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秋山 南アルプス鳳凰三山―甲斐駒が岳縦走

メンバー: 明石 直子   小宮 勇介   矢崎 雅則   藤原 功充   大西 良一 


10/6
JR身延線経由で甲府に向かう.18切符で昼に神戸を発ち,おなかのすいていた部員は身延線の車内ががら空きなのをいいことに,橋本2の有り難い差し入れのりんご・魚のかん詰め・さらには酒にまで手を付けてしまう.差し入れは入山するまでに消え失せてしまいました.山行前に差し入れが消えたことに心を痛めているのはどうやら私だけのようだ.1人だけでも謝っておこう.橋本君ごめんなさい.さらにこの山行の直前に小宮4と藤原1が行っていた大峰山の帰りに買った三重土産である煎餅もばりばりといただく.
 おなかがいっぱいになってうとうととしているうちに甲府につく.夜の11時前だ.明日朝発のバスで夜叉神峠登山口に行く事にしていたので駅前で眠れそうな所を捜しているとタクシーのおっちゃんに声をかけられる.5人で登山口まで8000円で走ってくれるとのこと.駅前は明るくて眠れそうもないし,明日の行動が時間的に楽となるためタクシーを使うことに.タクシーのおっちゃんの白壁の倉を持つ家が多いなどの地元の話を聞きながら林道をとばし走る.少々荒い運転に藤原1は酔い気味.夜中の12時前には登山口に着く.林道沿いにはトイレがあり,登山口には水場があった.南アルプスといえどもかなり整備されている.休憩所や夜叉神の森小屋のひさしの下で眠らせてもらう.この夜,雨が降る.

10/7 夜叉神峠登山口*0・50*夜叉神峠小屋*1・30*杖立峠*1・20*苺平*0・30*南御室小屋
登山口の箱に計画書を入れ,朝7時過ぎに登り始める.樹林帯の中を歩く.夜叉神峠小屋に着きひと休み.夜叉神峠小屋からの白鳳三山側の山並の眺めは雲がかかっておりいまいちではあったが,空気が澄んでおり,また,あたりが見渡せるので気持ちの良く感じる場所だった.樹林帯をひたすら歩く.苺平手前でぽつぽつ雨が急に激しくなる.大降り小降りの繰り返し.落ちつかない天気のなかだが,難なく南御室小屋につく.コースタイムを上回る早さで昼前にTSに着いてしまい,する事がない.まずは雨と風で冷えた体をココアであたためてから,テントの中でごろごろする.夕食の後,矢崎1の「北海道ヒッチハイク旅行」の話で盛り上がる.大西1はシュラフに入るとすぐに眠ってしまったようだ。

10/8 TS*1・10*薬師岳小屋*0・20*観音岳*1・00*地蔵岳分岐*1・30*白鳳峠*1・00*広河原峠*0・35*早川尾根小屋*2・35*アサヨ峰*1・10*栗沢山*1・40*仙水峠*0・30*仙水峠小屋TS
日の出前に起床.真っ暗な中,朝食をつくる.テントをたたむころには日の光が差し始めていた.徐々に明るくなっていくのを背に感じながら,樹林帯を進む.後方はるか遠くに頭に雲のかかった富士山がどっしりと見える.砂払岳手前で西側の視野が開け,白鳳三山が雄大に眺められる.不思議な形をしたざらざらと白い石が散在している.地形の変化がおもしろい.
薬師岳小屋で休憩した後,薬師岳に向かう.観音岳から甲斐駒,仙丈を眺める.明石3は風がきつく寒く感じるのだが矢崎1と大西1は半袖だ.白鳳渓谷側の切れたった稜線上を通過しアカヌケ沢の頭に到着.休憩していると早川尾根を挟んで虹がアーチを描いているのに気付き得した気分になる.目の前の地蔵岳頂上には岩がのっていおり,ちょこんとお地蔵さんが座っている様に見える.霧がかかっている事も手伝ってなんだか神秘的な山である.
早川尾根を縦走.天気はやはりさえない.樹林帯,稜線上のアップダウンを繰り返す.トップを行く矢崎1の軽やかな足どりに導かれ,早々と11時過ぎに早川尾根小屋TSに到着.たっぷりと休憩の後,メンバーに疲れがそれ程見えないため,仙水峠小屋TSまでいくことにする.本当に天気はさえない.稜線右手に見える岩でごつごつと白い甲斐駒が岳には,暗雲が立ちこめまるで怒っているようだ.なんて恐い山なんだろう,という印象を持つ.アサヨ峰の頂上には行かず,そのまま栗沢山に続く岩稜帯を下る.氷混じりの雨が体を叩きつける.藤原1の手袋をはめていない手が真っ赤だ.秋山だからだいじょうぶかと,前もって手袋をはめる指示を出さなかったことを明石3は反省する.一歩間違えば凍傷である.
栗沢山から仙水峠TSまでは自由に下ることにする.矢崎1と小宮4はあっという間に見えなくなってしまう.大西1,藤原1,明石3はしゃべりながらゆっくりと樹林帯をくだった.3人がTSについたのは5時.小宮,矢崎のつくっていたゆでたウィンナーに感激.仙水峠小屋には登山客が多く宿泊しているようでにぎやかだ.テント場は単独行の一人用テントが1張りあるのみ.小屋とは対照的に狭いが静かなテント場である.酒をのみながらこれからどんな山行がしたいのかを話あう.星がきれいな夜でした.

10/9  TS*0・30*仙水峠*1・30*駒津峰*1・00*駒ヶ岳山頂*1・30*5合目小屋*1・45*笹の平分岐*1・45*尾白川渓谷キャンプ場
薄暗い樹林帯のなか仙水峠へと向かう.木々の間をぬけ,岩の斜面にでると日の光がまぶしい.今山行初めての良い天気でうれしくなる.仙水峠から眺められる甲斐駒の表情も昨日とは全然ちがう.
甲斐駒へは岩稜直登のルートをとる.明石3は体付きの貧弱さからか単独行のおじさんに「ねえちゃんはむりやろ」と言われ思わず苦笑いを返してしまう.手がかりはたくさんあるが,縦走用の重荷を背負っているため体重移動が難しく少し恐い.落石に気をつけ慎重にルートを選び,それでも早いペースでピークに達する.頂上は人ですごい混雑.縦走してきた早川尾根や地蔵岳,方向をかえれば紅葉で色づく鋸岳も見える.紅茶をわかしたり写真を撮ったり.
大休止の後,五合目小屋めざして黒戸尾根を下る.七丈第二小屋までは梯子あり鎖ありで急だ.そこから五合目小屋までは緩やかで楽になるだろうと思いきや今度は岩に沿って設けられた階段がつづく,つづく.一歩間違えば谷底で気が抜けない.五合目小屋はかなり古いもので底も抜けそうに見えるのだが屋根はしっかりとついていた.小屋に置かれていた雑記帳には尾白川渓谷の沢登りを終えた人の記録があった.五合目小屋に泊まることができそうだが,連休を控えて甲斐駒が岳をめざす登山者が続々とのぼってきており,混みそうなので下山することにする.黒戸山の両側が切れたった刃渡りを通過後,笹の道を走るように歩く.猛スピードで尾白川渓谷まで下る.ながいながい下りである.黒戸尾根から甲斐駒をめざす登山者はすごい根性の持ち主だと思う.
 白州町営のキャンプ場には家族でバーベキューを楽しむ人がたくさんいた.どでかいテントが立ち並ぶなか,低いテントを張る.バーベキューの肉が焦げるにおいが漂う中,テントのなかでちらし寿司,シチューの食いつぶし大会を密かに行う.

10/10 TS*1・00*白州バス停
 林道沿いに歩く.両面にたんぼが開ける.稲刈りを終えた後で木枠に稲わらが干されている.のどかな光景にほっとする.
 白須の集落はだだっぴろい盆地で後ろに甲斐駒へ連なる山の尾根をどっしりと構えている.甲斐駒が岳が信仰の対象となることがわかる気がした.赤い実をたわわにつけたりんご畑.収穫が終わり多くの葉が落ち,節くれだった枝が目立つブドウの木.秋を感じる.
 韮崎駅周辺では祭りが行われていた.法螺貝が響きわたる.
 上諏訪で駅構内にある温泉にはいり疲れを癒す.無事山行が終わったことをビールで乾杯.
 今日中に神戸へ帰る.(明石 直子)


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