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伯耆大山甲川完全遡行(記:香山)
1996年7月6日〜7日


メンバー 大滝(卒) 香山(卒) 木田(卒) 池本(7) 木南(卒) 

7/6(土) 晴れ時々曇り
 香山、池本、木南は16:00神戸を車で出発。中国自動車道、米子自動車道を
経て大山へ向かうはずが、話し込むうち米子道への落合ジャンクションを通り
過ぎてしまい、新見から国道180号線を北上する羽目に。車は多少の寄り道を
しながら大山へ向かう。快適なドライブの後、甲川のちょうど上ノ廊下の西の
辺りまでのびているアスファルトの林道の終点に到着したのは10:00PM。駐車
した車のそばにマットを引き、酒を飲みながらきれいに雲の切れた星空の中、
七夕前夜の見事な天の川を眺める。その後シュラフを引っぱり出し、空を眺め
ながら眠る。午前3時頃、土曜日も仕事のために後発となった大滝、木田が車
で到着。今回の沢のメンバーは以上の五人。これで役者がそろった。

7/7(日) 曇り一時晴れ後雨
  遡行開始(5:10)−下ノ廊下(7:45)−(9:30)上ノ廊下(12:00)
         −(15:05)大休峠避難小屋---(16:15)下山

 朝4:30起床。空は曇り空。これから沢で泳ぐのかと思うとすこしぞっとする
ほど寒い。朝食を済ました後、一台の車に便乗して甲川の取り付きの橋に向か
う。5:10遡行を開始。今回は5人ともライフジャケットを着用。そのうち香山
、池本の2名はカヌー用のウエットスーツまで着込んでいる。遡行を開始して
すぐに腰までつかる。ウエットスーツを着ていない者の悲鳴が漏れる。水が冷
たい。水量多し。そして最初の2メートルの滝からいきなりの泳ぎ。シャワー
クライムで池本突破。左岸に巻道有り。へつりやショルダーで滝を越えていく。

右岸から滝をかけた沢が合流し、下ノ廊下にはいる。蝶型の滝もショルダー
で突破。ずんずん進んでの50メートルの長い廊下に行き着く。池本、香山は難
なく泳いで通過。廊下の突き当たりの斜瀑を越える。水の冷たさに後続の3人
の消耗が激しいようなので、ザイルを張りに香山が往復。今日初めてのアンザ
イレン。後続をザイルで引っ張る。その上の滝は右岸のハーケンにアブミをか
けて3メートルほど登り、右に5メートルほどトラバースしてそこのハーケン
を頼りに下に懸垂して突破。下ノ廊下が終わる。河原歩きののち、中ノ滝へ。
中ノ滝は右岸の草付きを丁寧に登る。大滝トップ。ここは抜け口が多少悪く、
残置ハーケンを頼りに登る。中ノ廊下はすぐに終わった。

9:00AM、上ノ廊下手前の標高580mの二股で30分の大休止。今日初めてのまと
もな休憩。5人の隊としては足が速い。人工登はんは大滝・香山以外未経験と
言うこともあり上ノ廊下を巻くことも考えていたが、かなりのハイペースで来
ているので沢通しに行くことにする。完全遡行を目指す。
上ノ廊下が始まる。下ノ廊下よりも廊下の幅がせばまり、沢がさらに険しい
様相を見せる。4メートルの滝が広い滝壺に落ちる。上ノ廊下の核心である。
ビレーの準備を始めていると、水に浸かったふくらはぎの辺りに何か触れるも
のが・・・20センチ弱の魚であった。魚影はこの沢の所々で見かけられたが、
我々には釣り道具、そして釣りをするための時間もなかった。そのうち釣り道
具を持ってゆったり沢登りに来てもいいな、と話しながら登り始める。香山ト
ップで釜の左岸の10本ほどのハーケンラダーにアブミをかけて半円状に回り
滝上部のテラスへ。ここのビレー点で後続を確保。続いて上部に見える6メー
トルの斜瀑は、さらにここから沢に飛び降り5メートルほど泳いでいき、右岸
のハーケンに泳ぎながらアブミをかけ、10本ほどのハーケンを伝って滝上部
へ抜ける。大滝、間に入り後続をフォロー、池本、木南、木田は、初挑戦のア
ブミに苦戦しながらも何とか登ってくる。この2ピッチで2時間15分かかっ
た。

空の雲が切れ、太陽の光が谷の底に居る我々にも届くようになった。本日
初めて見た太陽である。天気が良くなり、核心部も終えて我々の表情に笑みが
こぼれる。次にでてきた2メートルの滝は右岸に残置ハーケン。香山以外は滝
をシャワークライミング。4メートルの滝は大滝トップで左岸の草付きを残置
ハーケンを利用し登る。この後問題のない数本の滝を越え、ひたすら谷をつめ
る。空は再び曇り空。沢が単調になり河原歩きが増えると、我々の足取りがだ
んだん重くなってくる。本流をどんどんつめると10数メートルの庄司の滝に
行き着く。泥壁にかかった大きな滝である。垂直に切り立った数10メートルの
泥壁に直径3メートルの岩がぽっこりと身を乗り出している。崩れてきたら助か
らないので早々に退散。滝の左岸を木をつかみながら登る。しんどい。高巻き
終了後、再び沢をつめる。三俣に出て一番右の谷筋を進む。
15:00に石畳の登山道が目の前を横切る。その道を左に進むと2分で大休峠
避難小屋に着く。小休止の後、小雨が降り出すなか惰性で北西に続く登山道を
降り、我々が昨晩泊まった車の駐車地点に着いたのは16:15だった。



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