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構図について

デッサンなどの影に隠れて余り注目されていない印象のある構図ですが、 絵の良し悪しの半分以上は構図で決まると言っても言い過ぎではありません。
絵の中のキャラクターの躍動感や感情、空間の広がり、時間の感覚などの半ば以上は構図によって表現されます。
構図の無い絵はただの落書きに過ぎない、と言われるのもそのためです。



構図の要素

とはいえ、いきなり構図を見ろと言われても何を見ればよいのかわかりません。
そこで構図の構成要素とでも言うべきいくつかのポイントの中から 特に重要と思える物を4つほどまとめて見ました。


1. 空間

絵の中の物、例えばキャラクターを画面のどこに配置するか、画面をどのように分割するか (例えば空と地面をどこで分割するか)で画面から受ける印象は変わってきます。
基本的にはキャンバスの上部は高さ、不安、不安定さなどを、下部は低さ、安定、弱さなどを イメージさせることが多いようです。こうしたイメージは画面の中央から周辺に向かうほど強くなり、 逆に画面の中央ではほとんど無くなってしまいます。
画面の中央に配置されたキャラクター(日の丸構図)は動きや特別な意味を感じさせず ニュートラルになるため、安易に日の丸構図を取ると意図しない結果を招くことになります。


2種類の空間配置の比較。
右図はいわゆる「日の丸構図」。


2. バランス

絵には重さがあります。
見る人は暗く描かれたモノは重く感じ、明るいモノは軽く感じます。
また、大きなものほど大きく、小さなものほど軽く感じられます。
このために、絵の画面内では自然にバランス感覚が生じます。
描かれているモノを画面内でバランスさせないと調和のない画面になります。
しかし、完全に釣り合いの取れた絵は全く動きが失われてしまいます。


上図はバランスがとれている一方で動きが無い。
適度にバランスを崩すことで画面に動きを作ることができる。



3. コントラスト

絵の主題(キャラクターであれ風景であれ) に見る人の視線を引きつけるにはどうすれば良いでしょうか? 
人の意識は何か他と異なる部分に注目します。
つまり、注目させたい部分が他の部分と明白に異なるように、 色相、彩度、明暗、動き、書き込みの密度などでコントラストを作ることで、 そこに見る人の注目を集めることができます。


上図は動きの方向、下図は書き込みの密度にコントラストを作った例。


4. 色

色は必ずしも構図の要素としては扱われませんが、絵の印象を決める重要な要素です。
暖色系で塗られた絵は陽気な印象を与えますし、 沈んだ茶色や灰褐色で塗られた絵なら陰鬱な印象を与えます。
色や色の組み合わせによって与える印象は実に多様なため、 ここでは簡単に紹介するだけにとどめます。
配色の心理的効果に関しては多数の書籍があるのでぜひ読んでみて下さい。


様々な配色例。
それぞれの配色にそれぞれの効果があることがわかる。



勉強会担当者より

最初に書いた通り構図に関してはこれだ、という解説書が無かったため、 今回はデザイン関係のテキストを参考にしました。
さらに、簡単にまとめるためにかなりたくさんの事を省略しています。
例えばコントラストの所は、本当はいくつかある要素を無理矢理一つにまとめて コントラストという言葉で括っているので、勉強した事のある人は違和感を感じるかもしれません。 興味のある人はぜひ自分でも調べてみて下さい。



参考文献
南雲治嘉『視覚表現―コンピュータ時代のベーシックデザイン』1994年、グラフィック社。
この南雲さんという人は絵やデザインについてたくさん教科書や解説書を書いている人です。
上の本はかなり教科書的で読みづらいと思うので、他の本も見てみると良いかもしれません。



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