「ネパールの事件」の段(2001.6.4)
ネパールで皇太子が国王を含む王族を自動小銃で殺して自殺したという事件があったらしい。
「謀殺説」とか「銃の暴発説」も取りざたされているが、一応「結婚を反対された皇太子がキレて(?)凶行に走った」という説に沿って話を進めようと思う。
なんでも結婚を反対された理由が「皇太子が三十何歳かまでに結婚すると王様が死ぬ」という占いがあったせいというのと相手の娘さんの家柄がカースト制度で王家との婚姻にふさわしい家柄でないという理由で王妃が反対したからだという。
どちらの理由が正しいのか、あるいは両方正しいのか両方間違っているか、そんなことは私にはわからないのだが、とりあえず思ったことを書こう。
占いの話について、オカルトで馬鹿馬鹿しいと言えばそれまでなのだが信じる人がいる以上、それはそれで仕方あるまい。問題はその皮肉な結果である。すなわち占いがなければ反対することもなく、王様が死ぬこともなかったという結果だ。ギリシア神話のオイディプス王の物語と同じ「予言の自己実現効果」が働いてしまったわけだ。予言の自己実現効果は油断していると痛い目にあう。占い師の人は「いい占い」しか言わないで欲しいね、まったく。
家柄の話はまあそうなのかもしれないが、母親が息子の望む相手以外との結婚話を進めようとするのはどこにでもあるありふれた話なのではなかろうか。反対する理由としてむりやり持ち出してきたって気がする、あくまでも個人的な印象だけど。
あと、一番思ったのが「凶行に走った皇太子は自分勝手」ということ。
結婚話を反対されたからって皆殺しにすることはないし、第一、残された相手の娘さんのことを何も考えていない。
彼女はこれからさき一生後ろ指を差されつづけるかもしれないし、過激な人に殺されるかもしれない。少なくとも「自分のせいで」愛する人やその家族が死んだという自責の念に悩まされることだろう。
結局皇太子は本当に彼女を愛していたのだろうか? 自分の事しか大事じゃなかったんじゃなかっただろうか? 疑問に思う。