「がろ〜でん」の段(2007.1.26)
熱い本であった。
何もかもが、熱い。
装丁が、熱い(厚い)。
文体が、熱い。
内容が、熱い。
カバーのロゴも熱く、帯についている推薦人のコメントまでが熱かった。
――とまあ、松尾象山風に描写すると「餓狼伝」というのはこんな本である(笑)
あるいは主人公の丹波文七風に描写するとこんな感じだ。
その本は、本棚の中でも、奇妙に人眼を引いた。
しかし、派手な装丁をしているわけではなく、並外れたベストセラーというわけでもない。
一見は、どこにでもありそうな本であった。
書店でうろつく人間の何人かが、ほんの一瞬、その本に視線を止めて通り過ぎてゆくという、その程度の目立ち方である。
装丁が大きい。
並みの本よりは2倍ほど分厚い。
しかし、その本が、人の眼をいくらかなりとも引いているというのは、装丁の大きさのためではなかった。何か、不思議なものを、その本の周囲にまとっているのである。その雰囲気が、人の眼をひきつけているらしい。
――いや、そんな雰囲気はないんだけれど(笑)
さてさてさて、こんなことを書いているのは、あれである。ようやく新装版の「餓狼伝」全4巻を読み終えた記念である。新書にして14冊分の大ボリューム。これを1月半弱で読みきったのだから俺もなかなかやるもんだ。
感想であるが、これはすごい。血が騒ぐ。なんつーかもう、現役復帰したくなっちまう小説である。
内容はひたすら男達が「どっちが強い」と勝負を繰り返す、基本的にはそれだけである。14巻もあって、内容はそれだけだときっぱり言える。どうだ、たまらないだろう。
ちなみに「餓狼伝」は「新・餓狼伝」として再スタートをきってます。つーか、この全4巻の「餓狼伝」では、主人公が「力石が死んだ後のジョー」並に沈んで迷走したまま終わってるので続いてもらわないと困るのだが(笑)
ところで作者は物語を終わらせるつもりがこれっぽっちもないような気がするというのに一票。