|
採用面接の本番となると、最初のうちはどんな人も多少はあがるでしょう。回数をこなすにつれて慣れてくるものですが、中にはなかなか緊張感がとれずに苦労している方もおります。そんな時は役者になりきって、自分の役割をしっかり演じてみてはどうですか?
面接であがってしまって話す内容を言い間違えたり赤面したりすることは、それだけでマイナスポイントにはなりません。しかし、あまりに緊張し過ぎて言いたいことを言えないと、肝心のポイントを取れませんね。ある模擬面接でメチャクチャにあがっていて頭の中が真っ白になって何も話せない学生さんが居りました。意外にも演劇サークルに所属していて、舞台を何度も経験しているとのこと。
「観客はたった私1人の面接者だけなのに、何でそんなにあがってしまうの?」
「私にもわかりません。演劇の役者を演じるのは自分ではないので大丈夫ですが、本当の自分の気持ちをさらけ出すのは初めてで、裸で舞台に立っているような気持ちです。」
意外なお答えでしたが、なるほど、ですね。
あがってしまう人に、あがるなというのは余計にあがってしまいます。こんな時はまず頭の底にある「あがらずに話さなくてはいけない」という考え方を捨て、「あがらずに話せるにこしたことはない」、と考えてみましょう。「人間の悩みは、そこにある出来事が原因ではなく、その出来事をどのように考えて受け止めるかが原因である。」これは心理学で使う論理療法の考え方です。つまり人間は、ある事実・現象から直接に感情が生じるのではなく、その事実の受け止め方(考え方)によって感情を生じさせているということです。ならば、その考え方を変えれば良いというわけですね。
さて面接の場合、本当の自分をさらけ出す必要はあるのでしょうか?それにこしたことはありませんが、私は2つの理由から無理にできなくても構わないと思っています。
まず、人間の心は主に言葉というメディアを介して他人の心に伝わりますが、どんなにカウンセリングの訓練を受けた人でも、他人の心を完全に理解することは不可能だからです。つまり自分のことを言葉で伝える作業は、知らないうちに自分という役割の人間を演じていることかもしれません。
次に、企業が求めるのは貴方が考える(本当の?)自分ではなく、自分という役割を真面目に、一生懸命に演じている貴方で十分だからです。その役割の貴方を「社会人」と呼んでも良いでしょう。つまり社会人とは、自分の考える自分と他人から見られている自分に誤差があることを認識していること、つまり公私の使い分けを認識していて、それができるということですね。(今回、ややこしい話でスイマセン。)
やせ蛙、負けるな一茶ここにあり
面接というオーディションは、応募者という役者が企業という舞台でしっかり役割を果たせるかを見極めることで。ひたむきに頑張る皆さんを、観客席の最前列のここでひたすら応援しております。
まあ、オーディションも本番も、多少の失敗には目をつぶりますので頑張って下さい!
|