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アクション至上主義 |
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現在、ベンチャー企業を取り巻く環境は、ベンチャー活動をする者と、それ
を支援する者とに大別できます。しかしながら、この二者にはベンチャーに打ち込む情熱という点であまりに大きな温度差があるという問題が見受けられるのです。その要因として、ベンチャーを支援する側にはある程度の制度化が必要となり、そのためにいわゆる官僚制に似た構造へと徐々に変化していくことが考えられます。ベンチャー活動を支援するという最大の目的を達成するために採られる幾つかの手段そのものがいつの間にか目的へと転化してしまいます。
神戸大学ベンチャークラブが結成される際にもっとも重視されたのはこの問題でした。これを克服できなければ存在意義は半減してしまう、そういった危機感のもとから生まれたのが“アクション至上主義”というこのコンセプトです。このアクション至上主義を徹底するために、具体的な二つのルールが定められました。それがクラブ内ベンチャー活動と斬新企画です。
まず、神戸大学ベンチャークラブの運営メンバーは主に学生から構成されていますが、採用基準は“ベンチャー活動を支援したい者”ではなく、“ベンチャー活動を自分でしたい者”と定めました。自らベンチャー活動をする者でなければ、本当の意味でベンチャー活動を支援することはできないと言えるかもしれません。毎年11月に予定されているビジネスプラン・コンテストにはクラブ内から必ず応募することも決まっています。
また、イベントにせよ、その他の活動にせよ、常に新しい企画を立てること
を各スタッフに課しています。以前と同じ企画を繰り返すことによって本来の
目的を見失い、官僚制化することを防ぐためです。古いものとうまく折り合い
を付け、新しいものを積極的に導入していくという精神を神戸大学ベンチャークラブでは尊重しているのです。 |
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産学協同 |
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- 大学が主催するベンチャー・イベントには、これまでになかったような学術的な側面が含まれています。しかしながら、これまで大学主催のイベントがうまくいかなかったのは、ひとつには学問分野が多岐に渡り、捉え方が多様であるために、学際的なコラボレーションが起きにくい状況になっているからでした。例えば、経営学においては、組織論の研究者は"組織の生成段階でどのようなことが起こるのか?"という研究課題を立てています。また、管理会計の研究者は"ビジネスプランそのもの"や"会社の仕組みそのもの"を分析対象としています。法学研究者は、"商法"や"特許"の視点からベンチャー企業を考察していますし、経済学者には"市場からの資金調達"が主要テーマとなり、工学部や農学部では"技術""特許"の切り口から研究を行っている、といった具合です。
今回のようなイベントを定期的に継続していくことによって、実在する企業のケースを中心に各専門家のコメントが交わされ、学際的な研究が進展するようになることが期待されます。また、これらの活動を通じて、ベンチャービジネスの世界で活躍できる人材の育成・支援も十分に可能だと思われます。
ベンチャービジネスや産学交流といったなんらかのイベントを、現在の日本の大学内で実現していくことができないもうひとつの理由は、大学と企業が水と油というように考えられ、またそのように振る舞われてきたということです。例えば、現状では、大学は企業者が不在のTLO組織ですし、実際のベンチャー企業は、通常、全く大学とは切り離された場所にあります。そこで今回、新たに提案しますイベントの構想は、それぞれ切り離された各組織・プロジェクトを何らかの形でシナジー効果を生み出す"場"に変換するということと考えております。
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フォーマルとインフォーマルの分離 |
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神戸大学ベンチャークラブでは年に2回のイベントを予定していますが、ク
ラブ結成時に大きなイベントの持つ功罪について激論を交わしたという経緯があります。オープンなイベントは新たに優秀な才能に出会うチャンスを得ると同時に、それこそ温度差の異なる不特定多数の人々が集うというデメリットも存在しています。相対的に情熱の乏しい人々が参加することによって、情熱を持った中心的なメンバーが離れていってしまうと考えられるからです。これは最近、他の多くのベンチャーイベントによく見られる問題ですが、これを我々はベンチャーイベントのドーナツ化現象と呼んで問題視しました。
そこで神戸大学ベンチャークラブでは公明正大なる二つの顔を持つことを決めたのです。ひとつは、フォーマルに開催される公開イベントの主催者としての顔ですが、これは上にも述べたようにベンチャー活動に秀でた新たな才能の発掘とともに、外部の大手機関との交流を活発にするという目的を持っています。
もうひとつは、インフォーマルに組織された非公開クラブの主催者としての
顔です。十数名で組織されるこの非公開クラブは参加者を限定しているため、相対的にベンチャー熱の乏しい人々が入ってくるということはなく、我々がもっとも大切にしている本物のベンチャー活動者が離れていくことを防ぐ働きがあります。この非公開クラブはメンバーの増加とともに今後各地に展開していく予定です。 |