○真之脇能三番………『高 砂』『弓八幡』『老 松』
最もめでたい本格的脇能として。
○勝修羅三番………………『田 村』『屋 島』『箙』
修羅物十六番のうち、勝ち戦を描いたのはこの三番だけで
あとはいずれも負修羅です。
○三修羅………………『実 盛』『頼 政』『朝 長』
修羅物のうち、古来特に難曲とされているものです。
○三婦人……………『楊貴妃』『定 家』『大原御幸』
三番目鬘物のうち、特に高い品位が要求されるものです。
○三老女……………『姨 捨』『檜 垣』『関寺小町』
観世流最高秘曲の老女物です。
ちなみに『鸚鵡小町』『卒都婆小町』がこれに続きます。
○三老人………………『西行桜』『遊行柳』『木 賊』
老人物で<序之舞>を舞う難曲です。
○三盲(三盲人)……『景 清』『蝉 丸』『弱法師』
盲人の曲です。
蝉丸はツレでですが、シテに匹敵する人物として。
○三盛…………………『通 盛』『実 盛』『盛 久』
<盛>のつく、一筋縄ではいかない武将の難曲です。
○三別(三離別)……『俊 寛』『蝉 丸』『景 清』
登場人物が生き別れで、再会のめどがない悲劇の曲です。
○三祈…………………『葵 上』『安達原』『道成寺』
般若の面をかけ深い恨みを持った後シテと、ワキとの
激しいせめぎ合いである<祈>の場面があります。
○三クセ(三難曲)…『白 鬚』『歌 占』『花 筐』
難しいクセ(ツヨ吟の二段グセでかつ甲グリ)のある曲です。
『白鬚』の代わりに『山姥』とすることもあります。
○三殺生(三卑賤)…『阿 漕』『鵜 飼』『善知鳥』
いずれも<殺生の罪>を主題にした、暗い不気味な曲です。
○三ござる ……………『安達原』『籠太鼓』『道成寺』
能でアイ狂言が活躍し、いずれも緊迫した場面で
(閨の内を)「見てござる」 ……… 『安達原』
(罪人が牢より)「抜けてござる」…『籠太鼓』
(鐘が鐘楼より)「落ちてござる」…『道成寺』
と、ただ一言「……ござる」とワキに言って、
かしこまる場面があります。
○三貴人…………… 『 融 』『玄 象』『須磨源氏』
身分の高いシテが典雅かつ颯爽とした<盤渉早舞>を舞います。
○三鬼畜(三畜類)…『小鍛冶』『殺生石』『 鵺 』
いずれも後シテが<四つ足>の動物で、
厄介な<ツヨ吟のクセ>と、動物の動きのような
緩急の激しい謡が特徴です。
○座敷謡三番……… 『 砧 』『蝉 丸』『大原御幸』
江戸初期より、能としてよりも素謡としてとくにもてはやされ、
人気のあった名曲です。
○三読物…『勧進帳(安宅)』『起請文(正尊)』『願書(木曽)』
この三番はいずれもツヨ吟で拍子合の、序破急が鮮明な
<読物>を読む習い物の曲です。
本来は、<勧進帳>はシテとツレ(同行山伏)との同吟、
<起請文>はワキ(弁慶)の独吟、<願書>がシテの独吟
だったのですが、能に小書をつけて、
すべてシテの独吟とするようになりました。
(おそらくシテを引き立たせるため)