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コラムの部屋 ・ 10月掲載分

10月のバックナンバー
10月31日掲載分 【カラメル】
10月24日掲載分 【ぐっぴー】
10月19日掲載分 【和尚】
10月10日掲載分 【小梅】
10月3日掲載分  【頭領】

10月31日掲載

 「おとうさんスイッチ」をご存知だろうか? NHK教育で放送中の「ピタゴラスイッチ」という番組のひとコーナーである。かつての「パジャマでおじゃま」を思い起こさせる視聴者参加型コーナーで、「おとうさんすいっち〜、いきますよ〜♪」という歌とともに子供がリモコンを操作、それに合わせて父親がさまざまなアクションをとる。

 番組中、父親は子供にいいように操られる。ひととおりの操作が終了すると、子は「よくできました」と父をねぎらい、父は「ありがとうございました」と感謝の意さえ示す。「支配に喜びを覚える子供」と「被支配に喜びを覚える親」という対比が実に興味深い。

 被虐の喜びの本質はどこにあるのか。非常に難しい問いだが、その背徳的側面に価値を認めるのならば、親子という関係は最高のスパイスである。責任の依存に価値を置くのなら、責任者、つまり加虐者は弱いほど望ましく、この点においても子という存在は申し分ない。

 かねてより、私は自分の娘に妻以上の愛を感じるであろう、との確信を抱いている。同様に、妻が私以上に息子に愛を傾けるだろうことも想像にかたくない。夫婦間の和を考えると子供を作ることにはためらいがあったのだが、「おとうさんスイッチ」に出会ってからというもの、娘に操縦されたいという想いは日増しに募るばかりだ。やはり出演するべきであろうか。番組がいつまでもやっているとは限らない。娘を作るのは早ければ早いほどいいだろう。

 というわけで、まずは娘を共同製作してくれる奥さんを探しているところである。【カラメル】

10月24日掲載

 私には大いなる弱点がある。それは目が疲れやすいことの結果として、すぐ眠り込んでしまうということだ。講義中でもそうだし、乗り物の中ではなおさらだ。睡眠時間をコントロールできないのは正直言って苦痛だし、意に沿わぬ眠りに対する漠然とした恐怖感は死に対するそれにも通じるものがある。そこで私はひそかに眠りに対する戦いを開始することにした。

 まず、夜間の睡眠の質を高めるために枕の置き方を変えた。眠っている間に首の筋肉に負担がかかるような眠り方はどう考えても眠りの質を損ねているように思われるためだが、なるべくなら頭だけではなく、首の後ろにも枕を配置するようにする。これはなかなか効果的だ。

 次に、同様の見地から、あまりに薄くて背中が痛いような布団も良くないと思われるため、私は座布団を敷布団の裏に敷いて厚みを増すことにした。これなら予算もかからない、さしずめバーチャルふかふか布団といったところだろうか。

 あとは心の準備をして眠りにつけば、翌朝の快適な目覚めは約束されたも同然…と言いたいが、実は人間の体内時計は約25時間周期で動いているため、24時間で一度リセットする必要がある。そのためには起床直後に強い光を浴びる必要があるのだとか。つまりは朝の光を浴びる、もしくは部屋の明かりを消すだけでも少しは差があるのかもしれない。

 人生を70年と仮定すると、実のところタイムリミットは約21億秒しかない。私の眠りとの戦いはまだ始まったばかりだが、さぞかし地道な戦いになるだろう。私と同じ悩みを持つ人々にとって、このコラムが何かのお役に立てば幸いである。【ぐっぴー】

10月19日掲載

 すでに10月も半ばを過ぎた。高い空、早くなった日没などがもう秋なのだということを感じさせる。あの耐え難いほどの蒸し暑さが延々と続く夏の後の季節だからか、秋は読書に、スポーツに、食事に最適な季節だとされている。秋のイメージといえば、ほかにも実り、収穫、紅葉、栗、柿、マツタケ、サンマなどがあるが、拙僧にとっての秋のイメージは落ち葉である。

 それというのも、拙僧の実家の庭先には、毎年もう少し後の時期になれば落ち葉がたくさん降り積もるために、休みの日ともなれば、母は拙僧を朝の庭掃除の手伝いに駆りだそうとし、寝続けようと母の呼びかけを無視する拙僧とのいさかいをしばしば起こしてきたからである。

 母の頼みを無視して寝続けるとはひどいではないか、と思われるかもしれない。だが、拙僧としては「落ち葉の山で焼き芋ができるくらいに、落ち葉がたまるまで待っていようよ」などと大まじめにいっていた小学生時代や、反抗期だったために、今思い出せば赤面するような恥ずかしい屁理屈を振り回して、母と「論争」し、あっさり負けて恥ずかしさを隠すために怒ったふりをして部屋に閉じこもっていた中学生時代などよりは、よほどましだろうと信じている。

 とはいえ、「ただ単にましなだけではないか」などと言われてしまえばそれまでではある。それに、まだ心の中にほんの少しは残っている良心もとがめる。今年こそは真面目に庭掃除を手伝ってみようか、とも思う。だがここ2,3年、毎年そう思ってはいたのである。だが、やはりいざとなると休日の朝寝よりも、親孝行を優先させる気にはなれず、母の頼みを無視することになっていたのである…。【和尚】

10月10日掲載

 「女性専用」という言葉を最近よく目にする。身近なものではJRの環状線、阪急電車の京都行き特急車で、それぞれ女性専用車両のある電車が運行されている。また、ある大阪の病院では今月から女性専用外来が登場した。女性スタッフのみでおこなう女性のための引っ越しのサービスも、近ごろ人気があるのだそうだ。

 このほかにも、近ごろは女性に対するサービスが充実してきている。以前は映画館や飲食店などで「レディースデー」といった看板を見かける程度だったが、近ごろは女性専用のゲームセンターやパチンコ店も増えてきた。女性の立場に立ったサービスはまだまだあるようだ。これは女性の社会進出が進んでいる証でもあるだろう。女性の私にとって喜ばしいことである。

 そこで今度は、「男性専用」といったものを探してみた。すると意外に少ないのだ。女性専用は見かけるのに、なぜ男性専用はないのか。もしかすると需要があまりないのだろうか。

 いや、そんなことはない。レンタルビデオ店や本屋では確実に需要があるはずだ。店員は全員男性、入店できるのも男性のみ。こんな店があれば、男性は何 かと助かるのではないか。女性である私には、実際これが男性にとってどれほど喜ばしいのかは、定かではないのだが。少なくとも、美人の女性店員や一般の女性客の目を気にすることなく、男性客は自由にレンタルや買い物ができる。

 さまざまな女性専用サービスが登場するなか、こんなサービスがあってもいいのではないか。今の不景気な日本、消費の低迷に悩むお店で一度試してみてはどうだろう。成功するかどうかは保証できないが。【小梅】

10月3日掲載

 先日、実家に帰省したときのことだ。一家団らん、楽しい夕食の最中に一本の電話が。母が電話をとると、「いりません、関係ないです」の一点張り、それだけ言うと一方的に受話器を置いた。尋ねてみると■◆証券というところからの利用案内だったそうだ。いわゆるテレアポ商法というやつである。

 もしあなたが学生であれば、英会話やパソコンを学んで資格をとりましょう、という専門学校からの電話が多いだろうか。「将来の目標は?」「就職に有利!」と馴れ馴れしく語りかけてくる。この電話、己の話術を鍛えるチャンスととらえることで、非常に有意義な時間が生まれてくる。電話をかけられたのだから通話料金はもちろん相手持ちだ、時は金なり。

 おそらく敵はタメ口を使ってくる。まず、そこに突っ込む。「商売でいえば私がお客様なわけですよね、でしたらあなた方には懇切丁寧な対応が求められるはずなのですが」と先制攻撃を入れよう。案内してくる講座に関しては「英会話って何が学べるんですか、具体的にお願いします」と、とにかくしつこく尋ねよう。「エイ会話ってアカエイやマンタとのコミュニケーションのことですか」と天然を装ってもいい。敵が返答に困れば「ちょっと調べてきて下さいませんか」と追加攻撃を与えればもう完璧だ。以前このような戦法をとったところ相手は15分で音を上げ、電話を切った。こちらの完全勝利である。私はこうすることで取材能力を培っているのだ。

 で、ついこの間も同じところから電話がかかってきたが、わずか4分30秒で電話を切られてしまった。あまりやると取材先に嫌われてしまうかな、と思った。【頭領】

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