経営学研究会に期待する
神戸大学は、日本の経営学の中心である。日本の国公私立大学で最初の経営学部が設置されたのは神戸大学である。日本の国立大学で最初の経営学大学院、MBAコースが設置されたのも神戸大学である。しばらく前に横浜に経営学部ができるまでは、国立大学の経営学部は神戸にしかなかった。経営学博士を授与できるのは神戸大学だけである。この神戸大学における経営学研究会は特別な存在である。神戸大学らしい誇らしいサークルである。この経営学研究会が40年を超える歴史を持っていると聞いて、驚くとともに、うれしくなってきた。たんに続いてきただけでなく、雑誌を発行し多くの研究成果を残してきた。今後は、ホームページを開き、その研究成果を広く世に問うという。
私は、この経営学研究会の活動に大いに期待している。このような期待を抱くようになったきっかけのは、お隣の大阪大学の経営史の専門家との対話である。彼は、神戸大学はたいへん貴重な資産を持っているという。その貴重な資産とは、神戸高等商業学校以来の卒業論文である。神戸高等商業学校の設立の理念は学理と実際の融合である。これが、いわゆる実学といわれるものである。自ら実践できない学生にとっての学理と実際との融合は、実際の世界を調査し、実際界の背後に隠されている学理を探ることである。そのために、神戸高等商業以来、調査が重視されてきた。学内に調査室が設置された。現在の経済経営研究所の前身である。経営学研究会も、この設立の精神に立ち返り、現実の世界の中に隠されている学理を極めてほしい。経営学研究会には、たんに学理の習得という活動だけでなく、実際の世界を深く調査し、学理と実際との融合を図ってほしい。調査し、それを記録として残してほしい。後世の歴史家から、経営学研究会の調査資料が神戸大学の財産だといわれるような資料を残してほしい。
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