談話室(2014年)

 2014.12.06 宮元 芳樹 「フィリッピンと合唱」

 私はいま、日本のNPONGO法人に資金助成をして、協働で国際協力、支援活動を行っている財団に勤務していますが、ここ数年東南アジアが中心になってきており、特に私の場合フィリピンの山奥へ行くことが年に1〜2回あります。

マニラから北に向かって、車で7〜8時間かかる、基本的には米作地帯ですが、地域的には、昔から、大農家や商業従事者から農機や治水や借入等で搾取された零細な貧農が多く住むエリアです。

此処で、日本のNPOのたくましい女性が中心になり、農機レンタル事業及び有機野菜の栽培及び流通事業にチャレンジしており、わが財団から何がしかのファンドを助成しております。

この女性は、アメリカの大学院でMBAを取り、大、中規模の海外資源開発や農業開発プロジェクトのコンサルテイング業務を行う傍ら、NPO法人で、ボランテイアに近い形で、前述したようなエリアでの仕事もこなしてきたスーパーウーマンです。

驚いたのは、初めて訪問した時に、2〜3歳の子どもが彼女のデスクの周りで、一人遊びをしているので、この子は誰の子と聞いたら、彼女は現在子ずれで当地に来ており、託児所や預ける場所もないため、職場に連れてきているとの事でした。この子はとても愛想がよく、タガログ語、日本語、英語を駆使しながら、皆から可愛がられており、職場の雰囲気づくりに大いに貢献しているように思われました。昼になれば、近くの食堂や、弁当など持ってくるという習慣もなく、いろいろ持ち寄って適当に作られたランチを、職場のテーブルでみんなでワイワイ言いながら食べるという、これで、仕事になっているのかなと、やや、心配になる職場環境であった訳です。

彼女にこの辺のところを聞いてみると、基本的には欧米式の合理主義(今や日本の企業文化もそうかと思われますが)は全く機能しないし、またむしろ機能させないほうがよい。むしろ、我が国の得意な「和をもって貴しとなす」の方が、全体としての能率がはるかにあがるとのことでした。

閑話休題 私は、この財団の仕事を週3日、あとは二つの合唱団の練習やお世話係の仕事で1週間が瞬く間に過ぎてしまいます。時々フィリピンの報告(割とうまく行っている)をみるたびに、米作で育った日本と同じような共同村社会でのビジネスと、合唱は似ているのかなと思うことがあります。一人才能のある優秀な人がぐいぐい引っ張るというよりは、周りに気を遣いながら、皆が歩調を合わせて、一歩、一歩前進していくのは、アマチュアの合唱団の最重要な要素の一つかもしれません。全員、高水準のメンバーが、目一杯頑張ってる合唱団の演奏と、色々なレベルの人が、一つの方向に向かって、一生懸命声を合わせている合唱団の演奏がありますが、私は後者の演奏の方がずっと好きです。

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 2014.05.19 溝口 正平 「65の手習い・・・Jazzに悪戦苦闘」


リタイアしたらもう一度習おうと決めていたのがピアノ。

3年前に自宅近くのY音楽教室に入学。ピアノを習うのは幼稚園以来、実に62年ぶり。

レッスンが永続きするためには何よりも先生の魅力が第一、との自分勝手な思い込みで、不遜にも3人の講師の体験レッスンを経て先生を決めた横着な生徒。

努力の甲斐あり?素敵な先生に恵まれたところまでは良かったが、無謀にも今まで全く無縁のジャズに挑戦。案の定レッスンは苦労の連続。

そもそも渡された楽譜に書かれているのは、テーマとコード進行のみ、あとは真っ白。(Jazzでは当たり前の事と言うのが後で分かる。)

自由に好きなようにアドリブでと言われても、メロディは全く浮かばず。無理やりひねり出したところで、聞き覚えのあるクラシックの曲の一節に酷似。

そもそもコードの知識もなく、メロディをと言われてもしょせん無理な話。加えて元来創造性に欠けるタイプ故、Jazz本来の醍醐味、楽しみのアドリブ演奏に苦しみを覚える次第。

さはさりながら、銀座Yホールで、1年目に”You be so nice to come home to”、2年目は”Someday my prince will come” をギター、ドラムスとセッション。すっかりライブの魅力にとりつかれ、素敵な先生との「亡き王女のためのパヴァーヌ」の連弾に心ときめかせる今日この頃。

最近読んだ本の中で山下洋輔がピアノを弾き始めた頃の思いを書いている。

「ピアノは好きだけど習うのは嫌。紙に書いてある妙な記号と、ここにある白黒の鍵盤の対応関係を覚えろというんでしょう。これは嫌な世界だなと、本能的に分かった(笑)。そんなことは覚えたくない。押せば音が出るのだから、それで楽しいというのが最初だった。」

そうか、やはりJazzをやるのはこういう人なんだ、と妙に納得。

ライブハウスで興に任せて飛び入りで1,2曲サラッと演奏、なんて姿を夢見ているが、いつの事やら・・・。

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