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錦川カヤック報告書(記:香山博司)
1997年6月21日〜22日


メンバー 香山博司(卒) 天野由紀子(卒) 池本貴浩(8) 澤田仁平(5)

【場所】  山口県
【コース】 錦川清流線根笠駅前から錦帯橋まで
【使用艇】ファルフォーク ボイジャー450T−−−香山、天野
     グモテックス  ヘリオス380 ×2−−池本、澤田
【行程】
◎アプローチ
 2:30AM起床。あわてて準備をし、澤田と3:00AMに待ち合わせをしている
阪急池田駅に車で向かう。遅れたいいわけを考えながら3:10AM頃駅に着くと、まだ
澤田は来ていなかった。少し待っていたが来る様子がないので3:40AM頃電話をす
ると「すみません寝てました。」そんなわけで神戸で池本と天野を拾い、現地に向け走り
出したのは5:00AMであった。台風一過、雲は多いようだが本日の天気は良さそうで
ある。
 阪神高速・第二神明・加古川バイパス・姫路バイパス・太子龍野バイパス・山陽自動車
道を快走し、岩国ICに到着したのは9:30頃。ICを降りてから錦川沿いの国道2号
線を北上する。ときおり左下に見える錦川の河原は、自然がよく残っておりきれ
いである。
水も澄んでいて川底が覗け、車内では歓声が上がる。途中の江木商店で食料品、酒の買い
出しを行い、目的地の根笠駅に到着したのは11:00AM。根笠駅前に駐車することに
し、対岸のコンクリートの階段を使って荷物を河原に降ろす。すかさずカヤックの組立を
始める。組立が終わり荷物を積み込もうとふと横を見ると、とっくにカヌーに空気を入れ
終わり出発準備の整った池本・澤田が暇そうにしていた。

◎川下り開始
 11:45AM川下りを開始する。ビデオカメラで撮影しながら進む。川はゆったりと
した流れで、川底の石が覗け気持ちがよい。池本・澤田の両名は、カヌーを購入してから
1年ぶり2度目の川下りである。前回は木津川を下ったという2人は、この川の水の綺麗
さに感動し、
 「すげー!」
 「綺麗だー!」
 「川の水がにおわん!」
 「魚がいっぱいいる!」
等、「!」を連発している。根笠から南桑までは浅いところが多く、随所でカヤックが水
底につっかえる。
 「おい、また浅くなってきたぞ!」
 「いけるのか?」
 「ああ、だめだー。降りよう。」
などと言うことを繰り返す。香山は自分のカヤックが水底で石にこすれるたびに、どんど
ん機嫌が悪くなると天野に指摘される。インフレータブルの2人はそれぞれ1人で乗って
いるということもあり、浅瀬で腰を前後に動かしパドルで底をかいて強引に進む場面も多
し。
12:20南桑駅前の橋を通過。12:30、川の流れがゆったりした気持ちのよい河原
で大休止とし、昼食のそうめんを作る。そうめんつゆにおろしショウガまで入れ最初のう
ちはおいしかったのであるが、残しても仕方がないという方針で買い出しした全てのそう
めんを茹でてしまったため、最後に非常に苦しい思いをする。食後にまず池本・澤田が水
に飛び込む。二人そろって水面に仰向けになり、
 「ああ、気持ちエー」
 「こんな水やったらなんぼ濡れてもええなー」
と浮かんでいる。香山はおもむろに海水パンツ一丁になって荷物から水中めがねを取りだ
し、川に潜って水の中を眺めて回る。天野は当初水が冷たいと言って濡れるのに積極的で
なかったが、そのうちにライフジャケットで水面に浮かびラッコのように水に流されてい
た。13:30出発。再び下り始める。そのうちに最初のストレーナーが現れる。右岸の
岸近くの流木に向かって水が流れ込んでおり大きなゴミが木に巻き付くようにつっかえて
いた。慎重に通過する途中大きなゴミがアルミ製のカナディアンであることがわかりびっ
くりする。カナディアンであんなつぶれ方をするくらいなら、我がファルトなんてひとた
まりもない。

◎カヤックに穴が開く
 現れる浅瀬でカヤックを乗り降りしながらさらに川下りは続く。川が右に湾曲し瀬とな
っているところにさしかかる。瀬の通過中、「キャー」と突然の天野の叫び声。その後
「ガガガ」という岩が船底をこする音。音もなく増えてくる艇内の水。香山の落胆。先行
する池本と澤田に声をかけ、右岸の河原に上陸する。カヤックを河原に引っ張り上げひっ
くり返すと、たばこの焼けこげ程度の穴が2ヶ所開いていた。穴の大きさが修理できるサ
イズであったのでひとまず安堵。破けたところをビデオカメラで撮影。
「香山さんはマゾだ」
としゃべる者数名。修理キットを引っぱり出して修理を開始。天野は香山の機嫌を心配し
手伝おうと優しさを見せるが、機嫌が思ったほど悪くないようなのですぐ寝てしまう。
(彼女に言わせるとそれまで20数時間一睡もしていなかったらしい。)修理中、4艇 or
3艇+1艇のカヤックの集団が通り過ぎていき、挨拶する。そのうちの1艇の側面には
「ぼちぼちいこか」と大きな文字が書かれていた。修理が終了し周りをみると、3人とも
すっかり寝込んでいる。香山は修理箇所の接着面が安定するまでの間、再び水中に潜る。
川底の石の上には、10cm程度のハゼのような魚がたくさんいた。飽きることもなく眺
め続け、ビデオにも撮影。結局45分ほどの休憩をしたのち、再出発する。途中で2カ所
演歌が聞こえる場所を通り過ぎ、5:00PM『outdoor'97.5』に載っていた資料と同じ
場所の二鹿谷のあたりをテントサイトとする。晩飯はインドの香辛料とココナッツミルク
及びレトルトを利用したカレーであった。あまりの辛さに皆涙する。作ったものは全て食
べることを信条としている我々であるが、どうも今回の食料では苦しむことが多いようだ。
砂地の天場で我々は快適な夜を過ごす。

◎2日目
 5時過ぎに起床。スープスパッゲティを作る。レトルトのキノコクリームはなかなかう
まい。さらに昨日購入していた1玉1400円のスイカを切る。余りの多さに半分しか食
べられず、錦帯橋到着後に食べることにしビニールパッキングする。7:00AM出発。
本日は朝から曇り空、ほとんど太陽が見えない。天気予報では梅雨が戻ってくると言って
いたが、橋まで天気が持つよう祈りつつ下る。昨日と比べ瀬がよく出てくるので変化があ
り楽しい。左岸の消波ブロックを過ぎ、行波の橋をすぎるとこの川の最大の難所といわれ
るストレーナーが現れる。川が大きく左に湾曲し、左岸の河原が大きいのですぐにわかる。
この河原に上陸し偵察。川の右岸寄りに瀬があり、それがまず右岸より倒れ込んでいる木
の下に流れ込み、その先でさらに大量の竹の下に流れ込んでいる。慎重に行けば行けそう
なので1艇ずつ通過するのをビデオ撮影する。池本・澤田艇は難なく通過。香山・天野艇
は船尾を木に引っかけそうになるが何とか通過。その先の瀬には右岸に消波ブロック。水
面下のブロックにカヤックをこすらないかどきどきしながら通過。本日は昨日と比べ釣師
が多く、なるべく静かに通過するように心がける。2つ沈下橋を過ぎてから、昼食のため
大休止。メニューは朝と同じスパゲッティ。スパゲッティにかけるソースには、その時点
でカルボーナーラとボンゴレ×2のレトルト及びクノールカップスープが存在しており、
そのソースを選ぶ不公平ジャンケンが始まる。結果として澤田が負け、皆がすでに食い始
めているときにカップスープ用のお湯を沸かすことになる。食後再び下り出す。新幹線の
橋を通過。水は相変わらず綺麗である。途中20〜30cm、20匹程度の魚群を見かけ
大騒ぎする。即休憩することにし、香山は水の中に入るが魚は見えなかった。残っていた
スイカが、  「やっぱり錦帯橋で食べるのは恥ずかしいでしょう」
との池本の一言でここで消費されることになった。左岸の護岸壁を越え少し行くと右の山
の上の方にロープウェーが架かっているのが見えた。さらに上を見ると岩国城が、前方の
橋の向こうには観光客でいっぱいな錦帯橋が見えた。これをみて澤田が、
 「もうこの辺で上陸しましょうよ。わざわざ見せ物になるのはいやだ。」
と言うのをリーダーが却下。澤田渋々同行。橋の上から人々に見守られるなか、12:30
PM無事に錦帯橋到着。こうして今回のツーリングが終わりを告げたのである。

◎その後
カヤックを右岸に上陸させた10分後雨が降り出す。荷物を全て橋の下に避難。何ともす
ばらしいタイミングでこのツーリングは終わった。香山が鉄道錦川清流線を使って車を取
りに戻り、土砂降りの雨の中錦帯橋を後にしたのは4:00PMであった。
「終わり」


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