「大統領閣下のジレンマ」の段(2004.2.7)
気がついたら2月に入って一週間雑記を書いてなかった。別に書かなきゃいけないわけでもないが、あんまり書かないでいると「次」が書きづらくなるので、とりあえずつなぎに何か書くことにする。
そんなわけで他に書きたい話題があるわけでもないので時事ネタを書いてみようかと思う。
さて、まともにニュースや新聞を見てる人なら当然知っていることと思うが、アメリカでの大統領選挙が近づいて、誰が大統領の対立候補になれるか(党の代表となれるか)という話題が最近注目されている。ま、どこぞの議員の学歴よりかは重要な話題であることは間違いない。
それで、当初は人気者のディーン氏が有望だったのが、最近はケリー氏が優勢だというのが目下の情勢なわけだが、これに関して思ったことがあるので、それを書こうというのだ。
きっかけはささいなことである。
昼休みに職場の先輩が「ケリー氏優勢」という新聞の記事を見て、「こんなのどっちにしてもブッシュに勝てるわけがない」と言ったのを耳にしたというそれだけの話だ。そのまま聞き流しても何も問題はない、そんな類の話だ。
だが、なんとなく気になったので先輩に理由を尋ねると、曰く「戦争中に大統領が選挙で負けることはない」とのこと。
――確かに以前どこかでそんな話を聞いたような記憶がある。それに戦争中に国民が団結して体制を支持する方向に向かうという心理は理解しやすい。それで私は「いいかげんブッシュの猿みたいな面を見るのは辟易してるんだけどな」と思いつつもその場では納得した。
しかし、しかしだ。よくよく考えてみればこの論理は大きな矛盾をはらんでいる。
端的に言えば、戦争が終わっているのかいないのか、ということだ。
現大統領閣下の言を借りればイラクとの戦争には「勝利」し、今は戦後処理の段階にあるということになる。(「テロとの戦争」というのはあくまでも抽象的な表現。でないと日本も交戦状態にあることになってしまう)
つまり、大統領が選挙に勝つために(たぶん)必要な「戦争中」という条件は、本人の主張に従えば欠けているということになるのだ。
だが一方では、今もなお、戦争中だと捉えている人は多いのではないだろうか。毎日のように銃撃戦があり、大統領が戦争終結を宣言する前よりも多くの兵士が死んでいる。そしてそれは現在も続いている。これで戦争が終わっていると言えるのかと疑問を持つのは自然だとすら思える。
そしてそう感じている米国民が多いほど大統領には有利となるのだ。
結果、大統領閣下は自分の言っていることが正しいと困ってしまうという奇妙な状況にあることになる。もちろん、言ってることが間違っていても困ってしまうというのは言うまでもないのだが。
実に馬鹿馬鹿しい話だが、大統領としては国民には「戦争は終わった」という認識のまま、雰囲気だけ「戦争中」と感じていて欲しいというところだろう。それがうまくいくかどうかは結果を見なければわからないが、うまくいってしまいそうなのが個人的には嫌だ。
まったくの主観で申し訳ないが、ブッシュがフセインと金正日をあんなに目の敵にするのは同族嫌悪のような気がしてならない・・・・・・