「作家でびゅう?」の段(2003.5.16)


 いきなり「作家としてデビューすることになった」と書いたとして、それを信じる人がどんだけいるのだろうか?
 が、この突拍子もない報告は半分――いや、3分の1ぐらいか?――ぐらいは事実だったりするのである。何しろ私の書いた文章がれっきとした出版社から出される出版物に載る(予定)なのだから。

 どこから書けばわかりやすいか、それがいまいちわからないのだが、ともかく私のサイトのリンクページを訪れたことのある人ならご存知かもしれないが、私は作家深沢美潮のファンだったりする。この人がどういうのを書いてるかっていうと、いわゆるティーンズ向けのライトノベルで、中でも代表作が「フォーチュン・クエスト」というシリーズである。これはRPG風のファンタジーで、アニメ化されたりゲーム化されたりしたこともあったりする割と(その筋では)人気のあるシリーズで、まあ、私もこのシリーズが好きだったりするわけである。

 そして今から3年と少し前、そのシリーズが納められている電撃文庫の出版元であるメディアワークス社から一つの企画が出された。
 それは「フォーチュン・クエストのファンがショートストーリーを投稿して、そして作家自らが採用された作品をリライトして出版するアンソロジー本」というありそうであんまりない妙な企画である。

 その頃、ちょうど私はパソコンを手にいれたばかりであった。そしてこの企画である。こうなればもはや書くしかないではないか!(そうか?)
 なんでそういう流れになるかということに解説を加えると、私が自分の悪筆にコンプレックスを抱いていることに原因があるのだ。つまり、自分の書いた字を人に見られる――のはいいにしても自分から見てもらうのには抵抗があったので、「お話」は空想したり思いついたりしても実際に書いたことはそれまで一度もなかったのだ。それでいて考えた話を誰かに見てもらいたいっていう思いもあったので、パソコンとプリンタが悪筆というネックを取り払ってしまったその時、何でもいいから書いてみたかったのだ。

 そんなわけで大学3年の春休みに就職試験の勉強の息ぬきに書いたものを投稿、70作品の内の17作品の一次選考を突破したことを知ったのが3年前に発売された電撃hpという小説誌のVol.8での発表を読んだ時。
 が、その後、その本の展開はぱたっと途絶えてしまう。
 何となく企画がポシャって「なかったこと」になったんかな、と思いながら時間だけがさらさらと流れていく。
 
 その間に私はこのサイトを開設して、発表する場を得たことででたらめな話を好き勝手に公開したりして過ごしていた。ちなみに「江野広士」っていうのは上記の投稿した作品のためにでっちあげたペンネームだったりします。開設一年前から実は決まっていたわけですな。

 そして月日は流れて、昨日、一通の封筒が届いた。そしてその内容というのがなんと作品の掲載依頼だったのだから驚きだ。
 3年の間に何があったのかはわからないが、ともかく企画が復活したらしい。

 まあ、通販のみというファンしか買わねーよという同人誌に毛の生えたような代物ではあるが、どうやら採用されてしまったらしい。原稿料も出るらしいし、これはやっぱり喜んでいいんじゃなかろうか。
 通販の受付開始が9月で、販売は11月ということなのでまだまだ先の話なんだけど。

 あ、ちなみに話の中身は毎度毎度の馬鹿話でしかもシリーズ読んでないとわけわかりません。なので買ってくれなんてことは口が裂けても言えませんな。
 けど、プロの作家がオリジナルのどこをどう直すのかがわかるっていうのは私としてはオイシイです。役得、役得。

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