| 大学での就職ガイダンスも盛んになってきました。早い方は、そろそろ自己分析などにも取り組み始めたかもしれませんね。このコラムの最初に、就職活動を自己の能力を高めるための継続的な活動として考えたい、就職を単なる通過点と考えず自己のキャリア形成の一歩と捉えたい、と書きました。それをキャリア開発の理論から少し考えてみましょう。
キャリアの研究にはいろいろな角度からの研究がありますが、職業発達理論という研究で著名なスーパー博士(コロンビア大学名誉教授)の理論を紹介します。スーパー博士は「個人は生涯を通して様々な段階で、形や内容は異なるが、たえず将来を計画して意思決定をするという課題と直面する者である。」という人間観に立っており、人生の各ステージにおける課題を下記のように整理しています。ちょっとみなさんに当てはめて考えてみて下さい。
1.成長段階(児童期・青年前期)
自分がどういう人間であるかということを知る。職業世界に対する積極的な態度を養い、また働く ことの意味についての理解を深める。
2.探索段階(青年前期〜成人前期)
1.試みの時期:職業についての希望を形作っていく。
2.移行の時期:職業についての希望を明らかにしていく。
3.実践試行の時期:職業についての希望を実践していく。
3.確立段階(成人前期〜40才台中期)
1.実践試行の時期:職業への方向付けを確定し、その職業に就く。
2.昇進の時期:確立と昇進。
4.維持段階(40才台中期〜退職まで)
達成した地位やその有利性を保持する。
5.下降段階(65才以上)
諸活動の減退と退職。
(Super, D.E. & Jordaan,J.P., 1974)
如何ですか?これを見ていると、日本の就職活動は大学を卒業する時に一気に多くの課題が押し寄せている、と感じられるのではないでしょうか?日本の学校教育の中に、職業教育をもっと取り込もうという声が大きくなってきていますが、そのとおりですね。
自己分析をする、エントリーシートの内容を考える時、目の前の就職という点で考えるのではなく、その後も続く人生の線があることを考えながら、広い視野で自分の大きな絵を描いて欲しいと思います。
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