|
活躍するOB 神戸大学トピックス バックナンバー
vol.20 (2003.10〜2003.12)
|
12月22日の日経で、研究成果の事業化を目指す大学教員が設立や運営に携わるベンチャー企業が463社に 達したとの記事が報じられている。大学別では、神戸大は11社で10位にランクされている。
(2003.12.26)
内閣府と全国知事会が、被災者生活再建支援法の改正に合わせ、住宅の再建補修に最高200万円を支給する案 を作ったが、財務省が難色を示している。この現状について、室崎益輝教授は次のようにコメントしている(12月 11日付朝日)。
国が国民の生命、財産を守る責務を明確にするという意味で、実現すれば画期的なこと。個人の資産形成に財政 的な手当ては出来ないという考え方がある。しかし、住宅を単純に個人資産と割り切っていいのか。街並み景観を 作る、安全な街を造るという意味で、公共的な側面への支援と考えるべきだ。
(2003.12.25)
「現代物理学がたどり着いた新しい答え」と題する科学記事が、12月6日付朝日新聞に掲載された。
地球が太陽系の中心ではなく、太陽の周りを回る惑星の一つであるように、この太陽系のある“私たちの銀河系” 以外にもよく似た銀河はある。さらにそのような宇宙もたくさんある宇宙の一つにすぎない。そのようなことが分か ってきたのだ。
また、ユニバースに対して無数に存在する宇宙をマルチバースと呼ぶことも紹介されている。宇宙が十分に広く、 物質がほぼ均一に分布しているとして、観測可能な宇宙ごとに区切っていくと、いつかは同じパターンの宇宙が 現れる。これはコピー宇宙と呼ばれ、東大の佐藤勝彦教授とともに松田卓也教授(理)も”このようなコピー宇宙 が“あってもおかしくない”と述べている。
(2003.12.24)
12月3日付の日経夕刊(生活面)に、エッセイストでもあるフラオグルッペ社長沖幸子さんが寄稿。沖さんは 年末の大掃除シーズンを迎え、ドイツ流の合理的な家事を勧める。生活の中で、家事を定期的に自己管理、時間 管理する。そうすれば、「家事がつまらなくて退屈」と言いたくなる現実も変わっていく。これが沖さんの提言。
(2003.12.22)
神戸大学の前身校神戸高等商業学校(神戸高商)を1923年(大正12年)に卒業した金田俊郎さんの遺稿が、今年の 夏一冊の本になった。タイトルは「65年前の洋行」、文芸社から発行された。定価は1000円+税。
金田さんは1937年(昭和12年)三和銀行(現UFJ銀行)在職時代、「洋行の命」を受け主としてロンドンでの研修 のためにヨーロッパに向かった。当時の交通手段は船。神戸港から日本郵船諏訪丸に乗船。上海、シンガポール、 コロンボ、スエズ、マルセイユまでの航海。そのあとパリを経てロンドンへ行く。
「65年前の洋行」の原稿は長女の竹之内明子さんにより発見され、明子さんの手で編集され一冊の本となった。 当時、ヨーロッパ旅行が出来たのは、ごく限られた人たち。35歳だった金田俊郎さんは綿密な日記を残した。名所 ・旧跡の記録はもとより、ナチス台頭期のヨーロッパの雰囲気を伝え、また当時のインテリらしくワシントン・ア ービングの「航海」を引用するなど興味深い構成になっている。
金田俊郎さんは三和銀行取締役外国部長・総務部長在職中の1957年、肺がんのため55歳で死去した。
(2003.12.19)
11月4日号のエコノミスト誌で加護野忠男教授(営)は、日本の企業は日本の制度や文化を生かした戦略を展開す べきで、さもなければ厳しい国際競争は戦い抜けない、と述べている。
例えば、制度面では、株主の短期的要求に屈せず、長期的視点から経営を考えるのが日本の強みであり、法的にも その観点での制度強化が必要だ。文化的には、例えば、ソフトウエアは日本では最初から高い完成度が要求され、そ れが、日本のゲームソフトの持つ強みになっている。マイクロソフト流の顧客に品質管理をさせ、バージョンアップ によって欠点を直していくようなやり方は通じない。
以上のような加護野教授の主張は波紋を呼んだ。11月30日付の日経紙のコラム「経済論壇から」では、慶応大の 清家篤教授が、上記加護野教授の考えを、一橋大米倉誠一郎教授の「もはや日本型成功体験は捨てるべきだ」という 考え方と対比させて紹介している。
(2003.12.18)
中川丈久教授(法)が、政府の司法制度改革推進本部における「行政訴訟の機能の見直しの動き」について以下 のように述べている(11月29日付朝日新聞)。
1962年制定の行政事件訴訟法(行訴法)は、行政機関が法律に違反したり、事実誤認に基いて行動した場合の裁判所 による是正手続を定めている。しかし、現在の制度は、訴訟を起こせる対象が狭い、訴えを起こせる者の資格が狭い、 取り消しからさらに踏み込んだ請求がなかなか認められない、などの問題点を抱えている。
司法制度改革推進本部の検討会は、自由競争を重んじ、問題があれば事後チェックにより救済して行こうという 流れの中で、行政監視の重要性に光を当てている。しかし役所側は、現行規定のままで良いと改正に後ろ向き。この ような状況にあるが、様々な私益の調整結果が公益であって、超然とした公益があるわけではないと考えれば、訴え ることの出来る人の範囲を広げ、行政に対するチェックの機会を増やすことは、今の日本の国のあり方にかなうもの だ。
(2003.12.17)
12月1日付朝日新聞で、五百旗頭真教授(法)は、今回日本の2人の外交官が襲撃され死亡したことに関連し、 次のように述べている。
イラクの治安状況は戦時よりも悪化しており、欧州の情報筋などによれば、“相手からはこちらが見えるが、 こちらからは相手が見えない”状況にある。そのような状況下で自衛隊を派遣すると言うことは、今回のような悲劇 を増やすだけになる可能性が十分ある。また、無理に今自衛隊を派遣することで、国内の世論は相当に不安定になる と思われる。自衛隊派遣を撤回することが、小泉首相にとっても失点を少なくするやり方になるはずだ。
(2003.12.16)
レストラン等でワインセミナー・パーティーの企画・運営を手がける(有)サンク・センス。この会社を今年 の4月に設立したのが松浦尚子さん。1994年に神戸大(教)卒業後、ベネッセに入社。1997年に同社を退職しフランス へ渡り、フランス語とワインの勉強を重ねる。2000年には、ボルドー大ワイン醸造学部公認のワインテイスティン グ資格を取得した。
事業開始から半年。セミナー事業は軌道に乗りつつある。次は、ワイン販売やフランスの学校と提携した資格ビ ジネス。これが松浦社長の構想だ。以上は11月14日付日経産業新聞「はばたく女性起業家奮闘」から。
(2003.12.15)
神戸大医学部の松尾雅文教授らは12月3日、筋肉が萎縮する難病のデユュシェンヌ型筋ジストロフィーの 男児に対し、人工的に作った合成DNA(デオキシリボ核酸)を利用した遺伝子治療に世界で始めて成功したと 発表した(日経夕刊12月3日)。
(2003.12.12)
11月20日、日経主催競争政策シンポジウムが開かれた。パネリストとして出席した泉水教授は日本の独禁法 について次のように述べている。
日本の独禁法には欧米のような強い法執行が出来ない欠点がある。特にカルテルへの制裁には刑罰と課徴金が あるが、欧米より著しく低い。今回独禁法研究会が提言した課徴金上げが実現しても、違反終了からさかのぼっ て3年分しか取れないなどの問題が残る(11月30日付日経)。
(2003.12.11)
日本経済新聞社発行が、この11月に「定年後を極める」(1400円+税)を刊行した。この本は、堀田力、森毅、 加藤仁等の執筆人陣に加え、一般市民から公募した手記が多数収録されている。定年後のライフワーク、生きが い、ボランティア活動等を71人が書いた手記から伺い知ることができる。そんなユニークな本だ。
平井保さん(1959年・営卒)も手記を寄せた71人のなかの一人だ。定年後、「セルフカウンセリング講座」を受 講、資格審査を経て現在はセルフカウンセリング学会の指導会員。ボランティアとして通信講座の添削を担当し ている。受講生は職場、家庭、PTA等における日常の人間関係で悩む人たち。自分の「悩み解決」のために通信 講座を受けている。平井さんは、添削を通じてこれら受講生の悩み解決に立ち向かっている。
(2003.12.10)
荷宮和子(にみや・かずこ)さんによる「若者はなぜ怒らなくなったのか」(2003年・中公新書ラクレ・740円 +税)が刊行された。荷宮さんは、1963年神戸市の生まれで、丁度「団塊の世代」と「団塊ジュニア」の世代の 中間世代に属する。
荷宮さんは神戸大卒業後、マーケッターとして女子中高生の動向を洋服・雑貨を通して追ってきた。同時に、 漫画、宝塚、キャラクター等についてのコラム執筆する。その経験が本書の随所に生きている。黒木瞳、ナンシー 関、ガンダム等が本書に登場するのは、そのせいだ。
長期不況が続く今日、若者を取り巻く状況は決して良くない。雇用情勢は厳しい。社会保障の負担増。そして 戦争。しかし、今の若者はおとなしい。どうしたんだろう。かつて多くの若者が学生運動に身を投じてきた。 「怒れる若者」は絶滅してしまったのだろうか。本書はタイトルが示すように、そのようなテーマを追っている。 文体は極めてユニーク。
(2003.12.09)
UFJ銀行は今年4月から、「新5ヵ年経営計画」をスタートさせた。その重要なポイントの一つが、既存顧客の 取引深耕と新規顧客の開拓拡充である。そうした重要課題の作戦参謀本部であり、実動部隊である企業部を率いる のが三浦隆執行役員・企業部長(1975年営卒)。
現場感覚を重視する三浦さんの信条は「現場100回主義」。拠点の法人営業マンと一緒に企業を訪ね、各企業の 課題や検討事項、さまざまな意向やニーズを本支店一体となってソリューションコーディネイトするのが企業部の ミッションだ。現場で目一杯汗をかくという経験を積めば、成功するための「ヘソ」が身についてくるという三浦 さん。「部下を良い部下に育てるのが、上に立つものとして、最も大切な仕事である」と熱く語る(プレジデント 11月3日号)。
(2003.12.08)
上久保敏(かみくぼ・さとし)大阪工業大学助教授の『日本の経済学を築いた五十人 ノン・マルクス経済学者の 足跡』(2003年・日本評論社・2500円)が刊行された。福田徳三(1874-1930)以下50人の経済学者の経歴と業績が、簡明 に纏められている。
50人の中には神戸大学経済・経営・法学部の前身校である神戸高等商業学校(神戸高商)で教授をつとめた津村秀松、 坂西由蔵、飯島幡司が登場する。また、神戸高商が大学に昇格してできた神戸商業大学教授をつとめ、更に戦後の学 制改革により誕生した神戸大学経済学部教授となった宮田喜代蔵も50人のひとり。以上のほか、本書の索引には内田 銀蔵、田中金司、丸谷喜市、水島銕也、水谷一雄等神戸高商から神戸大学に至る間で校長や教授をつとめた諸先生の 名が出てくる。
そのほか、神戸大学関係者として、神戸高商を卒業して一橋大学の前身校東京商科大学で学び一橋大学教授を務め た中山伊知郎、鬼頭仁三郎、赤松要や、同じく神戸高商の卒業生で小樽商大の前身小樽高等商業学校の名物教授だっ た大西猪之助も50人の経済学者の一人として取り上げられている。また、「50人」以外で索引に名が出ている大塚金 之助、高垣寅次郎(ともに一橋大学教授)も神戸高商の卒業生。
上久保敏教授は1963年の生まれ。東京大学経済学部で早坂忠教授の指導を受けた。三和総研(現UFJ総研)を経て2002 年から現職。古書店をまわり戦前の経済書をあつめるという地道な努力により、本書ができあがった。本文中に、と ころどころで「感動的な古本との出会い」も語られている。このような経済書は珍しい。
(2003.12.05)
「日本経済の再生には個人・企業・社会の行動変革が不可欠である」と、金丸恭文フューチャーコンサルティン グ社長(1979年・工卒)が、経済同友会の機関誌「経済同友」10月号で語っている。ちなみに、金丸さんは、経済同友会 の新規事業創生委員会委員長。
チャレンジ精神を復活させ、日本経済を再活性化する。そのために、「企業の戦略・行動・価値変革」「個人の戦略 ・行動・価値変革」「社会風土・価値観」といった本質的な問題点について論議し、提言に留まらず、経営者あるいは 個人として具体策を実践していきたい。以上が金丸さんの発言内容。
(2003.12.05)
日本で一般的に表現される東西南北。しかし、中国では東南西北と表現される。この違いについて、岩波書店の PR誌「図書」11月号の中で、一海知義名誉教授(教養)が解説している。
日本では遡ること9世紀、菅原道真の「舟行五事」に始まり、今昔物語集、太平記にも東西南北の記載が見られる。 この東西南北が、対立概念を並べた表現であるのに対し、時計の回転と同じ順序に従っているのが東南西北。これは 中国に伝わる「五行説」に基づいているという。両国における表現の違いには、歴史的背景が深く関係している。
(2003.12.04)
NHKの人気アナウンサー、住田功一さんが11月26日の朝日新聞コラム“ひと”欄に登場している。
灘区の実家に帰省中に阪神大震災が起こった。激しい揺れの中、職業的使命感から秒数を数え、「約40秒揺れた。サイ レンの音はしない」ことを確認した。隣家の電話を借り事実を伝えた音声がテレビから放送された。これが神戸からの 第一声だった。だがサイレンの音がしなかったのは被害が軽かったのではなく、現実が想定をはるかに超えていたため だった。おろおろしながら取材に走り回りながら、傷ついた故郷を自分は見世物にしているのかと涙が出た。
その思いを、仕事のかたわら、全国の小中高校に出向き、話す。「また同じ話と思われるんじゃないかと思うんです が、泣き出す子もいるんです。震災のことは伝わりきっていないんですね」と住田さんは語る。
(2003.12.03)
関東地区の受験生から、「ぜひ方でもの神戸大学法科大学院説明会を開催してほしい」との強い要望があり、以下の 要領で東京・高田馬場で説明会を急遽開催することになった。島並良・濱本正太郎両助教授からカリキュラム、入試要項 等の紹介・説明があり、その後質疑応答に移る。参加者からの活発な質問が 続く。最後に教官4名が希望者からの個別相談 に応じ、ほぼ予定通りのスケジュールで終了した。
参加者数は100人弱と予想をうわまわる盛況ぶり。座席が足りなくなり、別の教室から追加の椅子を運ぶ場面もあった。 ホームページを見ての参加者が多かったようだ。
日時 2003年11月30日(日) 16:30 - 18:30
会場 Wセミナー東京本校(高田馬場)
(2003.12.02)
10月5日付神戸新聞読書欄で、兵庫県氷上郡の村岡太郎さんが、“私の1冊”として森はなさんの作品「じろはったん」 (アリス館)を語っている。
昭和のはじめ、師範学校を卒業して兵庫県但馬地方に赴任した教師である“わたし”と知恵遅れの寺男じろはったん。 そして小学生の子供たちとの交流を描いた作品が「じろはったん」。この本は、全国の公共図書館の児童書のコーナーには 必ずといっていいほどに置かれている心温まる本だ。戦争中の学童疎開もテーマとして扱われている。梶山俊夫さんによる 童画も楽しい。
「じろはったん」の作者森はなさんは、物語に登場する若い女教師と等身大。神戸大教育学部・発達科学部の前身校の ひとつである明石女子師範学校の卒業生。「じろはったんのはなしは、孫にきいてもらいたくて書きました。みなさんにも きいてほしくて、本にしていただきました」と、読者である子供たちに語りかけている。
森はなさんは、同じアリス館から「ハナ先生ものがたり」「わたしトシエです」といった創作童話を出版している。
(2003.12.01)
発展する華人、華僑経済、日本はさらに人や資本の開放を、遊仲勲東邦学園大教授(1960年、経博)
朝日新聞11月20日の華人ソフトパワーと題した特集記事の中で、遊仲勲教授は、華人パワーの拡大とそれに対応すべき日本 の課題について、以下のように述べている。
かつての華僑は故郷に送金し、錦を飾るのが一般的だった。今は、中国の改革開放政策と経済成長につれて、国外の華人が 大陸で事業をしたり、人材、文化、情報を大陸に向けて発信したりするようになった。若者の間で流行する音楽に見られる ように、華人のネットワークは双方向性を持ち縦横無尽に築かれつつある。共通言語も広東語や福建語から、北京語や英語 へと変わった。リスク分散の意味からも子弟を各地に送り、欧米で高等教育を受けるものも多い。日本は、物の輸入だけで はなく、人や資本の一層の解放をして、国の間口を広げることが重要である。
(2003.11.28)
神戸大学広報委員会編集「六甲ひろば」No.74が発行された(10月15日)。特集は10月4日に神大会館六甲ホールで開催の 「神戸大学・神戸商船大学統合記念式典」。野上智行神戸大学長、原潔神戸商船大の式辞が収録されている。また、この式典に 合わせて神戸港に入港した韓国海洋大学校練習船「ハンナラ号」についての話題も掲載。
ワシントン大学(米)および上記韓国海洋大学校との学術交流協定の記事、第3回神戸大学地域連携推進連絡協議会開催、大学院 経営学研究科公開講座、農学部公開講座等の記事。連載中の「神戸大学学友会情報」は第7回。教育学部・発達科学部同窓会で ある紫陽会が紹介されている。2000年に発行の「神戸大学教育学部50年史」は、7000円で頒布されたが、直後に古本屋で2万円 の値がついていたというエピソードも。
(2003.11.28)
神戸大医学系研究科の柳茂助教授らの研究グループは、細胞内でエネルギーを作り出す小器官であるミトコンドリアが 壊れると、それを察知して細胞外に排除するたんぱく質を発見した。
このたんぱく質を医薬品などで増やせば、パーキンソン氏病や糖尿病などミトコンドリアの機能低下によって発症する病気を 治療できる可能性がある(11月17日付日経)。
(2003.11.27)
「定年と失業からの自由」(鳥影社)という魅力的タイトルの本が発行された。著書は小野昭さん(1958年・経卒)、337ページ とヴォリュームはたっぷりで、定価は1500円+税。
詳しい紹介は、ここでは出来ないが、著書の考えは、「定年を勤続20年とし、その後の20年を別な企業(役所)で働くことを 制度化する」という提案。労働力の流動化により個人も企業(役所)も活性化され良い結果を生むという主張だ。
(2003.11.26)
11月15日(土)、響友会(神戸大学交響楽団OB会)の東京支部総会が東京凌霜クラブ・東京KUCにて開かれた。 総会終了後、 一般にも公開した演奏会があった。
響友会員の中島良能さん(1963年・営卒)が音楽監督を務める「湘南エールアンサンブル」から石塚千恵(バイオリン)・南日美 奈子(ピアノ) のプロ演奏家を迎え、「世界音楽の旅 ハンガリーとルーマニアを訪ねて」と題し、バルトーク「ルーマニア民族 舞曲」、デニーク「ホラスタカート」等のバイオリン曲の数々を鑑賞した。参加者は22名。
中島氏さんは日本IBM早期退職後、桐朋学園大指揮者教室修了という異色のプロ音楽家。 ルーマニア国立パカウフィル客演指 揮者も務めている。
演奏会後の懇親会では、演奏者も参加。音楽にまつわる話題や参加者各位の近況報告等があり、演奏会ともども至福な時空を 共有することが出来た。
(2003.11.25)
月刊誌「神戸っ子」10月号に、神戸市空港対策室長、同消防局長などをつとめた上川庄二郎さん(1960年・法卒)が登場、神戸 の都市の魅力である中突堤を中心とした「ウォーターフロント」を語っている。
神戸港は、観光資源として考えると「磨かれざる金剛石」と上川さんは表現する。「ウォーターフロント」と元町・三宮を結ぶ 路面電車の復活という提案も出ている。「ウォーターフロント」を劇場にというスローガンも楽しい。
(2003.11.25)
小室程夫教授(法)の新著「ゼミナール国際経済法」(日本経済新聞社・定価4000円+税)が刊行された。781ページの大著。 WTO、ダンピング、セーフガード、知的所有権等多岐にわたる内容を収録する。
大部の書であるが、入門書・実務書として活用できるようにも編集されている。巻末のGATTおよびWTOの紛争事例集や詳細な索引、 参考文献リストは便利。
(2003.11.21)
11月12日の朝日新聞夕刊コラム“窓”欄で、桐村英一郎論説委員が神戸大と統合した神戸商船大学の練習船、深江丸について 矢野吉治船長の話を交え紹介している。
商船大では、船乗りになる学生もそうでない学生も一度はこの449トンの練習船で体験航海してきた。大阪府立大や中京大などの 実習も引き受けるほか一般希望者や地元の子供たちの一日乗船などで昨年度は49回計100日、海に出たという。水産系を除く国立大 で船を持っているのは東大や広島大など極めて少ない。したがって、神戸大の期待は大きく、“海へのいざない”講座を新設し体験 させる、内海域環境教育研究センターの授業に使うなどの案が出ている。矢野船長は、「海にかかわりのなかった学生がどんな反応 を示すか楽しみ」と述べつつも、1日航海すると20万円の経費がかかることを心配しているという。
桐村論説委員は、「大海原をいく運行費など教育費としては安いものではありませんか、学長さん」とコラムを結んでいる。
(2003.11.21)
北坂真一同志社大教授(1991年、経・博修了、前神戸大教授)の新著「マクロ経済学・ベーシック」が有斐閣から刊行された。 定価は2300円+税。
大学で初めて経済学を学ぶ学生、もう一度経済学を学ぼうとする社会人を対象にした本。同志社大、神戸大、名古屋市立大など での講義がベースとなっている。
(2003.11.20)
平安時代の日記など歴史資料に残った地震の記録をデータベースとしてまとめ、地震研究に役立てる試みが神戸大学を中心に 始まる。地震学者と歴史学者が協力、資料の信頼性を検証した上で収録する。研究グループは神戸大学の石橋克彦教授を中心に地震 学者7人と歴史学者6人で構成。6世紀から17世紀初頭までの約5千の地震が対象(11月3日付日経)。
(2003.11.19)
経済・経営・法学部の同窓会誌「凌霜」No.359(11月号)が発行された。前々号からスタートした「現役の学生諸君へ 先輩から のメッセージ」のページ。今回は、福川勲さん(1997年・経卒、大和総研)は「『キャリア』構築能力が大切」、舩曳真一郎さん(1983年 ・営卒、三井住友海上)は「六甲台にて」のタイトルでそれぞれ後輩に呼びかける。
7月31日、大阪凌霜クラブで開かれた16回目のビアパーティーには55人の留学生を含む120名以上の参加者があった。恒例の日本語 作文コンテスト最優秀賞となったのは、文学部の劉妍さん(中国)の「日本と恋をする私」。その全文が同誌26ページ以下に収録され ている。
1903年(明治36年)に創部の柔道部の100年記念式典が、7月20日六甲台で開催された。野上学長、兵庫県柔道連盟藤田会長、一橋大 柔友会竹内会長、大阪市大清光会広橋会長、甲南大柔道部山崎部長からの祝辞があった。参加は総勢180人。100周年にあたり「神戸 大学柔道部回顧録(戦後編)」が刊行された。この出版物については、「学友会ホームページPLAZA」を参照。
(2003.11.18)
朝日新聞社から「愛蔵版 花おりおり その2」(定価2,000円)が刊行され、全国の書店の店頭で晴れやかに並べられている。著者 の東京農大湯浅浩史教授は、1963年に兵庫農大(現神戸大農学部)を卒業後東京農大・大学院を修了した(農学博士)。本書は、現在も朝日 新聞夕刊に連載中のコラム「花おりおり」を単行本にまとめた第2弾。
「愛蔵版 花おりおり その2」は全国の書店で売れ行き良好。例えば、丸善・東京日本橋店では、和書ベスト10 の第1位を占めた (10月22日、ノンフィクション)。
(2003.11.18)
工学部の同窓会誌「KTC」No57が発行された。巻頭言は、KTC理事相談役の谷井昭雄松下電器産業鞄チ別顧問(1945年、神戸大(工)の 前身神戸工専卒)。タイトルは「中国25年」。谷井さんは日中経済貿易センター会長でもある。「日中は、相互補完的な関係を持って、 共に発展することを時期」と谷井さん。
同窓会記事、エッセイ、大学の現況等の記事と並んで、「ザ・技術」というページがあるのは、いかにも工学部の同窓会誌らしい。 「ザ・技術」には3本の論文がある。そのひとつが「高炉を甦らせた挑戦者たち」(機械科1963年卒・菅原孝幸)。菅原さんは、もと 神戸製鋼勤務。阪神淡路大震災でストップした高炉を復旧した経験を図表や写真を付けてとりまとめている。このテーマはNHKの テレビ番組「プロジェクトX」でも取り上げられ、菅原さんも登場している。
(2003.11.17)
9月26日付日経産業新聞に、三菱倉庫番尚志社長(1969年・営卒)が登場、「省力化、情報化を進め、先端的な倉庫業を柱とする」、 「国際物流では中国を強化する」等経営方針を語っている。
かつて登山やサッカーが好きだった番社長。最近は奥多摩や高尾山での山歩きが楽しみ。
(2003.11.14)
週刊経営財務10月6日号に、内藤文雄教授(営)が寄稿。日本公認会計士協会が本年1月から3月にかけて実施した「監査の基準(監査規範) に関する意識調査」の調査結果を分析している。
この調査は、公認会計士と上場会社双方に対して行われた。その中には、例えば次のような興味深い数値が出ている。以下は、その例。
「粉飾決算発見・防止」について、改定監査基準は十分に対応していると答えた公認会計士は7%、ほぼ十分に対応していると答えた 公認会計士は42%あった。一方、「粉飾決算発見・防止」について、改定監査基準は十分に対応していると答えた上場企業は16%、ほぼ 十分に対応していると答えた上場企業は49%あった。
「経営者の不正摘発」について、改定監査基準は十分に対応していると答えた公認会計士は4%、ほぼ十分に対応していると答えた公 認会計士は28%あった。「経営者の不正摘発」について、改定監査基準は十分に対応していると答えた上場企業は12%、ほぼ十分に対応 していると答えた上場企業は37%あった。
以上のように「粉飾決算発見・防止」、「経営者の不正摘発」といった項目に対して公認会計士と上場企業両者の乖離が大きかった。
(2003.11.14)
10月6日から名古屋東山公園テニスセンターにて行われた第65回全日本ベテランテニス選手権大会(65歳以上ダブルス)大会に 於いて、神戸大硬式テニス部OBの南後浩さん(1962年・営卒)が長年のパートナーである東大OB(36年卒)猪熊研二さんと組んで65歳 以上のブロックで優勝した。この快挙は一昨年63回大会で渡邉健一(1953年・経卒)・森成蹊(大阪外大OB)組が優勝して以来のこと。
詳しくは下記ホームページ参照。
http://www104.sakura.ne.jp/~kutc-tennis/index.htm
(2003.11.13)
日本ペンクラブ会員の植村達男さん(1964年・経卒)が、「芦屋市谷崎潤一郎記念館ニュース」の2003年9月号に、谷崎潤一郎 文学のエスペラント訳に関するエピソードについて寄稿している。
谷崎文学が多くの言語に翻訳されていることは、「文学的に優れている」ことのみならず、「テーマがグローバルな普遍性を持 っている」ことの証左である。しかしザメンホフが1887年に考案したエスペラントにまで翻訳されていることは、谷崎文学の研究 者・愛好者にもあまり知られていない。
植村さんが知る限り、谷崎作品が収録されたエスペラントの単行本はこれまで3冊出版されている。その全ての翻訳に携わった のが日本のエスペラント界では名を知られた石黒彰彦・宮本正男両氏。この単行本の発行に先立ち、「お国と五平」が石黒氏に よりエスペラントに翻訳、雑誌に発表されたのが1960年。翌年にはその翻訳に基づき、イギリスで開催された世界エスペラント 大会で、3人のイギリス人により舞台上演された。谷崎も存命中の出来事であり、その事実が谷崎の耳に届いていたのかどうか 今となっては知る由も無い。
〔エスペラント〕 ポーランド生まれのザメンホフ博士により、諸民族が平和に自由にコミュニケーションできるようにとの願いを込めて創案された 言語。文法は明快で、不規則や例外が無い(例えば名詞はすべて”O”で終わる)のが特徴。
(2003.11.12)
テロや地震、大災害時の危険な現場でのレスキュー活動が、ロボットに期待されている。日本におけるレスキューロボットの 研究開発は、阪神大震災をきっかけに一気に進んだ。田所諭助教授(工)が会長を務める「国際レスキューシステム研究機構」では、 文部科学省主導で2002年に発足した神戸ラボラトリーのNPOとして、救助ロボット技術の開発や普及活動を手がけている。
災害時に働くロボットシステムは、危険な現場で被災者の姿を捉える救助ロボットと、災害情報を送受信できる機能を備えた機器 の2種類に大別される。前者では移動を考えた蛇型タイプが有力視され、後者では日常の家電製品に情報を送受信するロボット機能 を持たせる案が出ている。災害時に備えるロボットの産業化は具体的な形となってきた(10月15日付産経新聞)。
(2003.11.11)
木村幹助教授(国際協力)が、サントリー学芸賞(政治・経済部門)を受賞した。受賞の対象となったのは、ミネルバヴァ書房から 刊行された「韓国における『権威主義的』体制の成立−李承晩政権の崩壊まで」。
なお、木村助教授は「朝鮮半島から試行錯誤する人間の姿をみたい」というタイトルの長文のエッセイを「出版ダイジェスト」紙 (11月1日付)に寄稿している。
(2003.11.11)
10月20日付日経紙「経済教室」で、井出秀樹慶応大(商)教授(1978年・神戸大(経)院後期)は独禁法改正について解説するとともに、 自説を展開している。以下はその概要。
独禁法見直しの柱として、違反行為者からの課徴金の引き上げが検討されている。わが国では、憲法の定める二重処罰禁止規定との 関連で、刑事罰と並んで課徴金を定めるのは違憲だとする意見があった。この批判をかわすため、課徴金は機械的に不当利得を徴収す るものと整理されてきた。しかし、課徴金はカルテル実行期間中の売り上げの6%とされ、カルテルによって生じた、実際の不当利得額 よりはるかに少ない。この状況を見直すには、刑事罰を廃止して“行政上の制裁”として課徴金を位置付けるか、現行の制度の法的位置 付けを変えずに、違反行為者に対して不当利得に加えて、社会的損失も負担させる、という考え方がある。これらの考え方により、 課徴金の引き上げが可能になろう。
(2003.11.10)
出光興産の創業者・出光佐三さんの伝記「出光佐三 反骨の経営学」がPHP研究所から刊行された。著者は水木揚元日本経済新聞社 論説主幹、定価は1500円+税。
国家官僚、軍部も場合によっては敵にまわしても筋を通す。リストラを一切行わない。時には「海賊」の異名をとった出光佐三さんの 生涯を描く。出光佐三さんは、神戸大の前身神戸高商を1909年(明治42年)に卒業。「人間尊重五十年」(1962年・春秋社)等多数の著書 がある。また、経営者としてはユニークな存在として知られ、出光佐三さんの伝記、出光興産に関しての研究書がこれまでも数多く 出ている。
(2003.11.07)
脇田晴子さんは、著書「日本中世被差別民の研究」(岩波書店)により角川源義賞(歴史研究部門)を受賞した。脇田さんは神戸大 文学部卒業後京都大(博)単位取得、文学博士。現在滋賀県立大教授。「中世に生きる女たち」等多数の著作がある。
(2003.11.06)
漱石研究家、フラナガンさんが、10月10日の日経紙文化欄で、漱石との出会いから、その研究家となるに至った経緯を語っている。 フラナガンさんは、高校時代から日本語の勉強を始め、「我輩は猫である」、「三四郎」、「こころ」、「門」などの英訳本を読んで、 その文学の普遍性、優れた人間描写に魅かれ、シェークスピアに匹敵する作家と思うようになった。ケンブリッジ大学の東洋学部や英文科 で漱石の研究をするが、教授たちは誰も漱石を正しく評価していないと感じる。
1993年に神戸大学に留学、2000年に漱石研究で博士号を得た。しかし教授達が、“世界の文豪たちとは格が違う”などというのを聞く うち、今度は漱石が日本でも正当に評価されていないと思うようになった。「英国は数世紀にわたる宣伝活動を通してシェークスピアを 世界的文豪に仕立て上げた、日本はじつに消極的だ」とフラナガンさんは言う。そのような経緯から、「日本人が知らない夏目漱石」 (世界思想社)を刊行した。また、「カーライル博物館」、「倫敦塔」などの小品の英訳の出版を目指している。
(2003.11.05)
月刊誌「神戸っ子」10月号に、神戸赤十字病院小川恭一院長(1965年・医院修了)のインタビュー記事が掲載されている。小川院長は、 兵庫県立こども病院長などを経て、昨年神戸赤十字病院院長に就任。
神戸赤十字病院院は、昨年8月1日に兵庫県災害医療センターとともにHAT神戸(中央区脇浜海岸通)に開設された。地域医療、、救急 医療の中核として大きな期待が寄せられている。災害医療爽やかな「神戸の光と風」をイメージして建てられたというのもユニーク。 「病院ももっとおしゃれに」と小川院長は語る。
(2003.11.05)
デフレ、緊縮予算、経費削減といった一連の政策が取られる時代は、目標数字だけを金科玉条とする数値万能主義の天下が出現すると、 作家・野口武彦名誉教授(文)が、日経ビジネス9月22日号「作家の眼」欄で指摘している。
田沼政権時代のインフレ、積極財政、放漫予算の後始末を行なった松平定信の「寛政改革」や、明治維新の初年、租税徴収を目的として 実施された苛斂誅求(かれんちゅうきゅう)がその代表例。共通しているのは予算を削ったら、削った役人の功績になるという点である。 予算削減が役人の点数稼ぎとなるため、頭にあるのは達成すべき「数字」だけとなる。つめたい残酷さに適性のある政治家だけを生き延び させることになると、野口名誉教授は結ぶ。
(2003.11.04)
日本で知り合ったネパール留学生カップルが、10月11日大阪・羽曳野市の専光寺で結婚式を挙げた。ネパールの伝統文化も取り入れた 仏式の結婚式だった。新郎はイサール・パウデルさん(29)、新婦はアヌーシャ・マナンダールさん(27)。
イサール・パウデルさんは神戸大大学院で発展途上国と先進国の経済を比較研究している。アヌーシャ・マナンダールさんはプール学院 大学院で日本女性の生活習慣の変遷を学んでいる(10月12日付大阪読売)。
(2003.10.31)
創業以来赤字続きで、このまま債務超過が続けば上場廃止に追い込まれる危機に直面していたスカイマーク。同社に35億円を出資し、 ひとまず債務超過を解消させたのが、インターネット接続会社ゼロの西久保愼一社長(1978年・工卒)だ。
自ら創立、育成したゼロの持ち株売却益で、既に「一生食べるには困らないだけのお金はある」という西久保社長。今回の出資を投資目的 ではなく、自らの事業意欲を刺激するような活躍の場を求めるためという。いまだ企業価値も低く、「黒字化」の公約を果たせないスカイマ ーク。自らも取締役に就任し、新興航空会社の希望の星の「安定航行」を目指す(日経ビジネス9月22日号)。
(2003.10.30)
石橋克彦教授(都市安全研究センター)が、「迫り来る巨大地震−大地動乱の時代−」のタイトルで、東京経済大にて講演する。 以下はその概要。
日時:2003年11月8日(土)14時−16時30分
場所:東京経済大(JR・西武線 国分寺駅下車)2号館B301番教室
申込:ホームページ(http://www.tku.ac.jp)から申し込む。先着500人を招待。
(2003.10.28)
最近、日露戦争百周年に関する催しが多くなってきている。そんな中、週刊読書人9月19日号で、渋谷謙次郎助教授(法)が日露領土問題を 論じた2冊の書物を紹介している。
・長瀬隆著「日露領土紛争の根源」(草思社)は、シーボルトの「日本」の露訳における間宮林蔵の業績の「改竄・抹殺」を取り上げるなど、 歴史研究の側面を持つ。加えて、樺太で生まれ育ち、敗戦で引き上げた著者自身の人生や思想遍歴、文学観などが複雑に交差しており、通常の 学術書にはない迫力が伝わってくる著作。
・秋月俊幸訳「サハリン島占領日記1853-54」(平凡社)は、当時のロシアの入植者とアイヌ人、日本人との関係が描かれた興味深い書物であり、 そこではアイヌ人にとって日本人もまた植民者であることが描かれている。
これらの書物に触れながら、渋谷助教授は「日露領土問題」を論じる際、史実の解明と国益の代弁とは切り離されるべきであり、日露戦争 百周年に際して、領土問題に翻弄された樺太=サハリンにおける民族関係史の解明という研究が本格的になされてもよいと訴えている。
(2003.10.27)
10月21日付エコノミスト誌に、地主敏樹教授(経)による「ハーバード大学で経済学Ph・Dを取る」が、6ページにわたり掲載された。地主 教授の体験に即した留学準備からPh・D取得(1989年)までの記録である。
これから「経済学Ph・Dを取る」という目標をもつ。そんな若い経済学徒にとって参考になることはもちろんである。また、知名の経済学者 マンキュー(現米大統領経済諮問委員会委員長)の授業振りや各国からハーバード大学経済学部に集まった学生たちとの交流は、読み物として も興味深い。
(2003.10.24)
元教員の窪田政隆さん(80)が、10月12日まで灘区の王子市民ギャラリーで初の個展を開いた。窪田さんは兵庫師範学校(神戸大発達科学部 の前身)在学中の1943年に海軍航空隊に入隊し国内各地の基地を転々とした。窪田さんが軍隊生活で知り合った戦友2人は、ともに特攻隊員とし て戦死した。
「ひとりだけ生き残った」という自責の念に窪田さんは苦しんできた。定年退職後、気がかりだった2人の戦友の冥福を祈り、がむしゃらに だるまや仏像を彫り続けた。彫刻は教員時代の1963年に始めた。当時窪田さんは市立神港高校の体育教師。神港高校野球部が選抜高校野球大会 に出場した。そのとき折れたバットを使い必勝祈願のお守りを彫ったのが彫刻を始めるきっかけとなった。すでに教員の時代から、窪田さんは 神戸市展で体操選手をかたどった木彫が1席をとるなど多くの賞を受けていた。
今般の個展では、彫刻と神戸の風景を描いた水彩画が展示された(10月10日付大阪朝日・神戸)。
(2003.10.24)
産労総研発行の「企業と人材」9月5日号から、潟Xコラコンサルタント、プロセスデザイナー香本裕世さん(1979年・営卒)の連載「変革 型人事が会社を変える」が始まった。サブタイトルは「“制度づくり人事”から“個人に対面する人事”」。第1回は「人事人材開発が<個> にかかわる時代」がテーマである。バブル経済崩壊を経て激しく変わってきた企業と個人の関係。連載は12回。新時代に適応した時宜を得た 内容と期待がもたれている。
香本さんは神戸大卒業後江崎グリコに勤務。その後人材ビジネス業界に入る。「“会社を変える”人材開発−プロセスとノウハウと実践−」 (2003年・光文社新書)の著書がある。
(2003.10.23)
10月9日付朝日新聞で、阪野智一教授(国際文化)が、マニフェスト選挙についてのコメントを寄せている。以下は要約。
マニフェスト先進国の英国でも数値目標や財源で具体的数字が明記されるようになったのは最近のこと。政党を選ぶ有権者の基準も、各党の 政策的立場から、政策課題への対処能力に変わってきている。
自民党は小泉人気で集票する戦略のようだが、党首が党の公約の最終的な決定権限を持つ英国保守党と異なり、党内調整を迫られる自民党の 問題点が露呈している。民主党は官僚に頼らず、数値目標や財源などを盛り込んだ具体案を提示したが、方向性が分かりにくい。
マニフェストの目的は選挙を通じて政党選択や政権選択の機会を作ることにある。候補者と政党で公約が食い違い、責任の所在が分からない システムは改善されるだろう。官僚主導から政党主導への変化のきっかけにはなるように思う。
(2003.10.22)
10月11日号の週刊東洋経済、「著者に聞く」欄に三輪裕範さんが登場、「アメリカのパワーエリート」(2003年・ちくま新書)を書いた事情 などを語っている。
日本と違って、アメリカでは政治の実権は大統領とその顧問たち(リーク問題で最近話題になっているカールローブ上級顧問等)が握っている。 日本の政治の発想から閣僚や官僚だけにアクセスしていると、政治の本質を捉えきれない恐れがある。これが、三輪さんが伝えたい大きなポイント。
三輪さんは在学中、サンケイスカラシップによりサウスカロライナ大学に留学。伊藤忠では、鉄鋼本部、海外企画統括部を経て、1989-91年 ハーバードビジネススクールに留学、MBA取得。その後、伊藤忠インターナショナル(ニューヨーク)経営企画部、大蔵省財政金融研究所主任研究 員、経団連21世紀政策研究所主任研究員、伊藤忠会長秘書などを経て現職。
(2003.10.21)
9月10日付神戸新聞で、石橋克彦教授(都市安全研究センター)が、「兵庫で大地震は起こるか」をテーマにインタビューに答えている。
阪神・淡路大震災や鳥取県西部地震は発生した。これは東西に圧縮されている西南日本の広い地域での地震エネルギーが高まっていることの 表れと考えられる。しかし、エネルギーが開放されたのは震源域近傍のみ。関西全域で開放された訳ではない。北但馬(1925年)、北丹後(1927年)と 近接した場所での大地震続発の例もある。
大地震が原子力発電所を直撃し、大災害を起こす可能性がある。東海地震の想定震源域の真ん中にある浜岡原発(静岡県)が一番心配だ。 茨城県や兵庫県までの風下側が居住不能になるというシミュレーションもある。また、原発が密集する若狭湾で大地震がおき、原発事故が起き 琵琶湖の水が汚染される事態も想定される。
私たちの暮らしを振り返り、「未来世代への震災リスクを高めない」。そんな配慮が必要であると、石橋教授は結ぶ。
石橋教授は、阪神・淡路大震災が発生する前年の1994年8月に「大地動乱の時代」(岩波新書)を刊行、地震災害に対する備えの必要なことを 訴えていた。
(2003.10.20)
10月1日付日経紙「経済教室」に小川一夫大阪大教授が寄稿している。教授は90年代の景気低迷をもたらした企業の過剰債務は、投資を抑制 する効果を通じて、成長トレンドを大きく低下させた。これを上昇させるには、投資減税の拡充と、投資が低迷している中小中堅企業への安定的 な資金供給が有効と述べている。
過剰債務は、借り入れ金利が貸し倒れリスク分上乗せされることにより高くなること、たとえ投資収益が期待されても債権者への返済が優先さ れること、経営者自身の倒産への不安、銀行の消極的貸出態度などにより、投資を萎縮させる。これらは統計の計量的分析によっても立証されて おり、資本ストック成長率、雇用成長率、生産性成長率の低下をもたらしている。
過剰債務の削減を実現し、成長率を引き上げていくためには、税額控除引き上げを含む設備投資減税、研究開発減税が必要で直ちに実行に移さ なければならないと。
(2003.10.17)
9月9日付朝日夕刊「ぴーぷる」欄に西川靖俊CXO社長(1984年・営卒)が登場、「経済再生のために大切なのは人材。貴重な橋渡しになりたい」 と述べる。
西川さんが社長をつとめるCXO社は、経営者の人材難に苦しむ中小・ベンチャー企業向けに、プロの経営者を養成紹介する会社。社名にはCEO (最高経営責任者)、CFO(最高財務責任者)等の人材を育て上げる思いを込めた。
(2003.10.16)
9月23日付日経流通新聞「着眼・着想」欄にグンゼ藤田満徳さん(1994年・工卒)が登場、 足をすっきりさせるストッキング「VIFA」を 開発した経緯を語っている。
「VIFA」は2003年1月に発売開始。既に500万足を販売した。当初の達成見込である初年800万足を目指す久々のヒット商品誕生となった。 ストッキングをとりまく状況は厳しい。アジア製の安い商品の出回り。そして、素足でサンダルやミュールを履く「生足」も定着した。藤田さん の考えたのは、ストッキングに化粧品のような機能を持たせることだった。
資生堂が2004年に売りだしヒット商品となったのが、ボディー用美容液「イニシオ ボディークリエイター」。藤田さんは、この美容液に使用 されている薬剤をグンゼの新商品(ストッキング)用に提供してもらうべく資生堂と交渉した。薬剤を自社開発をするには、市場の動きが速くなっ ている以上厳しいと判断したからだ。新商品「VIFA」は、発売後百貨店を中心に反応はよかった。ただし、認知度は十分でなく、様々なキャン ペーンにより認知度を上げていった。来年1月にはパッケージをリニューアルして、店頭での「見せ方」を変えていく予定。
(2003.10.15)
9月23日付神戸新聞紙上で、山家悠紀夫教授(経)が小泉再改造内閣について以下のように語っている。
今必要なのは個人消費の回復につきる。それをせずに不良債権の処理だけを急いできた。竹中金融・財経相の留任は、政策を転換しないという 意思表示だ。
山家教授には「『構造改革』という幻想」(2001年・岩波書店・1600円)という著書がある。この本と上記山家教授の手厳しい批判は軌を一にした もの。
(2003.10.14)
10月1日付の朝日新聞夕刊「思潮21」で、このコラムの定期寄稿者である五百旗頭真教授はイラク復興の難事について解説している。二つの 論調、つまり、一方に戦争志向一色のブッシュのアメリカという認識を前提にした反戦世論がある。また、一方にはブッシュの断固たる路線に共鳴 し、日本も中国や北朝鮮に対決姿勢をとるべきだとするネオナショナリズムがある。
軍事的勝利はあったものの、戦後再建につまずいているアメリカは、長期駐留を覚悟しつつ単独行動主義を改め、各国の協力を得て、イラク再建 に当たろうとしている。単独行動と国際協調は、どちらも根深い存在理由を持つが、ある局面で一方に偏すれば、次の局面では他方に振ることにな る。米国政治はそのような重点変化を好む。
イラク復興と安定の国際的重大事から日本が脱落する選択肢はありえない、と教授は結ぶ。
(2003.10.14)
エコノミスト誌10月7日号の連載「学者が斬る」に、讃岐田訓(さぬきだ・さとし)教授(発)が 「水の安全性と民営化の二律背反」というタイトル の論文を寄稿している。
日本の水道は欧米に比べて割高。そんな中、コスト削減の目的で水道の民営化を行うと、住んでいる自治体が豊かか否かにより、水道の水が安全か どうかが決まってくる恐れがある。このような問題提起を行っている。
クリストスポリジウム原虫(1995年埼玉県で約8,700人が感染。幸いに死者は出なかった)、鉛(体内に蓄積されると慢性中毒をおこす)、アスベスト (発がん性)等水道水の安全性を脅かす具体例を挙げて解説された論考。水質汚染の専門家の立場から書かれた極めて啓蒙的な論文である。
(2003.10.10)
9月26日の日経紙「経済教室」欄で、北坂真一同志社大教授(前神戸大教授)が経済財政諮問会議の改革について以下のように提言している。
経済財政諮問会議は、政策決定のプロセスを透明化すること、構造改革や金融再生プログラムなど利害調整の難しい政策を何とかトップダウン方式 で動かす、などの面で貢献してきたことは認めてよい。
しかし、経済政策の客観的な審議を行うはずが、閣議のようになって、利害調整の場に変質している。また、経済専門家と政治家の役割が不明確で、 それぞれの責任が十分果たされていない。更に、政府の他の審議会との役割分担が不明確である。以上のような欠陥が顕れていることも否めない。 これらを考慮すると、原点に戻って、米国の大統領経済諮問委員会のように、内閣に政策を提言し、その進展をチェックする機能を強化すべきである。 状況対応型ではなく、市場を適切にデザインする政策を打ち出す機能を強化する必要がある。また、専任議員ごとに、専属のチームを設けるなど、 調査提言能力を高める必要もある。
(2003.10.09)
神戸大の美術サークル「凌美会」のOB有志が、10月7日から12日まで神戸・三宮で展覧会を開催する。毎年の恒例行事である凌美会OB展。 今年は10回目を迎える。
日程: 2003年10月7日(火)〜12日(日)
場所: ギャラリーミウラ1F・3F(神戸三宮 北野坂通り)
詳細: 問い合わせ先(072)669-2554本間(TEL(078)391-2665:会場直通)
(2003.10.08)
9月8日付産経新聞コラム「正論」欄に、加護野忠男教授(営)が登場。「専門職大学院の実務偏重を懸念す」のタイトルで、専門職大学院や ロースクールのあり方について警鐘を鳴らしている。 以下は、その抄録。
享保9年(1724年)、大坂船場に懐徳堂が設立された。商家の後継者や奉公人を教育する夜間の学校だった。懐徳堂は、世界最古のビジネス スクールといえるかもしれない。ここでは、現代の学問で言えば倫理学、哲学、人間学に相当する学問が講じられていた。商人たちは目先の 実用的学問より深い学識に裏打ちされた基礎的素養の方が価値を持つことを知っていた。このことは、今も変わらない。
ところが、現代日本の経営大学院の制度的枠組みを作ろうとしている官僚は、実務偏重という思い込みを持っているようだ。例えば、今年発足 した専門職大学院では修士論文を課さないとしている。修士論文を書くことは、物事を深く考えるための重要な機会である。また、実務経験を 持つ教授中心の教育に偏している傾向もある。専門職大学院の学生の殆どは、実務経験を持つ。彼等は実務知識は職場で習得するのが最も効率 的であることを知っている。
「官僚統制」されようとしている経営教育。法科大学院も大学院も、同じ轍を踏まないことを祈る。
(2003.10.07)
9月27日、神戸KUC主催の第2回中国語会話特別講座(期間3ヶ月)が修了した。講座は、毎週土曜日に神戸元町の本館牡丹園で開催されたもの。 参加者全員には修了証書が授与された。また、趙家義講師(本館牡丹園社長、1959年(教)卒)と武一佳講師には、山本勝也KUC委員長から感謝状 が手渡された。
修了式後、反省を兼ねて懇親会が開かれた。会話の実践を兼ねて修学旅行として上海・蘇洲へ12月5日から3泊4日の観光旅行を実施すること になった。
第3回中国語会話は来年2月開講の予定。
(2003.10.07)
田村由美助教授(医)の専門は基礎看護学。日本赤十字社の海外救援要員として、国際救護活動につき豊富な経験を持つ。
1999年8月、国内NGOとともにケニアを訪れ、無料健康診断等の医療活動に従事した。この健診には、3日間で1000人以上が殺到した。 マラリア、皮膚病、下痢等一定の健康知識があれば予防できる病気が多かった。貧困のため、殆どの人が健康に関する教育を受けていない。 また、カロリー不足によるやせすぎの人も目立つ。
このような体験等をふまえて、田村助教授はニューヨーク国連本部で開かれるNGO関連の会議で活動報告を行う。貧困から生じたの衛生・ 保健についての無教育。それが感染症を蔓延させ、更なる貧困を生む。この悪循環を紹介し、あるべき国際協力を提案しようというもの (9月9日付神戸新聞)。
(2003.10.06)
藤田佳代さん(1966年・文)は洋舞家。法喜聖二氏に師事、米英に留学し、1978年に藤田佳代舞踏研究所を設立、兵庫県舞踏家協会の理事 をつとめる。また、2002年には兵庫県芸術奨励賞を受賞した。藤田佳代さんは、来月神戸文化ホールで第8回藤田佳代作品展「踊れオレンジを」 (モダンダンス公演)を開催する。以下はその概要。
日 時 11月29日(土)午後6時開場、6時半開演
場 所 神戸文化ホール(中)
入場料 全自由席4,000円(当日4,500円)、ペア7,000円(前売のみ)
連絡先 藤田佳代舞踏研究所 電話・FAX:078-822-2066
(2003.10.03)
地域社会への貢献や功績などをたたえる第27回井植文化賞 に薄井洋其教授(工)の受賞(科学部門)が決まった。薄井教授は、流体学的特性 (レオロジー特性)研究の世界的権威。
井植文化賞 は、三洋電機の創設者故井植歳男氏の意志で作られた財団法人井植記念会から贈られる。表彰式は10月18日、神戸市垂水区の 井植記念館ホールで(9月6日付朝日、9月10日付毎日)。
(2003.10.03)
西川一誠福井県知事からの要請で、前デュポンジャパン社長山本雅俊さん(1964年経卒)は、8月1日付で福井県副知事に就任した。 民間人から県副知事就任という話題の人山本雅俊さんを、エコノミスト誌9月23日号の「人間探検」欄で4ページにわたり取り上げている。
山本さんは神戸大を卒業後日本電装(現デンソー)に入社。ニッポンデンソー・ヨーロッパ社長、デンソー常務等を歴任。1998年から2003年 1月まで米国デュポン社の日本法人デュポンジャパンの社長をつとめた。その後は同社特別顧問をつとめていた。大企業幹部の副知事起用は 珍しいケース。山本さんは大阪出身で、福井県とは特に関係がなかった。福井県西川一誠知事とも面識はなかった。しかし、知事の後援者 の一人と面識があったことから、「副知事は民間から」選挙マニフェストで当選を果たした知事の要請があり副知事就任を受諾した。
学生時代は卓球部に所属した山本副知事。専攻は金融論で、ゼミ生の多くは銀行に就職した。大阪ミナミの繁華街育ちだったので、 田舎の会社へ就職したいと思っていた。ゼミ教授の勧めで日本電装に就職する。本社は愛知県刈谷市。約40年前、刈谷市内には信号は 一つしかなかった・・・。
山本副知事は「新産業の創造」を担当する。「地場産業の人たちからヒアリングをしながら将来像を探ります」と抱負を語る。
(2003.10.02)
室崎益輝教授や塩崎賢明教授(工)らでつくる「震災犠牲者聞き語り調査会」をはじめ市民団体や遺族らのグループが協力して、 阪神大震災の犠牲者の顔写真や被災時の状況などをデータベースとしてまとめる作業に10月からとりかかる。震災から10年となる 2005年1月に向けて作業を進め、将来は震災の体験と教訓を伝える兵庫県の「人と防災未来センター」で電子ファイルを閲覧できる ようにしたいという。
室崎教授は「個別の記録には統計数字では伝えきれない震災の本質が隠されている。子供のときの手紙ひとつでもいい。寄せて 頂ければ」と話している。問い合わせは室崎研究室(078-803-6156、メールはkikigatari@mvb.biglobe.ne.jp)へ。
以上は、9月20日付朝日・夕刊からの抄録。
(2003.10.01)
|
Copyright (C)
1998-2003神戸大学東京凌霜クラブ・東京K・U・C.. All Rights Reserved.
本ページに掲載の記事・写真を転載される場合は、神戸大学東京凌霜クラブ・東京K・U・Cまでご連絡下さい。