神戸大学公益財団法人神戸大学六甲台後援会
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 ご挨拶
 

          近況のご報告





公益財団法人
神戸大学六甲台後援会
理事長 高ア 正弘

 
  初めに、6月18日の大阪府北部地震並びに7月7日の西日本豪雨で被災されました皆様に心よりお見舞い申し上げますと同時に、一日も早い平穏な日々の訪れを祈念申し上げます。

  さて、昨年7月に「近況のご報告」をさせていただいてから早1年が過ぎましたが、凌霜ご関係の皆様方にはその後もご健勝にてお過ごしのことと存じます。この間、当財団も多くの課題を抱えつつも、皆様方からの温かいご支援・ご協力に支えられその使命を果たすことが出来たと思っています。 改めて厚く御礼申し上げます。

  母校におかれても、武田学長を先頭に、「先端研究・文理融合研究で輝く卓越研究大学」の長期ビジョンの下、時代の要請に応えて、種々の大学改革に取り組んでおられることはご承知の通りであります。
  その中核をなす2016年度にスタートした第3期中期計画も3年度目に入り、愈々その成果が問われる段階となり、関係者一丸となってその実現に邁進されています。
  しかし、我が国の高等教育に対する世間の目は益々厳しさを増し、国際的視点から見た現状に対しては、マスコミ等を通じて“日本の大学 痩せる「知」”、“大学「論文の生産性」アジア勢との差拡大”といった厳しい見出しで種々問題提起がなされています。 このような環境下、国においてもこれら批判に対応する幅広い議論が行われており、「各大学の特色化」「評価と評価結果の予算案への反映」「大学間連携」と言った言葉がキーワードとして話題になっています。 これらの課題に対しては、大学当局の奮起が前提ではありますが、我々卒業生も傍観者に留まることなく、共に汗を流す姿勢が求められています。
  このような視点から当財団の課題を洗い出してみますと、まずは、これを可能にする財務面の強化であることは論を待ちません。サブプライム・ローンのリーマンショックから10年、世界的に膨れあがったマネーの修正に向けた動きなど、グローバルな規模での金融環境の変化が巷間囁かれる一方、我国のマイナス金利に象徴される厳しい運用環境のなか、資金運用委員会を中心に、健全性と運用果実、この両面を睨みながら種々知恵を絞っているのが現状であります。
  このような環境下ではありますが、財団正味財産残高の維持・向上に目配りしつつ、当財団の最大の使命であります母校社会科学系部局の支援を果たすことが出来ていますのも、財団関係者のご尽力に加えて、凌霜関係の皆様方からの変わらぬご寄付・ご支援によるものであります。改めて厚く御礼申し上げますと同時に、事情ご賢察の上、一層のご支援を宜しくお願い申し上げます。

 当財団ホームページの「設立の経緯」にありますように、昭和29年にスタートした新制神戸大学への国からの予算配分は厳しく、その中核をなす六甲台3部局に対しても、先生方の在外研究の割り当てが3部局合算で1年に1人有るか無いかのような状況にありました 。
  このような状況に危機感を共有した凌霜諸先輩が、先生方の海外での研究を応援することを目的としたご芳志を募り、昭和32年9月、当時の文部省の認可を得て設立されました。
  その後も、大学を巡る環境変化に合せてその支援対象も多様化し、平成30年度予算では、助成事業費の50%近くが社会科学系在学生・院生支援に向けられています。 具体的には、財団創設50周年を記念して今から11年前にスタートした成績優秀者を対象とした「社会科学特別奨励賞(凌霜賞)」や「学部の教科を超えた相互履修支援」、クオーター制を活用した海外でのインターンシップ等国際フィールドでの自主的な活動を支援する「在学生の海外研修支援」、学生の皆さんにとって関心の高い「六甲台就職相談センターの運営費の一部負担」などがその中核をなすものであります。

 申すまでもなく、当財団の活動に終わりはありません。多様化する六甲台の先生方や在学生のニーズを的確にくみ取りながら、その使命を果たすことが永遠の課題であります。これら課題に向けて、絶えざる助成対象の見直しとその財源強化に全力を尽す必要があることは云うまでもありませんが、大学改革推進に向けた全学的な支援体制整備と併行して、学部・学科の枠を超えた全学的テーマへの目配りも、今後の重要な課題の一つと考えています。
  引続き卒業生の皆様からのお心のこもったご提案・ご寄付を重ねて宜しくお願い申し上げます。
 前稿でもお伝えしましたが、ご寄付については、当財団が公益財団法人に認定されていること及び寄付金税額控除法人の要件を充足していることにより、寄付者に対する税法上の優遇措置が認められ、「所得控除」または「税額控除」のいずれか有利な方をご選択いただけるようになっています。
  なかでも、「税額控除」適用には税法上の高いハードルがありますが、卒業生に加えて先生・職員の皆様方のご協力も得て、この厳しい条件をクリアしています。事務的には、ご寄付いただいた皆様に、ご寄付の領収書を兼ねた税制優遇対象証明書をお送りしています。是非ご活用いただきたいと存じます。

 課題は数多くありますが、今から約60年前、「神戸大学六甲台後援会」がスタートした当時の諸先輩の母校に対する熱い想いと、60年という長きに亘ってそのバトンを繋いできた関係者の志をバネに、当財団が、社会科学系部局教職員や在学生の皆さんにとって、加えて全学的見地からも、より期待に応え得る存在であり続けるよう、関係者一丸となって邁進したいと考えておりますので、変わらぬご支援を宜しくお願い申し上げます。

  梅雨明けと共に六甲台の緑の陰影が増し、その中に佇む「出光佐三記念六甲台講堂」「社会科学系図書館」「六甲台本館」が一段と伝統の重みを漂わせ、水島銕也神戸高商初代校長、田崎慎治旧制神戸商業大学初代学長、日米両国の橋渡しと学生の教育に心血を注がれたロイ・スミス先生の胸像とともに皆様をお待ちしています。今年のホームカミングデイ等に合わせて、是非母校をお訪ね下さいますようご案内申し上げます。

完(平成30年7月吉日)


   
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