真説・竹取物語
むか〜し、むかしあるところにおじいさんとおばあさんが
<中略>
たいそう美しく成長したかぐや姫は五人の貴公子に求婚され、それぞれに課題を与えそれを果たしてくれた人と結婚すると約束したのでした。
しかし、一人目の石作皇子は“天竺の仏の御石の鉢”を持って来ましたが、偽物と見抜かれ失敗。
二人目の車持皇子は“蓬莱山の玉の枝”を持って来ましたが、それを作った職人がやって来て失敗。
三人目の阿部御主人は“唐土の火鼠の皮衣”を持って来ましたが、燃えないはずの皮衣が燃えてしまって失敗。
四人目の大伴御行は“竜の首の五色の珠”を取りに行きましたが、死にそうな目にあってあきらめてしまいました。
さて、残すところは“燕の子安貝”を持ってきてくれと言われた中納言石川麻呂足だけとなってしまいました。
そんなある日、かぐや姫の館を訪れた薄汚い男がありました。
ちょうどその時はおじいさんとおばあさんは外出していたので仕方なくかぐや姫は自らその男の応対に出ました。
「どちらさまでしょうか」
かぐや姫を一目見るとその男は喜色満面に言いました。
「姫、お忘れですか。石川麻呂足です。姫に言われたとおり燕の子安貝を持ってまいりました!!」
よくよく見れば真っ黒に日焼けしたその男の顔は確かに石川のものでした。
「まあ石川様、従者も付けずにどうなさったのですか」
かぐや姫は驚いて尋ねました。
「姫に一刻も早くお見せしたくて旅先から直接参ったのです」
「それはそれはご苦労様です。どうぞお上がりになってください」
かぐや姫は座敷に石川を案内することにしました。
石川は姫の向かいに座ると、さっそくたもとから包みを出しました。
「これが燕の子安貝です。どうぞご覧下さい」
包みを受け取ったかぐや姫は中身を見て驚愕しました。
なぜならその貝の輝きは見まごう事なき本物のものだったからである。
どうせ偽物だろうと高をくくっていたのに、あろうことか石川は本物を持ってきてしまったのです。
「さあ、姫。約束通り私と結婚していただけますね」
石川は期待に満ちた目で言いました。
するとかぐや姫は石川に向かってこう言いました。
「なに本物持ってきてんだよ、このバ〜カ!!無理な注文だしてんのは遠まわしに求婚を断ってるってことぐらいサルでも分かるぜ、普通!!だいたいあたしは帝から求婚されても断るんだよ、それがあんたみたいな中納言ふぜいがオトそうなんて百年早いんだよ!!そもそもそんな小汚ねぇ面でよく女をくどく気になるな!!本当に注文なんか叶えて、はっきり言ってウザイんだよ、あんた!!」
おじいさんとおばあさんは帰宅後かぐや姫の惨殺死体を発見しました。犯人は今だ見つかっていないそうです。めでたし、めでたし。
あとがき
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