>>勉強会日誌>>>
 >>人物の描き方


デフォルメ

絵画や彫刻とは違い、マンガでは人間をリアルに描写するということはしません。
マンガの中の人間はデフォルメされて描かれています。
辞書によると、デフォルメとは絵画や彫刻で作者の主観によって意識的、または無意識的に対象物を変形させること、とあります。
これをマンガに置き換えて解釈してみると、デフォルメとはキャラクターの特徴を目立たせ、単純化を加えて描くこと、とすることができます。
しかし、いきなり人間をデフォルメして描こうとすると、バランスが崩れて失敗してしいます。
ということで、デフォルメをする前に、元の人間の体のバランスについて知っておくことが大切です。



人体のバランス

ここでは人体のバランスについて述べていきますが、年齢やデフォルメによる頭身の違いによって多少比率が変わることがあります。
例の画像では、七頭身前後の成人男性の場合を取り上げていますので、この比率がすべての人体に当てはまるわけではないということを覚えておいてください。



顔のパーツの位置


このように「正面」「斜め」「真横」の顔を描いたとき、注意しなければならないのは各パーツの高さです。
この高さがそれぞれの向きで違ってしまうことは、本来有り得ないはずです。
特に、頭の上、眉、目、鼻の頭、あごの頂点(上)、あごの頂点(下)の高さに注意してみましょう。

*1…
頭の上から目、目からあごの頂点(下)までの距離はほぼ等しくなります。
しかし、子供では真ん中よりやや下、大人では真ん中よりやや上、となるように、年齢によってこの距離は変わってきます。

*2…
顔を真横から描いた時、目、鼻、口などのパーツがある部分、いわゆる「顔面」はすべて前側の半分にあります。
また、ちょうど横から見た顔を前後に分ける線上から耳が始まります。

*3…
顔を正面から描いた時、目と目の間の距離はほぼ目ひとつ分です。

*4…
人間の体はほぼ左右対称です。
ですので、人間の体に正中線を引いたとき、各パーツは左右で同じ位置にあります。
斜めの顔を描くときも、傾きを考慮しつつ左右対称に描きます。
また、鼻や口などのパーツは必ず正中線の真上にあります。

*耳の位置…

耳の高さの位置は、目の付け根から鼻の頭までの範囲です。

*眉の位置…

眉は鼻の延長線上から耳の付け根までを結ぶ弧上にあります。



体のバランス


まずはこのようなポーズの人物を描いてみましょう。
描けたらまず、鼻の頭と鎖骨の間に点をとります。次に同じ間隔の点をどんどん下に増やしていきます。
七頭身前後の成人男性の場合、上から二つ目の点から両側に突き出した点が肩幅。四つ目の点が人体の重心。五つ目が股下。 そして、足の長さはちょうど五つ目の点から九つ目の点までとなるはずです。

*1…
腕の長さはほぼ頭三つ分になり、当然左右で同じ長さです。

*2…
大腿(足の上側):下腿(足の下側)=1:1
上半身(鼻の頭から股下まで):下半身(大腿と下腿を合わせた部分)=1:1となります。
ただし、足のスラッとしたモデル系の体型や、ギリシャ神話に登場するような英雄(ヒーロー)系の体型では、上半身と下半身の比率が変わり、下半身のほうが長く描かれる傾向があります。

*3…
手のひらの始まりは股下と同じ高さからです。

*肩幅…

肩幅はおよそ頭二つ分です。
肩幅の狭い華奢な体格や広いがっしりとした体格を描いたときも、この頭二つ分はほぼ変わりません。



勉強会担当者より

人体のバランスについての勉強会でしたが、実は本によって記されている比率が違ったりします。
もちろんここで紹介した人体の比率も、完璧ではありません。
結局、人体の基本バランスを学ぶもっとも良い教科書は、自分自身の体です。
色々な本やサイトで紹介されているバランスを参考に、自分の体をよく観察することがとても大切なのです。



>>もどる