|
活躍するOB 神戸大学トピックス バックナンバー
vol.17 (2003.1〜2003.3)
|
神戸大学の前身旧神戸高商の石造りの正門は未だに健在。現在は神戸市立葺合高校の門柱として使用されている。神戸市灘区・王子公園のすぐ西にある神戸市立葺合高校は、元神戸高商があった敷地にある。1929年、神戸高商は、神戸商業大学に昇格し、1935年には六甲台の地に移転した。跡地には神戸市立の神戸中学ができ、戦後葺合高校となった。その間看板はかけかえられたものの、石造りの門柱はそのまま使用されている。ちなみに、作家野坂昭如は、この神戸中学で学んでいる。
神戸市立中央図書館発行の広報誌「KOBEの本棚」(2月20日発行)の表紙に、この歴史ある門柱の写真が掲載されている。また、同誌最終ページには神戸大学100年の歴史が簡潔にまとめられていた。
(2003.3.31)
旧三商大のグリークラブOBによる交歓演奏会が、6月21日(土)東京・調布市のグリーンホールで行われる。 なお、パンフレットと入場券(有料)は東京凌霜クラブで入手できる。以下は、その詳細。
「旧三商大OB合唱団 交歓演奏会」のご案内
- 昭和30年代以降、黒い学生服で同じステージで歌いつないできた一橋大・大阪市大・ 神戸大の男声合唱の仲間達が、数十年を経て再びともに歌います。学生時代と変わらぬ、いやそれ以上の歌声とハーモニーをお届けします。
- 学生時代「旧三商大交歓音楽会」で交流を深めていた各大学の男声合唱団は、それぞれにOB合唱団を結成し、歌い続けていましたが、昨年の神戸での一橋・神戸両校のOB合唱団の交歓に加え、今回は大阪市大を加えた文字通り初めての「旧三商大OB交歓演奏会」が下記の通り開かれます。卒業以来昭和〜平成の数十年、活発な社会・経済活動、豊かな人生経験を積み重ね、さらに円熟した美声(これは疑問か?)を加えた男声合唱の素晴らしさ を、皆さまでお楽しみいただければ幸いです。
記
旧三商大OB合唱団 交歓演奏会
- 日 時 : 2003年6月21日(土) 14:00 開演 (13:30 開場)
- 場 所 : 調布市グリーンホール(京王線調布駅南口より徒歩1分)
- 出演と曲目 :
- 六甲男声合唱団(「神戸大学グリークラブ」OB合唱団)
デュオーパ作曲 ミ サ(キリエほか4曲)(アカペラ) 指揮:井上和雄- 南澪会合唱団(「大阪市立大学グリークラブ」OB合唱団)
マーラー作詞・作曲”さすらう若人の歌”(福永陽一郎編 曲)(ピアノ伴奏)
指揮: 森 啓一- マーキュリー・グリー・クラブ(一橋大学「コールメルクール」OB合唱団)
”スペインの歌”(石丸寛 他編曲 全5曲)(ピアノ伴奏)
指揮:永井 宏- 合同演奏
高田三郎作曲 ”水のいのち” (ピアノ伴奏)
指揮: 永井 宏- 入 場 料 : 1000円、全席自由
以上
(2003.3.30)
3月19日付の朝日新聞に、神戸大大学院バイオメデイカル専攻修士課程についての記事がでている。越後瑠夏さんは弘前大農学生命科学部を3年で終え、神戸大大学院バイオメデイカル専攻に飛び級した。遺伝子工学を学んだ越後さんは脳を本格的に研究したくなり、餐場篤教授の研究室に入った。餐場教授も理学部の出身で、遺伝子操作したマウスを使って分子レベルで脳を探っている。神戸大は基礎医学の大学院に他学部出身者を積極的に受け入れている。”最近は臨床医が人手不足になっており、基礎に回ってくる医学部卒をのんびり待っていられなくなっている。”と久野高義教授(ゲノム科学)は語っている。
(2003.3.29)
新潮社のPR誌「波」3月号で五百旗頭教授が、船橋洋一著「日本の志」(新潮社)の書評を機構している。同書は歴史的な再出発を志す時、日本人が何を原点にするのかを論じているもの。
著者はその原点を、後に愚行に走る明治維新ではなく、変調は来しているものの、まだまだ立て直しを図れる戦後日本に探求している。本書では「日本のフロンティアは日本の中にある」と、欧米の先例や理論ではなく、戦後日本で政治に携わった17名と民間人17名に光を当て、志をもっての挑戦と創造の記録を、戦後日本の「財産目録」であると論じている。一方で、本書は過去の省察に仮託しつつ、実は革命を呼びかける恐ろしい書であると五百旗頭教授は結ぶ。
(2003.3.28)
もと商社マン高畠正博さん(1959年営卒)が、「映画を共にー或る商社マンのこだわり人生」を東方出版から出版した(2002年10月)。野球に熱中した小中学生時代。中学2年から「大人の映画」に魅せられ、現在に至る。商社時代は12年間の労働組合にかかわり上部団体の議長をつとめる。
そんな高畠さんの人生航路と数々の映画。そして、50歳台に入ってのアムネスティーインターナショナル会員。アルゼンチンタンゴ。300ページ余のヴォリュームの自分史執筆に5年以上の歳月を費やした由。巻末には、1930年代のフランス映画の「略年表」が収録されている。
(2003.3.27)
3月7日10時30分から神戸大(理)の招待・主催にて理系学生対象に小柴昌俊 東大名誉教授の講演会が開催された。場所は100年記念会館。300名以上の出席者という盛況だった。以下は講演後に開かれた小柴教授を囲む昼食会に出席した高木恕司理学部同窓会長(1959年理卒)からのレポート。
講演を済まされた後、学長・理学部長・関係教官及び故須田英博教授(元神戸大理学部教授)の奥様・ご令嬢など10数名で昼食会がもたれ、小柴ご夫妻と親しく和やかな歓談の時間を持つ光栄なひとときに恵まれました。
短時間ではありましたが、私(高木)は小柴先生ご夫妻と直接お話が出来るチャンスに恵まれ感激しました。「私は神戸大学物理学科の卒業生です」と恐れながら自己紹介とご挨拶申し上げましたところ、先生は直ぐ応じられ《私の先輩の皆川理先生それに、藤岡伍郎先生の処だね》と目を輝かせられました。
「はい、皆川研究室でした」《あなた方の学生は今から40年位前のことだね、神戸大学はエマルジョン(注)だったね、気球を使ってかなりの成果がありましたねーーー乗鞍岳などでもーーー》私はつい調子に乗り「はい、私達学生には、ウイルソンのクラウド(霧)チェンバー(箱)・バブルチェンバー(泡箱)・シンチレーションカウンターなどの観測実験をさせていただきました」《ほー、あの頃にそんな実験装置を学生に提供していたなんて、さすがは皆川先生のパワーだね》ーーーこんな調子で思いのほか懐かしい思い出話に花が咲き、気安く、楽しませて戴きました。
尚、学生対象の講演内容は小柴昌俊著「ニュートリノ天体物理学入門(知られざる宇宙の姿を透視する)」(2002年、講談社ブルーバックス)の内容と同じでしたが、やはりご本人から直々に聴く生講演の迫力にはかないませんでした。
(注)エマルジョン
原子核宇宙線の湯川理論・予言のπ中間子・μ中間子の飛跡の現象観測する手段・方法の一つで写真の乳剤中を飛跡した粒子の感光部分を顕微鏡でスキャンしながら観察するもの。
(2003.3.26)
今般、塔屋部分(通称ロンドン塔)を残して改築された神戸高校校舎。スペインの城壁風旧建物の設計者だった神田省三さんは、神戸三中(現長田高校)の第一回生で、旧神戸高等工業(工学部の前身)に学び1929年(昭和4年)に卒業した。卒業後兵庫県庁営繕課に勤め、1938年(昭和13年)神戸一中(神戸高校)校舎の設計をおこなった。神戸高等工業では、嘱託として兵庫県庁の置塩章営繕課長(初代課長)が建築計画の講義をしていた(神戸高校の校舎を考える会「ロンドン塔は残った」2003年同会発行のインタビュー記事から)。
(2003.3.25)
徐龍達桃山学院大教授は在日韓国人として60年以上大阪で暮らしている。府立高校への入学が認められず、私立高校へ入学。大阪市立大学4年で就職しようとしたが、応募書類を突き返された。神戸大大学院に進学したが、奨学金は受けられない。
以上のような体験を元に、在日韓国奨学会を設立。延べ800人の在日韓国人の進学を支援を続けた。また、国公立大の外国人教員任用や賃金差別解消にも奔走、定住外国人の地方参政権獲得運動も進めようとしている。今年3月定年を迎える機会に、第3回登美が丘文化交流の会で、在日韓国.朝鮮人と日本人の共生をテーマに講演する。国籍にとらわれない自由な社会の実現に向けて、地域に理解者が増えればと期待している(2月15日付朝日・奈良)。
(2003.3.24)
NHK連続テレビ小説「オードリー」で、往年の時代劇スターの悲哀を演じ、強い印象を残した俳優佐々木蔵之介さんは神戸大(農)出身。在学中に劇団「惑星ピスタチオ」に参加し、卒業後就職した広告マンの道も、家業の造り酒屋を継ぐ道もなげうって役者を選んだ。大学時代に舞台のネタを必死で考え、「真剣に遊んだ」楽しい演劇に、もっと深く関わりたかったのが動機。現在フジ系「美女か野獣」で合コン好きの記者を軽妙に演じる佐々木さん。ドラマに出るようになってまだ3年ほど。日々学ぶことばかりだという(3月8日付朝日)。
(2003.3.23)
3月15日付の朝日新聞夕刊に曽根ひろみ教授(総合人間科学研究科)の研究が紹介されている。曽根教授は近著「娼婦と近世社会」(吉川弘文館)で、女性史の立場から売買春の歴史に取り組んでいる。
曽根教授によれば、10−11世紀に一夫一婦制の婚姻形態(単婚)になったが、それ以前は、夫婦が配偶者以外の異性と比較的自由に性関係を持つことが許されていた。単婚のもとでは、妻の夫以外の男性との性は姦通として罪悪とされ、夫にとっても、人妻との性が閉ざされ、自由に性関係を結ぶことが許されなくなる。こうして、性は代価を支払っても手に入れる価値をもつようになった。最近売春の合法化も議論されるが、売春に否定的な倫理観を圧倒的多数の人が抱いており、売春を労働として積極的に認める論拠はないとしている。
(2003.3.22)
サッカーに不可欠な要素ヘディング。脳への影響に警鐘を鳴らす研究者がいる。神戸大発達科学部柳田泰義教授もその一人。同教授は男女のボランティアによる実験を通じ、「ヘディングによる衝撃」を軽視できないデータを示した。
そもそもプロ選手の死が招いた昨今のヘディング論議。世界的には想像以上に「ヘディングの危険性」は問題視されているという。幼児も行うスポーツである以上、早急に危険の程度の見極めと、それを最小限にする対策が必要と考えられるが、日本サッカー協会広報部のコメントは「(中略)協会としては特に報告を受けていない。理事会で討議もしていない」。日本の協会は動かない(アエラ 2月3日号)。
(2003.3.21)
加藤弘之教授(経)が、「経済セミナー」3月号の特集「躍進する中国経済」の中で、中国経済改革の成果と課題について論じている。以下は、その要旨。
市場経済への移行を実現するため経済改革に取り組み、その成功により20年間にわたる高度成長を持続した中国。その経験から得られる教訓と残された課題について考えてみる。教訓という意味では、中国経済改革の特徴を二点取り上げている。一つは漸進性改革の成功例であること。もう一つは他の移行国にないユニークな特徴でもある地域間での競い合いの構図である。
一方残された課題としては、都市と農村との二重構造の解消が最も重要である。農民に様々な負担を強いる現制度の改革無しに、市場経済システムへの移行の完成はなく、その意味では「税費改革」の成否が、中国の持続的発展を左右する重要なポイント。
(2003.3.20)
企業からの「発注」を受け、ソフトなどを開発する実践授業が神戸大で行われ、産学連携授業としてが好評を得ている。この授業は、国際文化学部横尾能範教授の情報論講座。実践授業として業務用ソフト受注開発している。
2002年度は7社に顧客管理ソフトを納入し、上々の評判。依頼も年々増え、地域と大学を結ぶ産学連携例として注目を集めている(3月14日付神戸新聞)。
(2003.3.19)
毎日新聞社から「おもしろ図書館であそぶー専門図書館完全ガイドブック」(定価1429円+税)が刊行された。MOOKの体裁をとったA4版の本。全国142の美術、ファッション、車、スポーツ、映画、漫画等各ジャンルの専門図書館をビジュアルに紹介している。作家井上ひさし、庶民文化研究家町田忍のインタビューもあり、専門図書館の面白さがいっぱいの本である。
そんな中、災害、防災に関する専門図書館も紹介されている。神戸大震災文庫もそのひとつ(91ページ)。設立の経緯や最新内容がコンパクトにまとめられている。なお、巻頭の「専門図書館のマル得活用術」は、植村達男さん(1964年経卒)が執筆している。
(2003.3.18)
まちづくりについて学生に何ができるのかを探るため、神戸大の学生9人が3月13日、三田市三田町のほんまち通りセンター街を訪れた。学生たちは店主らと意見交換したり、地域の子どもたちと交流したりして商店街の魅力と課題を調査した。
これは神戸大が毎年開くボランティア講座の一環。まちづくりをテーマに選んだ発達科学部や医学部の学生は、商店街にある関学大の研究室「ほんまちラボ」の活動を知り、実習先として協力を依頼した。
神戸大の学生たちは、「ほんまちラボ」の学生の案内で商店街を歩いて見学。美容院経営の米田明代さん(36)は「三田の若者は地元への愛着があるのに、遊べる場所がなくて根付かない。学生はもっと自分たちの活動をアピールすれば周りにも協力してもらえるはず」とアドバイス。学生からは「隠れ家のようなまちの雰囲気が面白い」の意見も。神戸大1年の広瀬なるみさん(18)は、「神戸でも学生が卒業しても続けられるよう、店主たちを主体にしながらイベントを支援したい」と話す(3月14日付神戸新聞)。
(2003.3.17)
日経ビジネス(2月17日号)「作家の眼」欄で、野口武彦名誉教授(文)が斬新な視点から「徳川慶喜」を紹介している。
徳川慶喜が鳥羽伏見の一戦に敗れ、総勢約1万の将兵を置き去りに戦地大坂から江戸に逃げ帰った際、軍艦開陽丸におメカケさんを乗せて連れ戻っていた事実に端を発した話である。大坂城を抜け出した慶喜一行は、上様のご偉功をふりかざし、なかば軍艦を乗り逃げしたため、乗組員の反発も強く、また慶喜に従う臣下が極僅かであったことから、肝心なときに慶喜には相談相手すらいなかった。そもそも慶喜は臣下を信頼せず、大坂脱出もお取り巻きだけで極秘裏に計画するなど、臣下の意見など聞く耳を持たなかった。そのため最後には権力者として丸裸状態になってしまったという。徳川慶喜は、みじめなまでに孤独であった。
なお、野口名誉教授は、この2月著書「幕末気分」(講談社)により第54回読売文学賞(評論・伝記賞)を受賞した。
(2003.3.16)
ベトナム戦争の反戦デモに参加した米国の少女は、その後YMCAの職員として赴任した広島で核問題に目覚め、後に「太平洋の非核化」をテーマに博士号を取得する。現在国際協力研究科で、日本の未来を背負う若者と一緒に平和の意味を問い直すロニー・アレキサンダー教授その人だ。一般市民、すなわち「弱者」の側から見て『より安全な社会とは何か』を探る同教授は、神戸での生活について「多くの外国人がそのぞれのアイデンティティを主張するのが面白い」と話す。阪神大震災を経験し、神戸大生の慰霊碑にも参拝する同教授は、「物よりも命、人を思いやる心。最近それが忘れ去られようとしている」と残念がる(日経・大阪版 2月24日夕刊「上方見聞録」欄)。
(2003.3.15)
塩崎賢明教授(工)、安藤元夫近畿大教授、児玉善郎日本福祉大教授(工院修了)編集の新著「現代都市再開発の検証」が、日本経済評論社から刊行された。ばら色の都市再開発を論じている本ではなく、阪神大震災語の長田地区の都市再開発等具体的なケースを踏まえて考察を深めている。定価は3500円+税。
(2003.3.13)
3月3日の日経”医を診る”で、谷風三郎兵庫県立こども病院副院長が小児科の問題について論じている。少子化に歯止めをかけ、どのように安心して子供を生み育てる環境をつくっていくかが医療の世界で議論されている。乳幼児の治療は、注射などの処置におさえたりなだめたりする人が必要で、人手がかかるが、一回の診療で得られる報酬は大人と変わらない。一方投薬や検査は最小限にとどめるため、どうしても採算は悪くなる。この十数年で10%の病院が小児科を閉鎖したという。こうした問題の解決には、診療報酬の引き上げが必要だが、小児科医の効率的配置も欠かせない。小児科医を特定の病院に集め、24時間対応できる病院をひとつでも多く作っていくことを提唱したいと。
(2003.3.12)
神戸のタウン誌「神戸グー」2003年2月号に、笹山幸俊前神戸市長(1945年神戸工専卒)が登場、「芸術鑑賞」を語っている。「妹が絵描きをしていることもあって、美術への興味が強く、市長を務めていた当時も時間を見つけては京都あたりの美術館へたびたび足をはこんでいましたね。・・・」と。最近は各国で発行されている名画切手の収集を始めた由。
笹山前神戸市長は、神戸市立博物館名誉館長をつとめる。同博物館では、5月5日まで「ヴィクトリアン・ヌード 19世紀英国のモラルと芸術」を開催中。
(2003.3.11)
丸谷冷史教授(経)の共編書「新しい経済政策論」が、有斐閣から発行された。 明治大学西野万里教授との共編で、松永宣明教授(経)も7人の著者のなかのひとり。グローバル経済下のもとでの経済政策を体系的に論じたテキスト。殆どの章に「グローバル経済下」のキーワードが付されている。定価は1800円+税。
(2003.3.10)
文部科学省と神戸大は2002年度補正予算をもとにポートアイランド2期区に先端バイオテクノロジーの研究・人材育成施設の整備を進める。神戸大は国の補正予算9億円を使って延べ面積3千平方メートルの4階建て施設を2004年3月末までに建てる。研究・人材育成施設としての運営は2004年4月から。研究対象は今後、文部科学省、神戸大、神戸市の3者で選定していく。神戸大だけでなく、他の大学も利用できる。医学のみならず、工学や情報工学にも通じる人材を育成する。
(2003.3.7)
日本経済研究奨励財団が、2002年度奨励金の交付対象23件を決めた。このうち神戸大研究者に交付されるものは4件。大学別では一番多い。出井文男経営学研究科教授、上東貴志経済経営研究所助教授、菊池徹及び中村保両経済学研究科助教授の4名に交付される(2月23日付日経)。なお、小川一夫大阪大教授(前神戸大経・教授)も交付対象者の一人。
(2003.3.6)
神戸大学の前身校のひとつ神戸高等商業学校の1903年(明治36年)の受験票が、古本市場に出回った。幸いに神戸大OBの手に入り、近々公開される。受験票表には受験番号(No.555)のみが記され、氏名は書かれていない。裏面には「注意事項」が記されている。11項目の「注意事項」の3番目には、「洋服若しくは袴を着用すべし」との記載がある。このあたりの叙述には”時代”を感じる。
この受験票を古書店から購入した神戸大OBは、「何れは大学に寄贈したい」と語っている。
(2003.3.4)
堀江珠喜大阪府大教授の「男はなぜ悪女に引かれるのか」(平凡社新書、740円)が、”妖しい魅力醸し出す本”として話題を呼んでいる。古今東西の文学、歴史、映画等から調べ上げた悪女論。
堀江教授は神戸女学院(院)修士課程・神戸大(院)博士課程修了。神戸大(院)時代、阪急六甲駅構内にあった南天荘書店発行のPR誌「野のしおり」にエッセイを寄稿するなど才人ぶりを発揮していた。
(2003.3.3)
現代女性俳人の先駆者といわれる桂信子さん(1914年大阪の生まれ)は、戦中・戦後に神戸経済大の図書館に勤務していた。当時の図書館の上司は哲学者の服部英次郎主任。ものすごい知識人で、神戸の古本屋仲間で良く知られた存在だった。桂信子さんは神戸大の前身神戸経済大でフランス語を教えていた生島遼一先生(後に京都大学教授)の紹介で職を得た。大阪の花嫁学校時代の恩師岡島千代先生が、生島遼一先生の奥さんだったことが縁である。
大阪なにわ塾編の新書版の本「信子のなにわよもやま」(2002年、ブレーンセンター)巻末収録の「年譜」によると、桂信子さんの神戸経済大勤務は1944年から1946年と短かった。戦後の混乱期、大阪からの通勤が大変だったので近畿車輛に転職し、定年の55歳までつとめた。
(2003.3.2)
昨年10月に亡くなった辛基秀(シン・ギス)さんの遺著「朝鮮通信史の旅日記」が、PHP新書の1冊として、昨年11月に刊行された。
辛さんは朝鮮通信史の研究家として知られ、日本と朝鮮半島の交流をすすめるため、1984年に大阪天王寺に青丘文化ホールを設立した。辛さんは1953年(営)卒。食堂を経営する傍ら朝鮮通信史をはじめとする日本と朝鮮半島に関する史的研究を続け、関連する著書や映画を多数世に送り出した。今後益々重要さを増す日本と朝鮮半島の交流。その目前に71歳で亡くなったのが惜しまれる。
「朝鮮通信史の旅日記」は、PHP発行の月刊誌「歴史街道」に20回にわたる連載をまとめたもの。定価は720円+税。
(2003.2.26)
株式会社神戸学術事業会(代表取締役 高橋宣光 1965年・法卒 )が増資計画を発表した。神戸大学百周年にあたる昨年4月1日に、同窓生・教職員・学生97名の出資によって株式会社神戸学術事業会が設立された。時間的制約等から、限られた範囲での出資の募集をせざる得なかった。その後出資を希望するという関係者の声も多く、設立時に予定していた通り、第二次募集をおこなうことになった。
同社は神戸大学、神戸大学学友会(各同窓会の連合体)をはじめとした大学関連の様々な事業をバックアップすることを目的としてる。来春予定されている国立大学の法人化に伴い、同社の果たすべき役割が益々多岐にに渡ることになる。今回の募集は、そのための基盤強化が目的。
■募集要項
- 発行する新株式は600株とし、すべて普通株式
- 発行する株式は、すべて公募
- 発行価格は、1株につき5万円
- 株式の募集期間は、本年1月20日から3月19日
詳細は神戸大学学友会ホームページ参照(http://www.kobe-u.com/)
(2003.2.25)
東京電機大(東京・千代田区神田錦町)の前身は私立電機学校。1907年(明治40年)の設立だ。電機学校の設立者2人のうちの1人が若き技師廣田精一。電機学校理事だった廣田精一は、1921年(大正10年)設立の神戸高等工業学校(工学部の前身)の初代校長として就任する。
東京電機大の2003年版「入学案内」145ページには「学園のあゆみ」として同大学の歴史がまとめられている。その中に廣田精一の名があり、また肖像写真も掲載されている。
先ごろ発行された「神戸大学百年史・写真集」では、24ページをはじめ数箇所に廣田精一校長は登場している。校長就任、辞任(1929年)、追悼文集の発行、胸像の除幕式等・・。
「神戸大学百年史・写真集」の入手方法については、神戸大学学友会ホームページ(http://www.kobe-u.com/)「PLAZA」欄を参照。
(2003.2.24)
藤原書店発行のPR誌「機」へ一海知義名誉教授(中国文学)が「帰林閑話」を連載中。2003年1月号で100回となった。100回目は「百という字」の題で「百」という字の意味に関して薀蓄を傾ける。2月号でも引き続き「帰林閑話」は掲載されている。
(2003.2.23)
2月16日付日経紙コラム「私の中のふるさと」に、佐々木謙二ニッパツ社長がふるさと富山県高岡市について語っている。高岡市が戦災を免れたこと、小学校から高校(高岡高校)までの思い出、化学の先生の薫陶を受けて進路を決めたことなど。更に、四季を通じて標高3000メートル級の山々からなる立山連峰を眺める事ができるふるさとを誇りにしている。富山県人には質実剛健の気風があり、自分にもその気質が流れているように思うと。
(2003.2.21)
昨年来打ち上げ成功が続く、日本人の手による日本の基幹ロケット「H−UA」。その第一段エンジン「LE−7A」を長年手がけてきたのが、三菱重工業名古屋誘導推進システム製作所 エンジン・機械技術部 宇宙エンジン・機器担当 主席プロジェクト統括の松山行一さん(工・院電気工学卒)。学部では電子工学を、大学院では制御工学を学び、「制御する対象」がある仕事をしたくて同社を選んだ。その松山さんが、研修期間後配属されたのは意に反する液体ロケットエンジン部門。「文句を言ってもしようがない。前向きにやろうと考えた」松山さん。今や日本のロケットエンジン実用化の中心にいる。既に仕事の喜び、面白さを部下に伝える立場になった。大学の専攻と入社してからの仕事が異なった田中耕一さんがノーベル賞を受賞する時代。「隣を知ることで、自分のやっていることも”持ち上がる”」と、松山さんは視野を広げることの大切さを後輩たちに訴える(プレジデント2002年12月30日号 わが社の「MVP社員」2002欄)。
(2003.2.17)
神戸KUCが第4回の親睦旅行を行った。昨年11月2日から6日間、アンコールワット、アユタヤ遺跡、バンコクを訪れた。参加者は真方忠道名誉教授(文)をはじめ15名。年齢層は熟年が中心。夫妻での参加も3組あり、女性は4人。出身学部は経・営・法・文・教・工とバラエティに富む。タイ航空機内で、真方名誉教授と乗務員花山さん(1996年文卒)が「感激の対面」というハップニングもあった。
神戸KUCの親睦旅行は1998年に「天津・北京友好の旅」が第1回。その後ミャンマー、西安・敦煌と続き、今回が4回目。
以上は経・営・法の同窓会誌「凌霜」356号(2003年2月)から。
「凌霜」356号(2003年2月)の主な内容は次のとうり。学園の窓
経済学研究科(経済学部)の現況報告 福田 亘 (経)
「落ち葉の中の研究会」 斎藤 彰(法)
学部講義をおえて 福田祐一(営)
リレー・随想広場
凌霜断章(三) 新野幸次郎(凌霜会理事長)六甲台五部局創立百周年記念式典・講演会
祝賀会・つどい・支部通信・クラス会など同誌は凌霜会員で年会費納入者に送付される。
問い合わせ先(凌霜会事務局)
Tel:078-393-2974 Fax:078-393-2976
(2003.2.15)
湾岸戦争が始まって13年目の今年1月18日、アメリカによるイラク攻撃に反対する市民が世界各地で平和を呼びかける行動を開催した。ロニー・アレキサンダー教授も参加した。その前にカナダの友人にその予定をメールで伝えたところ、返事がすぐにきた。それには”私も!”とあり、教授は携帯電話で会場をつなぐことにしたという。
平和実現には一人でも多くの力が必要で、携帯やインターネットを使いながら、これからも若い人たちと平和集会で出会いたいと結んでいる(2月1日付朝日「eメール時評」)。
(2003.2.13)
多くの企業で「人材の簿価」が含み損となっている今、日本がおかしくなっている大きな要因は、社会の中心になっている40代から50代前半にかけての「知的空白」にあると、流通科学大学田村正紀教授(経営学研究科博士課程中退。現名誉教授)は指摘する。短いスパンのハウツーやノウハウばかりを求めるこの年代のビジネスマン。しかし今ビジネスマンが直面する問題は、マニュアルでは解けないものばかり。必要なのは、データでも情報でも知識でもなく、知恵、すなわちビジネスの世界で言うところの戦略構想力である。そしてその知恵を生み出すための土壌が教養であると田村教授は説く。教養は、正しく問題設定をする能力を生む。しかしながら、今の日本企業のミドルや経営者はこの問題設定能力が低いというのだ。限られた時間のマネジメントをしっかり行い、人生のプライオリティを決めることで、知恵を生み出し、有限の人生に多重性を与えてくれる教養を身に付けよと、田村教授は強く訴えている。(プレジデント2003年2月3日号 パーソナル「個人11」欄)
(2003.2.12)
阪神・淡路大震災で、長女志乃さん(当時(発達)2年)を亡 くした上野政志さん(兵庫県佐用郡作用町立江川小学校教頭)が今春、発達科学部の新入生ガイダンスで、命や家族などをテーマに特別講演する。内容は未定だが、志乃さんが亡くなる二日前、成人式で残した「一歩一歩を大切に歩んで生きたい」という言葉を盛り込むつもりだという。震災体験が無く、犠牲になった学生に関する意識も薄れがちな娘の後輩たちへ「命や家族を大切に前に進んでほしい。そんな願いを込めたい」、と上野さんは話している(1月17日付神戸新聞)。
(2003.2.11)
谷本寛治一橋大大学院商学研究科教授の著書「企業社会のリコンストラクション」(2002年、千倉書房、4800円+税)の紹介が「日本経済研究センター会報」(2003.2.1)に掲載されている。「評者」は河口真理子大和総研主任研究員。企業構造を変えるにあたりNPOやNGO、更にNPOと営利企業の中間ともいえるソーシャルベンチャー等を視座に入れるといった特徴を持つのが本書。河口主任研究員の手によって、簡潔に紹介されている。
谷本教授は1955年生まれ、1989年神戸大経営学博士。専門分野は企業システム論、「企業と社会」論。
(2003.2.10)
三谷直紀教授(経)・脇坂明(学習院大)共編「マイクロビジネスの経済分析」(2002年、東大出版会、4200円+税)が刊行された。本書は編者を含む5人の経済学者の共同研究。三谷教授(1997年を除く全期間)、脇坂教授(1997年)が代表をつとめた「中小企業経営者の実態に関する調査研究会」(1994ー2000)の研究成果である。中小企業の中で、もっとも零細な企業(マイクロビジネス)に多面的に焦点を当てた労作。高齢者の就業、女性経営者、貸し渋り等興味深いテーマが実証的に掘り下げられている。
(2003.2.7)
昨年1月、海外での災害救援の拠点として設立されたNGO海外災害援助市民センター(代表は国協・芹田健太郎教授)。その活動状況が1月30日付読売新聞(神戸版)に掲載されている。
昨年3月大地震に襲われたアフガニスタンについては、神戸の災害NGOなど24団体が組織する救援委員会と同センターが連携し、現地に視察団を派遣した。女性センターや学校の建設、ブドウ畑再興などの復興プロジェクトに取り組んでいる。また、昨年6月発生のイラン北西部地震についても学校再建のための募金活動を行った。
(2003.2.6)
東京凌霜クラブKUC(東京・丸の内)には、神戸大学図書館壁画「青春」の原画が飾られている。今般、その修復が完了し、1月28日(火)に行われた新年互礼会で完成披露が行われた。
この原画は中山正實画伯(大正8年神戸高商卒)により1927年(昭和7年)から9年にかけて制作され、東京・馬込のアトリエに保管されていたが、1966年(昭和41年)10月同クラブが現在の場所に移転した時に中山画伯から寄贈されたものである。
年月の経過と共に色褪せや一部剥落が生じつつあり、原画の保存のためには、もはや放置は許されぬ事態となっていた。そこで、出光美術館の紹介による有力工房に修復を依頼、完成には3ヶ月を要した。修復費用は募金によることとし、会員に呼びかけたところ900名(経済、経営、法学部の卒業生以外からの募金があった)を超える応募があり、修復に要した費用を全額まかなうことが出来た。修復された「青春」原画は、生き生きとよみがえり、新年互礼会の参加者も感嘆の声しきりであった。工房の責任者によると、今後20年や30年は再修復の必要がないとのことである。「皆さんも、当クラブにお越しの際に是非ご覧になり、六甲台の図書館に思いをはせていただきたい」と東京凌霜クラブKUCでは呼びかけている。
(2003.2.5)
首都圏在住の神戸大学全学部同窓生の気軽な交流の場として、定期的な集まり「神戸大学木曜会」の第13回目が開催される。今回からは新企画の「木曜会」で現役教授招聘セミナーがスタート。 参加希望者は2月24日(月)迄に事務局(03-3211-2916)に、電話・FAX・Eメールにて連絡する(卒業年次と学部を記入)。
- 日時:2003年2月27日(木)18:00〜20:00
- 場所:東京凌霜クラブ・東京KUC(帝劇ビルB2)
TEL :03-3211-2916,FAX:03-3211-3147
Eメール:tokyo@kobe-u.com- 講演:神戸大学大学院法学研究科長 磯村 保 教授
- 演題:法曹養成制度の改革について−法科大学院の設置を中心として−
- 会費:5,000円
講演会終了後、立食パーティ形式の懇親会。
(2003.2.4)
片山圭之丸亀市長(1964年経卒)が、1月26日付朝日新聞紙上で地方自治について発言している。道州制への再編成、これに伴う予算編成権の多くを国から州へ移行させる。更に、市町村への大幅な権限委譲(教育・警察等)を提案する。
以上は朝日新聞社が全国の市町村長に実施したアンケート調査に関連する記事の一部。全国の回答者の中からユニークな提言をした首長11人の意見が紹介され、片山市長の発言はそのひとつ。
(2003.2.3)
1月16日付の朝日新聞紙上で、五百旗頭真教授(法)が、日本外交の進むべき道について質問に答えている。
先ず北朝鮮については、彼らの核ミサイルは日本に向けられており、その最終的な決着は、北朝鮮を普通の国へ導く以外にはない。北朝鮮はさんざん悪いことをしたが、過去の行状を認めてお詫びしますと言ったが、その自白が想像以上だったため、よく告白してくれましたと飲み下せるものではなかった。その結果帰国させた5人を日本が差し押さえてしまったが、ならず者国家が相手であっても、交渉する以上、誠実さをもって合意を求めるしかない。
次に国民世論については、小泉首相は世論を政権基盤にしているため、吉田茂や岸信介のように、世論が反発しても、政治信念に従って、所信を貫くような行動は期待できない。容易ではないが、世論に乗りつつ、これをリードする名人芸が必要だろう。
最後にイラク問題に関しては、明白な正当性のない戦争は慎むようアメリカを説得する、いかなる場合も日本は米国の友人であることを明確にする、日本自身は平和と復興に積極的役割を果たす、との3原則を持つべきである、としている。
(2003.2.2)
文芸評論家(神戸大名誉教授)野口武彦氏の新著「幕府歩兵隊、幕末を駆け抜けた兵士集団」(中公新書・860円)の書評が1月26日付朝日新聞、日曜書評欄に掲載されている。幕末時代劇の主人公にはなりえなかった下層民出身の幕府側兵士にスポットをあてて、勤王史観にもマルクス主義史観にも陥らない角度から幕末を論じている。「こんなやりかたがあったのか」と評者池上俊一東大教授は結ぶ。
(2003.2.1)
韓国で政府機関の研究者だった催栄和(チェ・ヨンワ)さん。2002年12月に神戸大に留学、室崎益輝教授(都市安全)のもとで防災を研究。「神戸の復興を直接見ながら防災を研究したい」というのが留学の動機(1月17日付日経・大阪版)。
(2003.1.31)
1月22日付の日経紙「経済教室」で、宮尾龍蔵助教授は、いわゆるインフレターゲット論について批判的見解を表明している。以下はその抄録。インフレターゲットの政策意図は、日銀に対する信任を低下させることで貨幣需要を低下させ、一定のインフレ期待あるいは現実のインフレを発生させることと理解できるが、政策当局の信任の上げ下げという荒っぽい波及メカニズムに頼ってインフレを制御するのは至難の業である。むしろ信任の喪失により目標値を大幅に超える高インフレが突然発生する可能性が強い。また、その後に急激な金融引き締めに転じてインフレ抑制を目指せば、景気に対して急ブレーキがかかることも懸念される。
デフレ克服に必要なのは、企業の過剰供給解消と収益力強化を目的とする供給サイドの政策パッケージである。銀行の不良債権処理と不良企業の退出を加速させ過剰供給の解消を目指す。同時に有望な事業の再生によって企業部門全体の収益力を高める。さらに、大胆な法人税率引き下げをを行って企業のファンダメンタルズ向上に直接働きかけ、また政府与党は非効率産業への補助金的な移転支出を削り、恒久減税の財源確保と資源配分の適正化を同時に図ることが重要。
(2003.1.29)
堀江優さん(1956年教卒)の作品展「聖書を描く」が以下のとうり開催される。
と き 2003年2月4日(水)〜2月11日(火)
AM10:00〜PM6:00(最終日PM4:00まで)
ところ アートホール神戸(兵庫県学校厚生会)
神戸市中央区北長狭通4−7−34
JR元町・阪神元町駅東口、北へ徒歩1分堀江優さん略歴
1956年 神戸大学教育学部卒業,公立小学校勤務
1958年 水彩連盟展に風景画で出展を始める
1967年 聖書に題材を求めて《黙示》を出品
以後、「人間の弱さ」をテーマに聖書を描く
1979年 水彩連盟展 文部大臣奨励賞を受賞
1980年 第23回安井賞を受賞
1999年 NHK教育《心の時代》
「人間・この弱きもの 和紙に描く聖書 」放映される
(2003.1.28)
丹波篠山の豊かな山並みに抱かれた地域に一軒の民家がある。民家の愛称は「無の家」。”無”は無職や何もないところからの創出などの意味。毎月一回、小麦撒きや味噌造りなどが企画され、訪れた人は寝食を共にしお互いの半生を語り合う。備えつけの寄せ書きには「人生の傾きを直したかった」、「ここは私にとって癒しの場だ」といったメッセージがいっぱい。会社組織への信頼感、生きる安心感をなくした失業者らの思いが綴られているのだ。
「無の家」を訪れる人たちの話し相手となっているのが、管理人の小宮勇介さん(26)。神戸大(農)卒業後、いったん民間企業への就職に気持ちを向けたが、全て失敗。その体験を通じ以前から田舎暮らしにあこがれていたことに気づく。そんな折、大阪の労働組合や、農業関係者、大阪府の職員らが中心になって立ち上げた団体が、「借り上げた民家の管理人」を探しているのを知り、住むことに決めた。定職に就かない小宮さん。生活を支えるのは、畑仕事での自給自足と障害者向けの有償ボランテイアで得るわずかな現金収入だけ。しかし、あえて収入を上げようとはせず、好きな山登りなどに多くの時間を費やす。昨年もチベットの6000メートル級の山や国内各地の山々を踏破した(1月6日付日経)。
(2003.1.27)
「僕にも女友達が一人いる」という書き出しで、一橋大永原慶二名誉教授が、滋賀県立大脇田晴子教授との交友を語っている(1月13日付日経「交友抄」)。神戸弁で語る脇田教授の「関西の風土、歴史、生活の中に根づいた文化論がすばらしい」という。日本の中世商業史、女性史、芸能史等について多数の著作がある脇田教授。自ら能を謡い、舞う。毎年夏、長野・蓼科で脇田夫妻と双方夫婦が出会い、「おしゃべりする楽しさはいいようもない」と。
脇田晴子教授は1956年神戸大文卒、1963年京都大博士課程修了、文学博士。大阪外語大教授等を経て、1995年から現職。「日本中世都市論」、「中世に生きる女たち」等著書多数。「女性史学」編集長もつとめる。夫君は脇田修大阪大名誉教授(江戸時代研究)。
(2003.1.26)
1月4日付朝日新聞愛知版に、浦部法穂神戸大副学長(法、憲法)が登場、少年時代の思い出等を語っている。名古屋市千種区の新興住宅地で小中学校時代を過ごす。中学は生徒数が多く、クラスの数がアルファベット26文字では足りなかったほど。1961年、県立旭丘高校に入学。新聞部長をつとめ、高校教育批判などを展開していた。
「自立した「個」にならなければ、真の個人の尊重、平和は実現しない」という浦部副学長の言葉で記事は締めくくられていた。
(2003.1.25)
企業や官庁のマネジメント経験者(シニアエグゼクティブ)の豊富なノウハウを、社会的資産として生かす。そのような目的で昨年設立されたのが中間法人「ディレクトフォース」だ。会員制で人材派遣会社を通じてベンチャー企業や大学に人材を提供する。
水野勝代表理事(1961年経卒)の前職は丸紅副社長。外資系企業からの誘いもあったが、社会的意義から「ディレクトフォース」の代表を選択した(2002.11.7付日経)。「シニアエグゼクティブの活性化は日本再生への近道」と抱負を語る(2003.1.28付経済界)。
(2003.1.24)
1月19日午後3時から本館牡丹園神戸大学クラブで開催された叶_戸学術事業会臨時株主総会で次の議案が承認された。
第1号議案 新株式発行承認の件 公募により一株に就き5万円で普通株式600株発行
第2号議案 定款一部変更の件 会社の目的事項に損害保険代理業等6項目追加(株)神戸学術事業会は、2002年4月神戸大学教職員と同窓生により設立された。資本金1000万円、社長は高橋宣光氏(1965年法卒)。今般の臨時株主総会は、来春の神戸大学の独立法人化に向けて事業ドメインの拡大のため開催された。
(2003.1.23)
1月1日付神戸新聞のコラム「人」欄に、神戸大学学術登山隊・総隊長平井一正名誉教授(工)が登場した。 神戸大学山岳部・山岳会は、今年中国チベットの未踏峰ルオニイ峰(6610メートル)に挑む。その学術登山隊・総隊長をつとめるのが平井名誉教授(71)。京大に入学後「なにか運動をしたくて」山岳部に入部。26歳のとき、ヒマラヤ西部のチョゴリザに初登頂した。以後、数々の未踏峰を登頂した登山の第一人者。専門はシステム制御工学。
(2003.1.22)
1月17日付の日経夕刊に、神戸大付属図書館の震災文庫が紹介されている。震災文庫には、図書・雑誌等の活字媒体だけではなく、市民らが被災直後の市内を撮影した2万枚以上の写真やビデオ映像、寸断された交通機関の車内アナウンスを録音した音声など貴重な資料が収録されている。写真などのほか、カンパ要請や市民追悼式の参加申し込みのチラシやポスター、パンフレットなども2500点以上集まった。
(2003.1.21)
奥村弘助教授が代表幹事を務めるNGO「歴史資料ネットワーク」(史料ネット)は、阪神大震災で被災史料を多数救出した実績を持つ。スタートは震災直後の1995年2月。歴史関連の研究者らが教育委員会などと連携、倒壊民家から段ボール1500箱分以上の史料を搬出した。一部は神戸大に運ばれ、今も整理作業が続く。この経験は2001年3月の芸予地震で、全国の明治初期からの新聞を収めた蔵が損傷した際、広島大の研究者らが駆けつけ”救出”する際にも生かされた。救出活動で行政と大学、市民がどう手を結べばよいかアドバイスしたのが奥村助教授だった(1月15日付日経)。
(2003.1.20)
五百旗頭教授は、定期寄稿している朝日新聞夕刊の思潮21(1月14日付)で「未来への二つの提案」と題して次のように述べている。
明治維新以来日本は教育を重視し、その中から生まれたエリート官僚が上からの近代化を推進して日本の近代化が成功した。しかし70年を経た第2次大戦を迎える頃には、政党政治が凋落し、権限を細分化された官僚たちも、激動の中で総合判断を下すことは著しく困難であった。現在再び激動の中で、国家目標と国家戦略の再定義という課題への対応が迫られているが、権限の細分化されている官僚になじみにくい課題である。”上からの近代化”局面を終えて、グローバリゼーションの中で成熟した先進社会を構えることが時代的要請である。
ここで必要なのは、官僚を包含するパブリックインテレクチュアル、即ち、様々な専門分野から育ちながら、専門分野を突き抜けて社会全体の有り方に関心を持ち、全体判断に関わる人材群である。そのために、ひとつは新しい公共政策国際政策大学院大学の新設、もうひとつは、社会全体のあり方を考えるパブリックインテレクチュアルが国際的コミュニテイと連携できるよう、各分野で最も進んだ大学に留学できるような留学制度の創設が必要である。
(2003.1.19)
理学部同窓会誌「くさだより」No.13が発刊された。表紙は百年記念館エントランスを描いた切り絵。作成者は生物学科10期の鈴木肇さん。神戸大学100周年記念行事、理学部の動き、卒業生の動向等多彩な内容が盛り込まれている。以下は、その極く一部。
- 物理学科鈴木州助手が、ノーベル賞受賞小柴昌俊先生の下でカミオカンデに大きな功績を残した故須田英博(てるひろ)元神戸大教授の思い出を語る。
- 2002年春、生物学科に編入したばかりの筧朋子さんは「学べる幸せ」を語る。ちなみに、筧さんは文学部出身で編集記者として働いていたが、生命科学関係のニュースに接したことから「理学部編入」を思い立った。
- 物理学科出身で、朝日アマ囲碁十傑戦全国大会で優勝した多田文吾さん。5歳から碁を習い始め、プロ棋士を目指したが高校3年のとき断念、神戸大理学部に進学大学院自然科学研究科を修了した。今は近畿管区警察局に勤務。
- 1991年、新日鉄に入社した森良弘さん(化学科)は、11年余企業内で研究開発に携わる。2002年9月、「全反射蛍光X線分析用シリコンウエーハ標準試料の開発と応用」で2002年度日本分析化学会奨励賞を受賞した。
(2003.1.18)
昨秋、移転、新装なった神戸KUCでは、2月6日夜に新春の講演と懇親会が行われる。
講演は、ダイエー専務の平山敞さん(1965年農卒)。演題は「成長する組織と滅びる組織」。
全学部卒業生が対象。神戸KUCの会員は参加費4,000円 ビジターは5,000円。▼神戸KUC 「新春の講演と懇親会」
日時: 2月6日(木)18:00〜19:15 新春講演会
19:15〜20:45 懇親会
場所: 神戸大学神戸KUC(本館 牡丹園内)
内容: ダイエー専務 平山 敞氏(S40年農卒)
「成長する組織と滅びる組織」
会費: メンバー4,000円 ビジター5,000円
申込み:神戸KUC事務局 TEL/FAX 078-334-1323
締切り:1月25日
(2003.1.17)
有斐閣アルマシリーズの1冊として、高嶋克義教授(営)の「現代商業学」が刊行された。定価は1900円+税。現代商業学の新しい体系構築を試みた意欲的な最新テキスト。eコマースやPB(プライベート・ブランド)等に着いても論じている。
高嶋教授には「マーケティング・チャネル組織論」(1994年、千倉書房)等多数の著書がある。
(2003.1.16)
神戸のタウン誌月刊「神戸っ子」2002年12月号の「私の意見」欄にAM神戸・ラジオ関西山口一史社長(1964年文卒)が登場。
「成功譚より失敗談」というのが山口社長の考え。
AM神戸のコールサインはJOCR。このことはAM神戸は日本で3番目に免許を得た民放であることを示している。ちなみに、JOARは現中部日本放送、JOBRは現京都放送。また、AM神戸は開局の年に「電話リクエスト」を始めた。以上はAM神戸にとっての成功譚の例。しかし、大事なのは失敗例。山口社長は「なぜ”電リク”が番組表から姿を消したのかを覚えていて、成功例とともに、その終息をつまびらかにする人、できる人は少ない」と指摘する。
この文を読んで分かったこと。それは「神戸一番物語り」としてゴルフや映画は有名だが、電話リクエストも神戸で始まった。このことは、しっかり記録しておく必要がある。
山口さんは、1941年神戸生まれで親子3代続く神戸っ子。大学では美学専攻。神戸新聞に入社し、論説委員、情報科学研究所長等を経て1999年から現職。経済部記者出身ではあるが、スマートで知的な雰囲気を漂わす。学生時代柔道をやっていたとはとても思えないという声も。
(2003.1.15)
毎日新聞社発行エコノミスト誌2003.1.14の「話題の本」欄に、石井淳蔵教授(営)が野口均「トヨタを創った男」(2002年、ワック、1700円)を紹介している。この本は、豊田喜一郎の伝記。豊田佐吉の長男で、昭和初期から自動車開発に着手、世界の自動車生産の10%シェアを誇るトヨタの経営のDNAは豊田喜一郎にある・・。
なお、同じエコノミスト誌2003.1.14には、金井寿宏教授(営)の著書「仕事で”一皮むける”」(2002年、光文社新書、740円)の紹介がされている。執筆者は経済評論家の竹内宏氏(元長銀)。
(2003.1.14)
平山啓行さん(1980法卒)が社長を務めるゼクスは、シニア向けマンションの販売で急成長しているデイベロッパー。平山さんは神戸大卒業後、伊藤忠に入社、大阪建設部に配属となる。この部署では「人に聞く前に自分で考えろ」という良い意味での放任主義で鍛えられる。やがて平山さんは大阪の業界で”できるやつ”として知られるようになる。
入社15年目、不振だった東京建設部建て直しのため、転勤が決まる。しかし東京に出てきた途端に「大阪は田舎だと思った」という。東京の案件の巨大さ、情報の速さに接するとともに、平山の起業家魂に火がつき、1年後の96年、ゼクスを創業する。当初の難しい案件をこなし、売り上げ利益が拡大する中で、平山さんは以前から暖めていたシニア向けマンション販売を始める。入居者同士の交流のためのラウンジやアトリエなど共有部分が物件の半分を占めることや、他社の物件では1億円以上が多い終身利用料を3500万円前後に抑えているのがゼクスの特徴だ。
「バブル時代から根付いている不動産屋の悪いイメージを良質のシニア向けマンションを提供することで払拭していきたい」と平山さんは語る(週刊ダイヤモンド2002年12月21日号)。
(2003.1.13)
「俳句朝日」2003年1月号に掲載の「読者俳句」の特選三句のうち一句に、中野富正さん(1955年経卒)の句が選ばれた。特選となった作品は以下のとおり。
コスモスを来てコスモスへ子等の汽車選者である有馬朗人氏は、この句を次のように評している。
コスモスが一面に咲いている。その中から子供たちを乗せた汽車が出てきた。そしてまたコスモスの中へ消えていったのである。大きな列車ではなく、遊園地の汽車であろう。明るく楽しい光景である。
(2003.1.12)
芦屋市の広報紙「広報あしや」2003年1月1日号が、「絵画になった芦屋」というタイトルで、市内の風景を描いた絵画7点を掲載している。
小出楢重、吉原治良、長谷川三郎等の作品とともに山崎隆夫さん(1930年神戸高商卒、1905-1991)の油彩「芦屋川」が掲載されている。この作品は1988年に描かれたもの。阪神芦屋駅付近から山側を描いた絵。山崎さんが芦屋を離れて20年後にかかれたこの作品、「この地を懐かしむ画家のの気持ちが伝わってくる作品」とのコメントが付されていた。
山崎さんは三和銀行、サントリーに勤務した。一方、在学中から小出楢重に師事するなど本格的画家を目指し、仕事の傍ら画作を続けた。サントリー取締役宣伝部長時代の配下から開高健、山口瞳、柳原良平等多数の文化人が輩出した。国画会会員であった。
(2003.1.11)
滝川好夫教授(経)の新著「”経済図表・用語”早わかり」が、PHP文庫の一冊として刊行された。「新聞記事の要点がスラスラ読める」というサブタイトルが付された本書。新聞記事に出てくる経済用語について図表を多数使用して、景気、消費、設備投資、失業、物価、財政、金融、為替レート等の用語について簡明な解説を行っている。滝沢教授には、「現代金融経済論の基本問題」(勁草書房)、「入門 新しい金融論」(日本評論社)等経済・金融分野の著書が多数ある。
「”経済図表・用語”早わかり」は、昨年12月刊、定価は590円。座右に置いて、「テレビを見ながらちょっと経済用語をチェック」といった利用方法もある。
(2003.1.10)
2001年10月1日、フジタは建設事業と不動産事業に会社を分割し、健全な本業の建設部門が新生フジタとして再スタートを切った。依然厳しい経営環境の続く建設業界において、2002年10月1日に就任した原田敬三新社長(1964年工卒)は、「選択と集中で、社内の経営資源を旧フジタが培ってきた都市再生、環境などの分野に特化する。知恵と汗を絞って、新生フジタの改革を進めていく。」と、週刊ダイヤモン(2002年12月14日号)「新社長」欄でその意気込みを語る。入社試験が面接のみという自由闊達な社風に惹かれて入社したという原田社長は61歳。「会社のことは家でしない」主義。30年近 くを現場で過ごした現場第一主義者でもある。「フジタを生まれ変わらせる」ために、原田新社長は全社一丸の改革を推し進める。
(2003.1.9)
金井寿宏(営)教授の新著「仕事で”一皮むける”」が、光文社新書の1冊として刊行された(定価740円)。
ビジネスマンにとって、キャリアは単なるビジネス遂行上というより、人間としてどう生きるかという問題に肉薄するからこそ重要なもの。これが著者の主張である。また、「キャリアとは何か、どう形成されていくのか」について触れ、そのキャリアを考える際の最新でかつ重要なキーワード「一皮むけた経験」とする。このキーワードを「入社初期段階の配属・異動」、「プロジェクトチームへの参画」、「昇進・昇格による権限の拡大」の他、「悲惨な部門・業務の改善と再構築」や「降格・左遷を含む困難な環境」を例に取って解説している。
同書は、「豊かなキャリア形成へのメッセージ〜経営幹部へのインタヴュー調査を踏まえて〜」という(社)関西経済連合会が実施したプロジェクトでのインタヴューが元になっている。
(2003.1.8)
昨年暮、神戸新聞総合出版センターから小冊子「神戸ゆかりの50人」が発刊された。全56ページで、定価は286円+税と格安。平清盛、勝海舟等の歴史上の人物に始まり、最近物故した映画評論家淀川長治等神戸ゆかりの人物50人が紹介されている。サブタイトルに「歴史と観光の散策ガイド」とあり、これら人物に関係が深い市内の観光地が紹介されている。港町神戸だけあってA.H.グルーム 、小泉八雲、孫文等の外国人が多数対象になっている。
本書の50人の中に、神戸大関係者が2名含まれている。
- J.C.ベリー 1847〜1936
米国人伝道医師。1872年(明治5年)来日、日本人医師の養成に努め、1976年(明治9年)公立神戸病院附属医学所が設置された。これが県立神戸医大、現神戸大医学部のルーツ。- 水島銕也(みずしま・てつや) 1864〜1928
東京高等商業学校(一橋大学の前身)に次ぐ2番目の官立高等商業学校である神戸高等商業学校の初代校長を1903年から22年間つとめた。神戸大・六甲台講堂前には胸像がある。神戸大およびその前身各学校については、100年を記念して昨年刊行された次の出版物がある。
- 「神戸大学百年史・写真集」価格 ¥6,000 (送料・消費税込)
kobe-u.comホームページ「PLAZA」参照- 「凌霜百年」価格 ¥4,500(送料・消費税込)
kobe-u.comホームページ「TOPICS」2002.12.21参照
(2003.1.7)
女子タッチフットボールの第8回さくらボウルが東京ドームで行われた。学生王者の神戸大は社会人王座・関西アウィリーズに12−34で完敗。2年ぶり3度目の日本一はならなかった。【1月3日 神戸大学NEWS NET=UNNによる】
(2003.1.6)
|
Copyright (C)
1998-2003神戸大学東京凌霜クラブ・東京K・U・C.. All Rights Reserved.
本ページに掲載の記事・写真を転載される場合は、神戸大学東京凌霜クラブ・東京K・U・Cまでご連絡下さい。