「訪問セクハラ?」の段(2004.6.12)
今日は土曜日なので、昼を過ぎても家にいた。これはそんな時に起こった、不可解でもなんでもない事件である(笑)
そう、それは明日からの旅にそなえ、私が荷造りをしている時である。
ピンポーンというチャイムの音に、私は手を止め、階下のインターホンの元へ向かった。
「はい?」
私が受話器をとると同時に聞こえてきたのは、伝法な口調のおっさんの衝撃的な言葉だった。
「あ、ご主人さん? おたく、ムネが出てますよ」
――昼間っからいきなりセクハラですか? しかも「ご主人さん」に向かって!?(笑)
思わず胸を手で隠してしまいたくなるところだが、あいにくと私はシャツを着てるし巨乳の持ち主でもない。胸が出ているなどということはないのだ。
それにしても、「奥さん、下着の色、何色? ぐへへへへ」といういたずら電話から進化して、自ら訪問してまでセクハラをするようになるとは恐ろしい時代だ。
と、そんな私の思考をさえぎるようにおっさんが意表をついた言葉を口にする。
「カラスのせいじゃないかな」
「は?」
「いやね、よくあるんですよ。カラスがつっついてムネが出てくるっていうのが」
カラスにつつかれて巨乳に!? いったいどういう理論でそうなるのかさっぱりわからない上に、よくあることというのが信じられない。世間では私の知らない間にいきつくところまでいってしまったらしい。
そしておっさんは続ける。
「カラスとかの鳥がスポンジのところをほじくるんですよ。おたくの屋根、ムネが見えてるんで、ちょっと来て説明聞いてもらえますかねぇ」
まあ、いってみればそれだけの話である。
つまりは「ムネ」ってのは「胸」ではなく、「棟」だったと、そういうことだ。要するにおっさんはよくある「ちょっと家に問題があるとか難癖つけて工事の契約をさせ、法外な料金をぼったくろうとする悪徳業者」だったのだ(予想)
いやまあ、最初からわかってはいたんですが(笑) 面白いかと思って、あえてボケてみました。あ、もちろんおっさんには「俺の名義の家じゃないから、来るなら別の日にきやがれ」と丁重にお引取り願いましたよ。当然のことながら。