「ショート・ショートができるまで」の段(2003.11.8)
こないだ掲示板で「どうやったらオチを思いつくのか?」という質問があって、それはまあ実際のところ「俺が教えて欲しいぐらい」なので、自然に思い浮かぶか、それか予想を裏切る方向にあえて物語をずらすぐらいの方法しか俺としては思いつかなかった。
こういう感覚を身に付ける一番の方法は、「とにかく読むこと」しかないような気がする。先人の落としかたを見てるうちになんとなくつかめるものもあると思うのだ。ホームステイしてると外国語が身に付くのと一緒の理屈だ。
お勧めなのは「ショート・ショートの広場」という文庫本だ。数十人の素人作家の書いたショート・ショート集なのでそのバリエーションは並のショート・ショート集の比ではない。さらに言うなら星新一(あるいは阿刀田高)が選者でその上1作品毎にコメントがついているので非常に勉強になるのだ。
さて、ここで話は少し変わって自分自身のショート・ショートの作り方を考えてみたのだが、どうやら大きく分けて3つほどパターンがあるらしいと気が付いた。
まず一つ目は「オチ先行型」――これは本当に天啓のようにふっとオチが思いついてしまうことで成立するのだが、今まで書いたものの中では「愚者の贈り物」や「ウサギとカメ」がこれにあたる。これはもうオチが決まってしまっているので書くのは非常に楽ですぐに書き終えることができる。欠点としては一つのオチしか目に入らなくなりがちなので思いついたオチ以上には面白くならないという点があげられる。
次に二つ目が「シチュエーション先行型」――これはオチが思いつかないうちに「書きたいシーン」だけが思い浮かんでしまうというある意味困ったちゃんである。具体例としては「怪奇アンパン男」の「頭をむりやり食わされる」とかだ。これはそのシーンを書くまではいいのだが、オチが決まらなくて苦しむのが確実なので辛い。見切り発車でオチが決まらないうちに書き始めて、オチが思いつけばいいのだが、思いつかなければ地獄だ。必死で自分の頭の引き出しをひっくりかえしてオチをひねりださねばならない。また、オチが思いついても「無理やり作りだした感」がぬぐいきれない場合がえてしてある、というのも欠点だ。
最後の三つ目が「タイトル先行型」――これはもう一番嫌な天啓だ(笑) 何も決まらないうちにタイトルだけが思い浮かんでしまう。それから連鎖的にいろいろ思いつけばいいのだが、たいていの場合はそこでストップしてしまう。結果としてほどよく発酵するまで頭の隅っこにほったらかしとなるのがよくあるパターンだ。これの具体例として一つ挙げると、風呂に入ってたらふと思いついたタイトル「美女と柳生」とかそんな感じだ(笑) 予想だと内容は「美女と野獣」を下敷きにした時代劇(?)になるんじゃないかと思われる(柳生ってのは徳川幕府の剣術指南役だったよね)。そんでこれまたふと思いついたセリフはこんな感じ。
「おのれ面妖な」
――なんだこれ(笑)
というオチがついたようなつかないような感じのままこの雑記は終了。いや〜オチをつけるって難しいですな(考える気あんのかよ)