立ち寄り場となっている。この場所は、同窓会組織である東京凌霜 クラブの一角にある。同クラブには神戸大学学友会の東京支部も置かれている。 1966年に設置された東京凌霜クラブ。来年は、設置40周年を迎え、記念事業も計 画されている。

(2005.10.26)

佐原博規さん(1965年経卒)のエッセイ「余談、娯談、録談」

 佐原博規さん(1965年経卒)が、エッセイ集を自費出版した。書名は「余談 、娯談、録談」。この本は佐原さんが自ら調べた多種多様なテーマについての 薀蓄集と言ってよいだろう。たとえば、大阪ではエスカレーターの左を開ける が、東京では右を空けるのはなぜか、夫婦別姓は中国や韓国では昔から行われ ている、戦争直後の昭和20年にも国勢調査が行われた等々。
 日本語を中国人に教えている同期生は、本書を「わかり易く、美しい日本語 で書かれている」と評する。日本語のテキストとして使っている由。佐原さん は卒業後旭化成に入社した。その後、旭ダウを経てダウ化工取締役を最後に退 職、現在は執筆を楽しむ日々だそうだ。
 この本は、もともと同じく1965年経済学部卒業の西村完治さんが運営してい るサイト“悠遊館21”への寄稿が発端となり出来上がった。3年分36本のエッセ イがとりまとめられている。西村さんは松下電工を定年退職後、自分のサイト を構築、“悠遊館21”と名付けて広く社会に開放している。サイト構築の手腕 を買われ、地元自治体の市民環境会議や色々の企業などから、サイトの構築を 頼まれるという。西村さんのメールアドレスは、RXM06156@nifty.com 。
 「余談、娯談、録談」は、一般書店では扱っていません。購読ご希望の方は 、まず、“悠遊館21”を検索して内容を見てください。その上で、佐原さんに 郵便又はメールでお申し込み願います。価格は、送料込み1200円。振込口座は 申し込み時に佐原さんから連絡されます。

 あて先  佐原博規  222-0032横浜市港北区大豆戸町08-2-8-901
 メール   h-sahara@zg8.so-net.ne.jp

(2005.10.25)

阪神タイガースのコーチをつとめた小柴重吉さん(1931年、神戸高商卒)

 神戸大学の前身校である神戸高商卒の卒業生が、かつて阪神タイガースの コーチをつとめていた。小柴重吉さん(1931年卒)が、その人。1962年から1964 年までの3年間、阪神タイガースのコーチをつとめていた(「プロ野球70年史」 2004年、ベースボールマガジン社)。
 小柴さんは、第一神港商業(現神戸市立神港高校)時代、町田重信さん(投手、 慶応大学出、元日本高等学校野球連盟理事)とバッテリーを組む。第10回全国中 東学校優勝野球大会兵庫大会で、前年に全国制覇した甲陽中学(現甲陽学院高校 )を12-0で破り、甲子園出場を果たした(1998年5月20日付朝日)。
 なお、小柴さんは同窓会誌「凌霜」(1963年3月)に随筆を寄稿、プロ野球関係 者と神戸大学(前身校)卒業生について語っている。

(2005.10.24)

人口減少が小さな政府を要請、小塩教授(経)

 10月4日付の日経紙「経済教室」に小塩隆士教授(経)教授が寄稿、人口減 少下の社会保障をどうすべきかについて論じている。
 以下は、その抄録。
 人口減少社会において、社会保障給付の充実は現役層の負担増や将来世代へ の負担先送りにつながりやすく、その吸収は困難になる。小さな政府の実現は 喫緊の課題。高齢者向け給付の圧縮や高齢者層内の所得再分配の強化が必要と 説く。“負担が高くても、その分給付が充実していれば問題ない”といった世 代の違いを無視した議論は間違いであると指摘。また、日本では、晩婚化が少 子化の最大の要因なので、出産、育児休暇制度の充実や、育児手当の引き上げ などの効果は期待できない。

 参考:総選挙「自民圧勝」に関する小塩教授(経)のコメント

(2005.10.21)

阪神・淡路大震災と図書館活動」、図書館雑誌で紹介

 元神戸大学図書館の司書稲葉洋子さんの著書「阪神・淡路大震災と図書館 活動-神戸大学「震災文庫」の挑戦」が、日本図書館協会機関誌である図書館 雑誌10月号で表紙写真入で紹介された。本書は、阪神・淡路大震災で罹災した 際の図書館関係者の普及活動、震災資料の本格的収集等の記録集。著者の体験 に売らずけられており内容は濃い。紹介しているのは、帝塚山大学の柴田正美 さん。
 「阪神・淡路大震災と図書館活動」は、西日本出版社の発行、定価は1000円 +税。なお、本書は損害保険関連の週刊誌インシュアランス損保版(8月18日付) でも2ページ弱にわたり、表紙写真入で、紹介された。

(2005.10.20)

評論家平岡正明による桂枝雀論「哲学的落語家!」刊行




ご参考

 評論家平岡正明さんが桂枝雀論「哲学的落語家!」を筑摩書房から出版し た。定価は2200円+税。著者は桂枝雀に対し、強烈な同世代意識をもつ。また 、東京者から見る異文化・関西への視線を向ける。そして奇想の落語家に同じ く奇想を武器として、枝雀落語の深淵に迫るという気迫に満ちた本。
 この「哲学的落語家!」出版に際して、野口武彦神戸大学名誉教授は、筑摩 書房のPR誌「ちくま」9月号に「絶笑の探求」というタイトルの紹介文を寄稿 している。落語家桂枝雀さんは、1960年神戸大学文学部に入学したが、中退 。桂米朝師匠の指導のもと落語家の道に進んだ。

(2005.10.19)

昭和天皇の神戸への行幸、神戸経済大学は避けられた

 今から約60年前のこと。日本は占領下にあった。マッカーサー元帥の人 気が日本人の間に高まるなかで、人間宣言をした昭和天皇は、精力的に全国各 地を回って国民を激励した。1947年(昭和22年)6月には関西へ来られることに なった。ところで、神戸行幸の際の天皇御一行の宿泊所が、こともあろうに神 戸一中(現神戸高校)校舎となった。同校は破天荒な大騒ぎとなった。
 いくら敗戦直後で諸事万端整っていない時代とはいえ、旧制中学の校舎に宿 泊とは。当初は神戸経済大学(現神戸大学)を宿泊所にという打診があった。 しかし、大学は“マルクス主義者の居城”という一面もあり、まとまらなかっ たらしい。これに替わって、山の中腹で警備上もよく、校舎も鉄筋コンクリー ト建物だからということで神戸一中が最適と判断されたようだ。戦前からの古 風な中学教師は感激した。朝礼に授業に、とにかく「感激せよ感激せよ」と中 学生に説き諭した。これに対して若い先生の中には、「感激などというのは自 然に生まれて来るもので、強制できるものではない」などとの批判もでた。

 以上は雑喉謙「『銃後』の記録■神戸戦災記■」(1990年、現代フォルム)か らの抄録。昭和天皇の宿泊所があった、神戸高校校舎は数年前立て替えられた。

(2005.10.18)

直嶋正行さん(1971年営卒)、民主党『次ぎの内閣』の官房副長官・政調会長代理に就任

 参議院議員の直嶋正行さん(1971年営卒)は、民主党『次ぎの内閣』の官 房副長官・政調会長代理に就任した(「なおしま正行レポート」2005年9月)。こ のポストは、党政策を取りまとめる重責を担っている。

(2005.10.17)

大西さん(1965年経卒)、母校・加古川東高校を語る

 東京兵庫県人会の機関誌「ふるさとひょうご」93号に、「てい談 われ ら同窓生 兵庫県立加古川東高校」のタイトルの座談会が掲載されている。 てい談(鼎談)では、加古川東高校の卒業生3人が母校を回想している。
 人材開発会社アクティビジネスを経営する大西啓義(おおにし・ひろよし) さん(1965年経卒)も、座談会出席者のひとり。「歴史や人間教育もあれば満 点」と大西さん。「よき伝統を忘れずに新しい時代に逞しく!」と発言した のが、今田忠彦さん。今田さんは横浜市教育委員。一方、NTTドコモ執行役員 丸の内支店長の井上陽二郎さんは「まじめに努力を続けよう」と、語りかける。
 大西さんの次の言葉が印象に残る。
 「僕は平岡の田舎だったから、加古川へ出るとなると大都会に出る感じだっ たね。自転車で通っていましたが、国道は未舗装の部分がずいぶんありました 。一番記憶があるのは、柔道の寒げいこ。冬の朝早くに行かなきゃいけなかっ たから寒かった。」
 なお、「ふるさとひょうご」93号は本年7月の発行。

(2005.10.14)

坂田客員教授(自然科学研究科)の新著「ゲノム創薬」

 坂田恒昭客員教授(自然科学研究科)・医学博士の新著「ゲノム創薬」(薬 事日報社)が刊行された。定価は2100円(税込) 。本書は、図や表、写真を多数 用いたゲノム創薬の案内書である。
 本書では、DNAの発見の歴史からDNAの医薬品への応用の歴史、さらにはDNA の並びである遺伝子、その総体であるゲノムがどのようなものでありどのよう に医薬品の創製さらには適正使用に応用されているかの現状を紹介している。
 以下は【目次】からの抄録。
 1.遺伝子の本体 2.遺伝子工学の幕開 3.遺伝子からゲノムへ 4.遺伝子と 病気 5.煎じ薬からバイオ医薬品へ 6.道修町から世界へ・・・・26.ゲノム創薬 から見た今後の医薬品

(2005.10.13)

神戸大学発達科学部4回生・馬伏さん、スクールサポーターを語る

 神戸のタウン誌、月刊「神戸グー」9月号(神港ジャーナル社)で「特色 ある神戸の教育推進アクティブプラン」という座談会が掲載されている。神戸 大学発達科学部4回生で、スクールサポーターをつとめる馬伏詩史(まぶせ・し ふみ)さんも参加者のひとり。
 以下は、馬伏さんのスクールサポーター実践の報告。

 私は教師をめざしているのですが、大学に入った頃から現場である学校を早 く見たいと思っていました。そんなときに「スクールサポーター」の存在を知 り、2回生の頃から実際に学校に行って授業の支援をしたり、休み時間に一緒 に遊んだりといった活動をしています。最初は大学の近くの鶴甲小学校の1年 生のクラスの支援をさせていただきました。今年は昨年の活動をきっかけに小 束山小学校でボランテイアとして支援をさせてもらっています。2学期からは 若草小学校でスクールサポーターとして活動していく予定です。

 この座談会には、小川雄三(おがわ ゆうぞう)神戸市教育長、井上真規子神 戸市PTA家庭教育アカデミー第1期生、金川章三ひよどり台小学校評議委員も加 わっていた。

(2005.10.12)

「日本自動車史U」に神戸高工製電気自動車の写真

 昨年刊行された「日本自動車史」に次いで、同じ佐々木烈(ささき・い さお)さんによる自動車史の本「日本自動車史U」が出版された。
 本書は、自動車とその周辺分野に関して多種多様なテーマを掘り起こした 労作である。目次を見てみよう。軍用自動車、わが国最初の有料道路、女性 運転手のはじめ、陸軍自動車学校、消防自動車のはじめ、木炭自動車・・・ 。一般の自動車関連書にはめったに現れない興味深いテーマが並んでいる。 黎明期の電気自動車にもページを割いていて、同署146ページには、1924年( 大正13年)に神戸高工(神戸大工学部の前身)で制作された電気自動車の写真 が掲載されている。
 著者の佐々木さんは1929年(昭和4年)新潟県佐渡の生まれ。慶応外国語 学校英語科卒業後、国際自動車、国際ハイヤー等に勤務した。『車社会その 先駆者たち』、『明治の輸入車』等日本における自動車の歴史に関する著書 が多数ある。

(2005.10.11)

手嶋教授(法)の著書「医事法入門」




ご参考

 手嶋豊教授(法)の著書「医事法入門」が、有斐閣から刊行された。定価 は1800円+税。医療事故、脳死、臓器移植、遺伝子医療などの医療をめぐる諸 問題を、法律的観点から論じた入門書。
 最新の動向や判例を紹介しながら平易に解説している。法学部学生はもと より、医学部や医学部保健学科で学ぶ学生や現役の医療関係者(医師、看護師 )向けの入門書。患者の側にたつ一般市民も、抵抗なく読める。巻末の用語索 引、判例索引が便利。

(2005.10.07)

三品教授(営)、日経BP図書賞受賞

 三品和広(みしな・かずひろ)教授(営)の『戦略不全の論理-慢性的な低収 益の病からどう抜け出すか』(東洋経済新報社)が、「日経BP Biz・Tsch図書賞 」を受賞する。受賞図書は、三品教授の著書以外に、中西準子「環境リスク 学」(日本評論社)、藤本隆宏「日本のもの造り哲学」(日本経済新聞社)の2冊 。
 「日経BP Biz・Tsch図書賞」は、今年で5回目。表彰式は、11月1日に経団連 会館で開かれる。以上は9月30日付日経紙から。なお、三品教授は、『戦略不 全の論理-慢性的な低収益の病からどう抜け出すか』で、第45回(2004年度)エ コミスト賞04年度)を受賞している。

 参考:三品教授(営)ら第45回(2004年)エコノミスト賞決定

(2005.10.06)

日本語教師養成のプロ、李香淑さん(2000年、文化学研究科修了)

 横浜駅前にあるヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座で、もっと も人気の高い先生が李香淑(イヒャンスク)さん。いつも厳しく明るく、若い 人から中高年までの生徒たちを叱咤激励している。
 李さんは韓国の漢陽大学で日本語、日本文学を研究し卒業。その後、神戸 大文化学研究科に留学、2000年に博士課程を修了した。しばらく神戸で翻訳 などの仕事をした後、現在はヒューマンアカデミーで日本語講師養成の仕事 をしている。韓国人でありながら、「外国人に日本語を教える方法」を日本 人に教える。ユニークな先生である。大柄で明るい先生の授業は人気が高い 。いずれ、博士論文を書いて博士となり、日本語を学ぶ人のための本、日本 語を教える人のための本も書いてみたいと意欲を語っている。

(2005.10.05)

終戦後の神戸経済大学自動車部

 神戸大学の前身校のひとつが、神戸経済大学。昭和20年代に神戸経済大学 に自動車部があった。使用していた車は、グリーンのトヨタ・トラックで、 大学の公用車の払い下げだった。荷台の前左の角に“釜”があり、そこで木 炭を燃やし、そのガスで走る。戦時中に改造されて「木炭車」だった。
 車には「神戸経済大学自動車部」と、ペンキで書かれていた。神戸の繁華 街の交差点で、ガス欠のためエンストを起こし冷や汗をかいたこともあった 。燃料の木炭を買うために、車を使ってアルバイト(すなわち、モノ運び)を したのも、楽しい思い出。また、ダンスパーティーを開催して、自動車部の 資金稼ぎをしたこともあった。

 以上は、「凌霜昭和27年卒業50周年記念誌」(2002年刊)から拾った話題。

(2005.10.04)

上竹原さん(1959年営卒)の新著「一筆啓上、香港より」




ご参考

 上竹原康宏(かみたけはら・やすひろ)さん(1959年営卒)の新著「一筆啓上 、香港より」が、文芸社から刊行された。定価は1500円+税。上竹原さんは 、フジテック副社長等を歴任、顧問を経て本年同社を退任した。上竹原さん は、台湾、シンガポール、香港と海外生活が長く、通算36年間にわたりアジ ア諸国で勤務する。本書は1983年の着任に始まる香港での滞在をふまえた香 港レポートといった性格の本である。内容は政治、経済、社会、文化と多岐 にわたる。また、長い海外生活から発した「日本への思い」が記録されてい る点も、見落とせない特色だ。
 1997年、香港の主権が中国に返還された。上竹原さんは、この前後に香港 で仕事をし、香港に暮らした。その体験を踏まえて、返還前後の香港の政治 ・経済事情をレポートした第1章は貴重な記録である。また、(日本の)衆議院 議員選挙に際して投票を行ったときの体験が書かれていて興味を惹く。1票 の投票に要したコストは2520円だった(詳しくは本書85ページ参照)。海外か ら、日本の政治に関与するには、時間・手間・費用がかかることを思い知らせ てくれる。
 1993年、上竹原さんは愛用のベンツを盗まれた。そのときの体験が出てい る(車の盗難、98ページ)。車は見つかったが、修理費用が300万円もかかっ てしまった。ドイツからの部品の取り寄せが修理費高額化の原因だった。こ の経験談の前後には、香港で高級車を盗み、それを中国に持っていって売り とばす様々な手口が紹介されている。海上をゴムボートに車を積載して中国 に運ぶという「珍奇な手口」も紹介されていた。翌年の1994年は香港の景気 が良かった。成金が多数出た年だった。その結果、車が売れたのだ。この年 は6ヶ月の間にベンツ、BMW等高級車3000台が盗難にあったという。

(2005.10.03)


vol.27へ

vol.29へ

Copyright (C) 1998-2006神戸大学東京凌霜クラブ. All Rights Reserved.
本ページに掲載の記事・写真を転載される場合は、神戸大学東京凌霜クラブまでご連絡下さい。