| 前回のテーマの続きになりますが、もう少し企業の見方について考えてみたいと思います。ちょうど1月の理系セミナーでお話しした「良い会社の見分け方(「人指標」による判断)」という話をご紹介しましょう。理工系の方に向けて話した内容ですが、ご参考になれば。
「良い会社とは個人と企業の価値観をマッチさせようと努力している会社」だと定義とすると、「良い会社」を知るためには、まず計測可能なサンプルを入手してある基準で測定しなければなりません。就職活動において計測サンプルにはいろいろなものがありますが、やはり企業が体現する価値観とはそこで働く人でしょう。そしてそれを測定するのも人、つまり貴方自身になります。ですから以下のことが言えます。
・ サンプルの計測器は自分自身の感性である
・ 他人から貰ったデータは役に立たない
・ データ取得にはコミュニケーション能力が必要
また、計測サンプルも測定器も人間というアナログ媒体であるということは、会社案内や企業業績等のサンプリングされてからアナログ情報が欠損したデータは除外されて以下のことが言えます。
個人にとって、
知名度と「良い会社」は(あまり)関係ない ⇒「商用」と「採用」を兼ねている企業では重要
経営指標と「良い会社」は(あまり)関係ない ⇒それに公認会計士でさえ粉飾決済を見抜くのは困難
前回、採用担当者だけで判断してはいけないと書きましたが、できるだけ多くの人に会いデータ収集すれば、確度は高まってきます。一企業にそれほど多くの労力を割くことは難しいかもしれませんが、理工系学生のように推薦制度を使える場合はある程度可能でしょう。実際に計測対象とする人は、「経営者」「人事採用担当者」「OB」の3タイプです。それぞれ以下のポイントを注意して話を伺いましょう。
・ 経営者の思想を確かめる
⇒どんな会社にしたいのか、ES(Employee Satisfaction)を語れるか。その夢に共感できるか。
・ 採用担当者が自分の価値観で説明できる言葉を求める
⇒人事システムや「一緒に働きたい人」についての説明をキッチリと教えて貰う。
・ OBの個人の意見を語って貰おう
⇒価値観にはバラツキが多いので、必ず数名に伺う。(蛇足ながら、OBは大切に!)
社会経済生産性本部が毎年発表している統計によると、新人の早期退職理由のトップは仕事との相性ではなく、上司との相性です。このことからも、就職活動において「人指標」による判断はもう少し重視されても良いかと思います。採用担当者には、応募者の専門性と職種の相性は判定できますが、配属先の組織や上司との相性はなかなか判定できないものです。職種別採用が増えて現場の担当者が面接に出てくるということは、そのリスクが軽減されることになります。
OB訪問は面倒かもしれませんが、理工系学生の方にとって就職活動は絶好の「人指標」データ入手機会と思って楽しんできて下さい。そして最終的な「人指標」の判断基準は、正確性より納得性です。
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