| 「期末試験の長いトンネルと抜けるとエントリーシートの締め切りであった。頭の底が白くなった。」
『雪国』ではありませんが、今の就活は本当に大変ですね。私がキャリア支援を行っている関東の大学でもエントリーシートについての相談が急増しています。応募者も採用担当者も発狂しそうなほど苦労しているエントリーシートの舞台裏は・・・。
エントリーシートの導入にはいろいろな理由がありますが、大きくはインターネットの普及による応募者増の対策です。ふつう応募者が増えると企業は嬉しいのですが、容易にエントリーができるようになったため、あまりにも準備不足の応募者や記念お受験が激増してしまったのです。ですからエントリーシートの一番大きな役割は、応募者を一定レベルに保つための選抜機能です。このレベルの設定は企業毎に大きく異なりますが、概ね以下の通りでしょう。企業の採用活動を深く知っている人ほど、就職活動では「こうすれば大丈夫」とか「絶対」なんて言葉は使えませんが・・・。
・書類の不備(誤字・脱字)だけを見る
⇒面接の受付のみ。
・大学名、学部名、だけを見る
⇒学歴重視とでもなんとでも言って下さい。そんな事実もあります。
・記載形式を見る
1.見やすいか?
⇒文字の大きさ、箇条書き、タイトルの工夫。色物までは不要。
2.バランスがとれているか?
⇒シートの記載エリアをよく見て下さい。詰め込み過ぎはNG。
・記載内容を実際に読む
1.読みやすいか?
⇒「こそあど言葉」が最小限か、一文が長すぎないか、不要な文がないか。
2.論理が成立しているか?
⇒結論→理由→事例、起承転結 etc.
3.前向きな人間性を感じるか?
⇒やたらと謙遜・自慢している、後ろ向きな発想はNG。
4.知性を感じるか?
⇒ボキャブラリーから自然と感じるものです。
5.ユニークか?
⇒自分の世界に入り過ぎず、視野の広さや志の高さを感じられるか。
このレベル設定による選考基準を、企業では1枚、1枚、自社で全部見ることもあれば、外部の採点業者にアウトソーシングして判断させているところもあり(大学だって入試作成を予備校に出す時代です)、果ては文書解析ソフトを使ってコンピュータで判断しているところもあります。
エントリーシートを書く上で最も悩むのは、限られた時間で上記のどのレベルまで書くかということですが、私は、エントリーシートは面接のためのメモである、が原則ではないかと思います。ですから、書いたエントリーシートを手元に貴方が採用担当者に話をするイメージをもって見直してみては如何でしょうか。エントリーシートだけで企業の求める人材要件を判断するのは不可能です。志望動機を完璧にしなければという考えに囚われる必要もないと思います。「志望動機が明確である」ということと、「志望動機が正確である」ということは意味が違います。川端康成ほどの名文では無理でも、採用担当者の心を掴むダイエットのきいた一文をお願い致します。
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