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東北海道釧路川(記:香山博司)
1997年8月12日〜15日


メンバー 香山博司(卒) 天野由紀子(卒) 森永剛(卒) 原田佳恵(卒) 池本貴浩(8)
     澤田仁平(5) 小宮勇介(2) 明石直子(1)

【日程】  '97/8/12〜15
【場所】  東北海道釧路川
【コース】 屈斜路湖〜細岡
【使用艇】 ファルフォーク ボイジャー450T    ×1
      グモテックス  ヘリオス(インフレータブル)×3
【行程】  
今回の我が隊は、大阪から飛行機で香山、東京からJRの寝台で森永・原田、
北海道女満別から車で天野、北海道大雪山からJRで池本、沢田、小宮、明石、とそれぞ
れバラバラなところから合流することになっていたため、とにかく8/10の朝に屈斜路
湖畔和琴半島の民営キャンプ場に集合し、1日初心者講習を行った後、様子を見て11日
川下りを開始することにしていた。

8/9 雨  
摩周駅→屈斜路湖和琴キャンプ場

前日は摩周駅前の陸橋の下に泊まる。夜、耳元でごそごそするので目を覚ますと何者か
がビニール袋に入った食料をあさっている。野良犬か?と体を起こすとキツネがあわてて
去っていった。駅前でキツネが野犬のようなまねをするなんてさすが北海道だと思った。
 夜が明けるのを待ち、私は摩周駅近くにあるノースイーストカヌーセンターを訪れ、釧
路川に関する貴重な情報を教えてもらう。夕方バスで弟子屈摩周温泉(16:45発)から和琴半
島(17:00頃着)まで向かう。客は私一人。バスの運転手さんと方言の話で盛り上がる。和琴
半島にはキャンプ場が2つあるが、民営のキャンプ場に決めた。1泊1人300円。こち
らの方が湖岸に面していて気持ちがよい。ツエルトを設営し夕食後、この日は早々と寝る。
夜半から雨が降り出す。


8/10 雨のち曇り、風強し(台風の影響)
屈斜路湖和琴キャンプ場

 朝4:00頃に肩口が冷たくて目が覚める。右腕、右肩が濡れている。ヘッドランプを
つけて下を見ると、マットの下は水たまりとなっていた。シュラフから出していた腕がそ
の水の中に漬かっていたわけである。雨の中雨具を来てツエルトの外に出て見ると、ちょ
うど私のツエルトのあたりは見事に水深1〜2cm程度で池となっていたため、ツエルトを湖
寄りに2メートルほどずらし設営し直す。まじめに側溝を掘って無事池から脱出した。多少
濡れた体とシュラフであったが、再び快適な睡眠に入る。
 「香山さん。」
次に起きたのはツエルトの外から声をかけられたときであった。AM8:00、北海道の大雪山
下山後に直行してきた池本、沢田、小宮、明石の到着である。
 「このキャンプ場で黄色いツエルトはこれだけやもんな、すぐわかりましたよ。」
私のツエルトの隣に即座に立派なテントが2張り設営される。大雪山でのクワウンナイ川
の沢登りは、連日の悪天候のため増水していて結構厳しかったようだ。この山行の前に入
っていた北アルプス剣岳での1週間の合宿でもまともに太陽を見たことがなかったらしく、
新たな雨男(女?)伝説が生まれそうな気配である。
 風が強いため、まるで海のように波がある。キャンプ場の人がこんなことは珍しいとい
っていた。さすが台風が接近しているだけのことはある。この風の影響で湖上にはウイン
ドサーフィンの人たちしかいない。カヌーと比較し段違いのスピードで湖面を疾走してい
た。
 海でカヤックを漕ぐときの練習をしてみようということでカヤックを漕ぎ出すことにす
る。波のあるところでの離着岸は意外に難しく、沈しやすい事がわかる。
 本日は風が強すぎるので小宮、明石のカヌー講習は中止にする。
 山岳部の現役部員は3週間ほどフラットな床で寝ていないと言うことなので、本日はロ
グハウス(8畳、板の間)に宿泊することにする。1棟4500円なり。せっかくフラット
な床なのだからとみんなでトランプの7並べを行った。
 農業実習のため女満別の農家にホームステイさせてもらってい天野が、16:00頃背
中にザックと両手に野菜を持って現れる。天野が農家で受けた電話では、森永と原田は電
車で北海道に向かっているが台風の影響で鉄道が寸断され本日の到着は無理、明日の午前
中には着くだろうとのこと。予定では明日11日に川下り出発の予定であったが、原田・
森永がカヌーの練習をせずにいきなり川を下るわけにはいかないので出発をあさって12
日に延期することにする。夜は新鮮な無農薬野菜たっぷりの晩御飯であった。晩に、無料
の町営風呂に入りに行く。風情のある風呂なのだけどやたらと熱く、知らないおじさんは
「こんなの5秒も入れん」と言っていたが、池本が2分、私が1分程度湯船に浸かる。馬
鹿な男達である。森永、沢田、小宮は浸からず。


8/11 曇り一時雨
 朝から相変わらずどんよりとした曇り空。時折雨交じり。朝10:00頃まではログハウスで
ごろごろ過ごす。テントに荷物を移し、小宮と明石への簡単なカヌー講習を始める。フォ
ワードストローク、バックワードストローク、スゥイープストローク、舵の取り方、曲が
り方等を練習しているときに原田・森永がキャンプ場に現れる。非常に疲れた様子である。
東京からここまで特急に乗ってきたのに2日もかかってしまったらしい。少しして小宮・
明石を自習の時間とし、原田・森永の練習の後和琴半島一周ツアーに出かける。今日は波
も穏やかで快適である。半島の先っぽにある露天風呂に少しつかる。なま暖かった。小宮
はいつものようにリラックスしていて初心者の中では一番こぎかたがうまい。明石はずっ
と一生懸命漕いでいる。手を抜かない。森永は艇の後ろに座っているため(後ろに座ってい
る者がカヌーを主に操作する)、直進がうまくいかずかなり苦労している。今回の川下りの
目的地細岡までの行程の核心部をカットすることを覚悟する。


8/12 雨ときどき曇り
和琴半島(13:00)--(14:00)釧路川流れだし(14:20)--(14:45)美登里橋
--(15:45)美留和橋--(16:30)美濃理橋(18:20)--(19:40)摩周大橋T.S.

今日は朝から雨。テントで沈殿か? 暇なのでトランプをする。10:00AM頃雨が止み曇り
空に変わる。天気は当分回復する見込みがないため、リーダーは出発して少しでも進みた
いと考えるが、いつの間にか消えていた明石が戻ってこない。11:00頃明石が戻ってきた。
(なにをやっていたのかは忘れた。)荷物を片づけ出発準備を始める。パッキング中恐ろ
しいことがわかる。インフレータブルには荷物をのせるスペースがあまりない。しかもど
の船も定員の2人づつ乗っているので悲惨な状態である。とにかくファルトボートに詰め
るだけ積んで、後は各艇窮屈ながらも何とかパッキングした。むりやりパッキングしてい
るのでどうも船の安定が悪いようで不安がつのる。
和琴半島は昨日一周しているので本日はカットすることにし、テントサイトを出発し半
島の付け根のところをポーテージする。再度パッキングし、写真を取り出発準備が整った
のが13:00PM。気持ちよく出発する。本日の組み合わせは、香山・天野、森永・小宮、沢
田・原田、池本・明石である。艇の所有者が後ろに乗ることにした。全くの初心者の森
永・小宮艇が心配である。曇り空の中、出発。釧路川の流れ出しにある眺湖橋を目指し、
屈斜路湖を進む。森永艇は昨日よりましであるが、やはり真っ直ぐ進むことに苦労してい
る。他の艇は安定しているようである。直進性のよい我がファルトは湖ではやはり有利で、
一番楽して進んでいる。波も少なく穏やかな湖面を14:00眺湖橋へ。橋の左側に上陸し、川
を偵察する。橋から眺める川は穏やかに見える。
休憩後、14:20いよいよ出発。眺湖橋の下は、連日の雨で増水しているためパドルを寝か
せ上体を折り曲げてくぐる。数10センチは増水しているのだろうか。さあ、釧路川が始
まった。最初は割と真っ直ぐの直線コース。池本・明石艇、沢田・原田艇、森永・小宮艇、
香山・天野艇の順に下る。思ったより流れが速い。あまり漕がなくてもよく進む。右から
1つ目の倒木が出てくる。池本・明石艇、沢田・原田艇は左によってよけるが、流水初め
ての森永・小宮艇はいきなりつっこんでしまう。流れに任せて下っていたので、操艇でき
なかったようである。そのうち艇が横を向きバランスを崩しひっくり返ってしまった。香山
・天野艇が少し流れていった後反転し、上流にさかのぼって天野が流れてきたパドルと
荷物を回収、岸で再乗艇する森永・小宮艇に接近し荷物を渡す。沈したときにパドルを離
さないことと、舵を利かせるためには艇が川の流れより速く進んでいなければならないこ
とを確認し、再び下り始める。池本・明石艇、沢田・原田艇は岸の草につかまって待って
いた。天気が悪く濡れると寒いようで、森永は険しい顔をしている。小宮はいつものよう
に顔色に変化はない。その後川は蛇行を始め、船を右や左へ繰船しながら下る。噂の通り、
川の両岸には草や木がすぐ生えていて、土や砂の岸がない。森の中を進むような感じであ
る。連日の雨で水が濁っており、さらに天気も良くないため、あまり楽しくない。少し雨
がまたぱらつき始めた。その後どの艇も何とか倒木をやり過ごして安定に進み、2つ目の
橋である美登里橋には14:45着いた。今回我々は、核心部の土壁を通過するための最低条件
として眺湖橋から美登里橋まで30分以内で下り、沈を1回もしないことを挙げていた。
25分で到着したので時間的には達成したが沈をすでにしているため、摩周大橋直前の核
心部"土壁"の通過はあきらめる。メンバーの様子と時間を見て、美留和橋、美濃里橋、札
友内橋辺りのどこかで上陸してテント泊することにしさらに下る。川は蛇行を繰り返しな
がら流れていく。変化に富んでいてカヌーを繰艇することはおもしろい。徐々に雨が本降
りになってきた。川の流れが突然真っ直ぐになり、両岸に護岸工事の後が見られるように
なると、ショートカットの瀬が現れた。三角波の立つ瀬の真ん中をがんがん漕いで進む。
問題なく通過。
15:45美留和橋に着く。ここまで問題なくこれたので、美濃里橋まで進むことにする。下
っていくとカーブが多くなり、両岸からの倒木もさらに増えてきた。この区間で倒木の枝
に引っかかりまず池本がカヌーより落ちる。カヌーを泳いで追っかけて再乗艇。隊がばら
けてきたので待っておくように指示した後、岸から倒れ込んでいる木の枝をつかんで止ま
ろうとして森永・小宮艇再度沈。途中カナディアンカヌー1艇の3人組が我々を追い抜い
ていく。「大丈夫ですか、無理をしないように。」と心配される。いつの間にか最後を下
っていた沢田・原田艇を5分ほど待つが来ないので、香山・天野艇が川を上り返す。こう
いうときは2人艇は有利である。パワー全開で50〜100mくらい上り返すと右岸の倒
木に引っかかったカヌーと、その倒木の幹の上に立っている2人がいた。流れそうになっ
た荷物とパドルを岸に運んだ後、倒木に引っかかっているカヌーにどうやって乗ろうか思
案中であった。天野にカヤックに乗ったまま左岸の木につかまって待機してもらい、私が
泳いでレスキューに行く。沢田と原田は長い間水に浸かっていたためだいぶ体力を消耗し
ているようである。パドルをとって沢田と原田に渡し、カヌーを押さえている間に2人が
乗艇して再出発。私は荷物を手に持って泳いで右岸にわたり、右岸の木をつかみながら上
流に戻って天野の待つカヤックに再乗艇した。ようやく4艇合流。水に浸かっていた者も
そうだが、雨の中下で待っていた池本、明石、森永、小宮もかなり寒い思いをしていたよ
うだ。
16:30何とか美濃里橋到着。右岸に上陸できるポイントがあったのでとにかく上陸。本日
はここでうち切ることにする。岸にあった踏み跡をたどると「鱒」という宿があった。水
がもらえるか、入浴ができるかを聞いてみると、ここでキャンプするのはやめてもらいた
い、と不機嫌な返事が返ってきた。では宿泊できるかと聞くと本日はいっぱいです、とに
かく摩周大橋まで下ることを薦めますとのことであった。びしょぬれの我々がよっぽどみ
すぼらしかったのか、それともこれまでのカヌーツーリングの人々にいやな思いをさせら
れたのかは定かでないが、とにかくこの件で我々は全員不機嫌になってしまった。雨は相
変わらず降り続いている。天野と明石以外のメンバーはずぶぬれなので、ともかく体力の
回復をはかることにする。8人円座になってツエルトをかぶり、真ん中でコンロを焚く。
ツエルトの中は一気に暖かくなり、めがねが曇る。紅茶をわかし行動食をむさぼる。持っ
ている缶詰やビールを引っぱり出しこれもおなかに入れる。本日の宿泊場所をどこにする
かということについて話し合う。ここから下流は摩周大橋までかなり難しいのでそこまで
は川を下らずに陸を移動すること、さらに今日風呂に入りたいと言う意見が多勢を占め、
「鱒」の主人の話もあったので摩周大橋まで歩いて行くことに決める。ツエルトから出て
カヌー・カヤックを片づけ始める。全ての荷物をパッキングし、ここを出発したのは18:20
であった。国道243号線に出たところに摩周弟子屈温泉行きのバス停があり、1時間程度前
に最終が行ってしまったのがわかり悔しがる。ビート畑を右目に見ながら国道を南下。真
っ直ぐに続く暗い道を大きな荷物を担いでヘッドランプをつけひたすら歩く。構成メンバ
ー8人の内一人でも山岳部出身者でない者がいたらこんなことはできなかったなーとしみ
じみ思う。19:40摩周大橋着。荷物を橋の下に運び、すこしして橋のたもとにあるペンショ
ンビラオへ風呂に入りに行く。入浴は20時までとなっていたが、交渉して入浴させても
らう。入浴してさっぱりした後、森永のおごりで肉と野菜を大量に買い、橋の下で焼き肉
パーティとなる。橋の下は天井が低いため、頭をぶつけてうめく犠牲者が多数でる。しか
し雨とは隔離されているため、おおむね快適な夜を過ごす。長い1日が終わった。


8/13 曇り
摩周大橋(10:00)--(10:40)人工の落ち込み2(11:00)
--(12:00)南弟子屈の瀬(13:00)--(16:45)標茶T.S.

 8:00起床。朝食をとり、準備が整って出発したのは10:00。雨は止んでいるが相変わらず
の曇り空。本日は香山・原田、池本・小宮、沢田・明石、森永・天野のペアでカヌーに乗
る。護岸工事をしたコンクリートの壁を両岸に眺めながら川下りはスタートする。何とも
味気ない。用水路のごとき川を20分程度下ると一つ目の人工の落ち込みが現れる。瀬を前
にして加速しようとするが、すぐ前に別の艇がいたために加速できず瀬を抜ける辺りで右
岸のテトラに船首をぶつけてしまう。ポール2本が曲がり、船体布がすこし裂けた。他の
3艇は問題なく通過。
 時間を置かずしてすぐに2つ目の人工の落ち込みが現れる。これは左岸に上陸し、ポー
テージすることにする。とう別川との合流地点に落差のある瀬ができていて両岸にコンク
リートのテトラがある。我々が落ち込みの下流側に荷物を運んでいるあいだに8人乗りの
ラフティングのボートが下ってきた。落ち込みを前にしてみんな我々に手を振っている。
ラフトボートは何の危なげもなくすーーーと落ち込みを越えてしまった。荷物を載せて再
出発。ここから少しの間流れが穏やかになるが、そのうち再び流れが速くなる。適度なス
ピードで下れるため気持ちがよい。昨日と比較し川幅が広くなり蛇行していく箇所がずい
ぶん減っている。森永・天野艇は今日はだいぶ余裕があるようで、かなり安定に進んでい
る。池本はここで、木製のパドルを壊してしまう。今回のように多人数で下る場合や、川
で流す危険性のある場合は予備パドルを用意すべきだと思った。
 11:30頃休憩中、上流からビニール袋に入った荷物が流れてきたが回収できず見送ってし
まう。後で知ったのだが、カナディアンに乗った人たちが瀬で転覆して流したものらしい。
もうじき南弟子屈の瀬が見えるはずなので銀色のサイロが見えたらライニングダウンする
ことを確認し出発する。しかし情けないことであるが我が隊は誰一人直前に銀色のサイロ
を確認できなかった。「南弟子屈」と書いてある看板が左岸にあり、もう瀬があるはずだ
がと思っているといきなり始まった。水は数日の雨で増水していたと思われるが、ノコギ
リ状になった川底で3回、4回と底を大胆にすってしまう。降りてライニングダウンした
いと思うのであるが、底をすったすぐ後には流されていってしまうので降りるタイミング
が計れなかった。(2人艇だったこともある。)我々の前に大きな銀色のサイロが現れた
のは、瀬が終わった後だった。すごい勢いで艇内に水が増えてくるのでみんなに声をかけ
上陸。修理することにする。艇を岸に引っ張り上げてひっくり返すと見るも無惨、ポール
に沿って1メートル程度の擦り傷が2本、穴が開いてる箇所は8ヶ所程度に上った。ファ
ルトがこんな状態でも同じ瀬につっこんだインフレータブルは全然問題がないのは何とも
不公平な感じである。リペアシートが足りないので、大きな穴を優先し修理する。修理に
時間をとったためここでの休憩は1時間に上った。13:00出発。順調に下るがこの後一度浅
瀬が現れる。ここで再び艇を川底で少しすってしまう。修理キットが無くなったため神経
質になった香山はライニングダウンしようとしてあわてて艇から降りるとすでに深くなっ
ていて、カヌーとともに流される。このとき同時に降りた原田は艇から離れ一人先に流さ
れてしまう。どちらも右岸の木につかまることができたが、流れが速いため下流側にいる
原田が艇の方に来れそうにない。香山が再び原田のところまでカヤックと一緒に流れてい
くが、そこでは乗船できそうにないので原田とともに再び流れていくことにする。そのう
ちに左岸で浅くなっているところがあり、乗艇に成功した。
15:00 開発橋直前の場所で休憩。リーダーは体を乾かせるよう明るい内に切り上げ、開発
橋をテントサイトにすることを提案するが、標茶の温泉に入ることをリーダー以外の全メ
ンバーが希望するため当初の予定通り標茶まで向かうことにする。標茶の開運橋に着いた
のは16:45。橋の左岸側はミニゴルフ場があり、辺りは一面芝生になっていた。本日はこの
芝生の上にテントを張り快適なテン場ができあがった。鉄分を多く含んだ黒いお湯の温泉
につかった後、焼き肉屋で夕食を食べる。


8/14 曇り
T.S.(8:20)--(9:10)五十石橋--(13:00)二本松橋
--(14:30)塘路湖元村キャンプ場T.S.

 一昨日、昨日と出発時間が遅かったため、キャンプ予定地に着くのが遅かった。そこで
本日は6:30起きとし、速いキャンプ地到着を目指す。朝食後荷物をまとめ出発。昨日より
さらに川の流れは穏やかになり、ゆっくりと他の艇と話をしながら下れるようになる。
 50分で五十石橋到着。休憩のため右岸に上陸すると、そこには馬が数10頭も放牧され
ていた。明石が先頭を切って馬に近づいていく。そのうちに人なつっこい4頭の馬が明石
を取り囲むように集まってきた。この状況を見てうらやましくなった他のメンバーも馬に
近づいていく。逆に怖がって遠ざかる者も数名。大人の馬の顔を真正面から見ると非常に
大きく、迫力がある。長さは50cm以上はあっただろうか。馬面とはよく言ったものだ。
でも目はくりくりしていてかわいい。首をなでてやると頬の辺りを顔でなで返してきた。
馬を初めて生で見た私には、非常に感動的な出来事であった。10分ほど馬達にかまって
もらい楽しんだ後、出発する。右岸に続く牧場の馬達を眺めながら下り続ける。4kmほど下
ると、長い直線改修部分にはいる。両岸は樹木に覆われ、コンクリートブロック等は見ら
れない。摩周駅周辺の護岸工事を想像していたため、思ったより気持ちのよいところであ
った。カヌー4艇を横並びにつなげて流れに任せて進む。ちょうど追い風が吹いていたの
で傘を差してセイリングを試みる。思ったより進むのでうれしくなった。カヤックの底に
細かい穴が開いているため、ときどきアルミコッファでカヤック内の水をかき出しながら
下っていると他メンバーの笑いを誘ってしまう。
 直線部分が終わると釧路湿原の中に入っていくことになる。湿原内では多くの鳥を見か
ける。つがいと思われる2匹の丹頂を見ることもできた。左岸に高さ20m程度の大きく
崩れた土の壁をすぎると13:00二本松橋到着。橋の上で休憩。お盆なので頻繁に車が通り過
ぎる。ついでにすぐ近くで鹿も道を横切る。今後の予定を隊で話し合うことにする。細岡
まで下ることを希望する原田・池本・沢田・小宮と、塘路湖元村キャンプ場での宿泊を考
える香山・天野・森永・明石で壮絶なジャンケンを行い、明石の3人抜きで塘路湖に向か
うことに決まる。
 13:20頃塘路湖に向け出発する。ほとんど漕がずに流れに任せたまま下っていく。ゆった
りとした流れである。14:10正面にJRの線路が見えその下に赤茶色の鉄板が見えた。塘路湖
への分岐点である。左から入ってくる狭い水路を遡って塘路湖へ向かう。川幅は2〜3m
程度。下ってくるカナディアンと数台すれ違う。15分程度遡ると塘路湖へ着いた。キャ
ンプ場へはそこからさらに東へ5分程度漕ぐ必要がある。キャンプ場には16:30到着。芝生
が一面生えており、トイレ・洗面所・炊事場が完備されている立派なキャンプ場だ。晩御
飯を食べた後、快適な夜を過ごす。


8/15 曇り
T.S.(8:00)--(10:30)細岡駅

 6:00起床。昨日よりほんの少しだけ天気がよい。相変わらず曇っているが、太陽のある
位置がぼんやり明るいのがわかる。朝食後8:00出発。あっという間に釧路川との分岐に到
着、釧路川を再び下る。本日もほとんど漕がずに4艇でゆったり話しながら下る。そのう
ちに昨日直線部分でやったように4艇で横につながって下り始める。がしかしいくつかの
カーブをやり過ごした後に大きなカーブで曲がりきれず外側にあった倒木につかまってし
まう。インフレータブル3艇はすり抜けていったが、一番外側にいたファルトは沈してし
まった。ファルトの前に乗っていた小宮はとりあえず池本艇のスターンにつかまり運んで
もらう。香山はひっくり返ったカヤックを起こしパドルを中に入れた後、何とか木からカ
ヤックを外し、引っ張って対岸まで泳ぐ。完全に水の入ったカヤックは重くなかなか進ま
ない。岸に着き、カヤックを引っ張り上げて水を抜こうとするが、艇内に水を満載してい
るため重くて持ち上がらない。岸に上陸した池本達に引っ張り上げてもらい、水を抜くこ
とができた。それにしてもまさかこんなところで沈をするとは思わなかった。油断大敵で
ある。4艇も横につながって流れていると、曲がりたいと思っても漕げるのは外側の2人
だけなので急には曲がれなかった。ここで防水パックに入れていた一眼レフカメラを壊し
た。大ショック。
 気を取り直して再びゆったり下る。この川旅の終わりが近づくのを惜しみながら。それ
でも細岡には10:30に到着した。カヌーポートには丸太が水中までひいてあって、カヌーが
小石で傷つかないように配慮されている。岸には10台程度車が止まっていた。上陸して
濡れた荷物を干し、片づけていると、ツアーのカナディアンがいっぱい下ってきた。着岸
すると止めてあった車に次々積み込まれあっという間に去っていってしまう。時刻表を見
ると電車の時刻が迫っていた。あわてて荷物をまとめ細岡駅に向かう。駅に着くと同時に
釧路行きの電車が到着した。しかし到着した電車はよりによって釧路湿原観光電車のノロ
ッコ号であった。観光客を満載した電車に巨大な荷物を押し込んで乗り込む。電車は釧路
へ向けゆっくりと出発した。

「おわり」


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