| 先日、都心の大学で模擬面接を行いました。Professional
Recruiters Clubの仲間数名もシーズン直前のウォーミング・アップだ!と腕まくりして行ったのですがまだ時期が早いようで、残念ながらそれほど高いレベルの面接まではできませんでした。マナーや敬語はすぐに上達できますが、高いレベルの面接に対応するには、基本的な考え方が大人になっていなければなりません。
面接でのチェック・ポイントをスキル系と心理系に分けてみると、前者は面接室への出入りの仕方、挨拶・態度、敬語の使い方、質問の反応スピード、質問の理解力等であるのに対し、後者は応募者の性格、情熱の指向性、ものごとの視点、発想のユニークさ等です。つまり、前者はある程度の基準というべき「正解」が用意されています。それに対し、後者は応募者個人の価値観や個性を問うものであり、「正解」は存在していません。いわば前者は不合格にならないためのものであり、後者は合格するためのものといえるでしょう。
しかし、採用選考の難しいところはどんなに良い面接の答えを戴いても、その答えが他の多くの応募者と同じものであれば差をつけられないところです。つまり他の応募者と相対的に差がつくまで、その違いがわかるまで深く質問していかなければなりません。ですから自己紹介や志望動機を伺う時、その個性が際立つような表現を聴かせて頂けると助かります。何か特別な賞を貰ったとか、優秀な成績を収めたとかの実例がなくても結構です。一般的な実例でも、その捉え方についてオリジナルな発想や視点を聴かせて戴ければ良いのです。
「過去の事実は変わらないが、過去の見方は変えられる。」
これは私がカウンセリングの勉強をしていた時に習った言葉ですが、自己分析をする時にはこの視点で行って欲しいと思います。過去のある時点で起きた出来事は決して変わりませんが、その事実をどのように見ることができるかは、その時の貴方の精神的成長度によって変わります。いや、変えられます。過去の事実を今の考え方で見るというと、何だか自分の都合の良いように自己分析を行っているように思われる方も居るかもしれませんが、ある意味それが大人になるということです。過去の事実を考える時、精神年齢までその出来事の時点に遡ってはいけません。今の貴方の年齢において、精一杯、考えて見て下さい。そしてそこに高いレベルの面接への答えがあります。
社会人にならないとなかなか使わない漢字のひとつに「回答」という言葉があります。小・中・高・大の長い学生生活では「解答」を求める訓練が殆どであり、ふつう、それには唯一の「正解」が用意されていました。ところが、社会においては、「正解」を問うものよりも「価値」を問うものが多く、そのこたえは、「回答」です。学生の方には就職活動を通じて、唯一の「解答」を求めてきた学生時代から、無数の「回答」が求められてくる社会人の世界に気づくような精神的成長を期待したいと思います。
|