五月山 北ア 遠見尾根~五龍岳~鹿島槍ヶ岳~赤岩尾根 報告書

【メンバー】
CL:井上(4)天野(3)

【日程】
4月27日~4月30日

4月27日

 様々な波紋を投げかけた初の少女隊の出発である。別に「女性隊を出そう」という目的で計画した山行ではなかったが、どうしてもそちらの方が前面にしまうところは否めない。まあしゃーないでしょう。思えば3年前杉本先輩と「いつか尾瀬キャピキャピ少女隊をだしませう」とよく口にしていました。それがついに実現するに至ったのです。水芭蕉の香る尾瀬から残雪の後立山へと姿を変えて・・・そんなこんなの思いとたくさんの人々からの応援+心配そしてプレッシャーを抱えながらも臨時列車に乗り込み二人はいつもの大阪を後にしたのでした。ドキドキドキドキ。わくわく・・・

4月28日 晴 曇 雷雨
JR大糸線神城駅 (7:00/7:10)五竜とおみスキー場(8:10/8:30)地蔵の頭(8:55/9:30)中遠見山(/12:30)西遠見山TS

 5:49神城駅着。いつもの愛想の良さで補導員のおっちゃんの指導を難なくかわし、660円のタクシーを相乗りしてスキー場へ。8:15からテレキャビンが動くとの事でそれまでボーっとしてしまう。テレキャビンがうれしくてはしゃぎまわる者約1名。地蔵の頭で準備したり、体操したりしていると本日のトレースの5、6人目の位置につくことになった。(注:早速「写るんです」を試してみたことは言うまでもない)お天気はもろ五月山で大はりきりのギャル2人は先行するおっちゃん達を追い抜き「やっぱり若い子に任せるわ」との言葉を背に受け、前述の相乗りした兄ちゃん2人と1ピッチごとに抜きつ抜かれつデッドヒートを繰り広げるのでした。当然ながら「写るんです」を取り出してはピースをするキャピキャピぶり。「こんなんでいいんやろか・・・?」とちょっぴり疑問を抱きつつも雪の状態が良いせいか順調なペースで進む。遠見尾根は情報通り雪が少なく積雪は20~30㌢程度。ところどころ夏道も出ていた。予定より1時間くらい早く西遠見山に着く。(小遠見山はトラバースした)五竜山荘まで十分行けそうだがはじめに欲張って疲れてしまうのも良くないので早々とTSする。しかし・・・気になっていた雲はアッと言う間に広がり、16時頃からはみぞれ混じりの激しい雷雨となった。雷はゴロゴロ、ピカリと非常に活発。「見逃してくれよ~」と叫びまくる2人。「やっぱりさっさと小屋まで行っといたらよかったなー」と思いながらも「まあ最初からうまく行き過ぎると気持悪いし、こんなもんでしょう」とすっかり悟りをひらいてしまうリーダーでした。

4月29日 霰 にわか雨 曇

 昨日かたのお天気からは一目瞭然。天気の移り変わりは誠に激しい。3時起床の時に早くも沈澱を決め、そのまま9時10分の天気図まで眠り続ける。テントに雪が積もりはじめるとシュラフのままテントを揺する私達。天気図をとりようやく朝食を作りラッセルに出たりする。足はもちろん「猿足」!テント内では「シンクロナイズドスイミング!」と騒ぎながらスラリとしたあんよでテントを揺らす。うーん、少女隊の輝きが光を失いつつある・・・テントの外ではなく、内というだけで妙に安心してしまい、ゴロゴロした後はまた眠りにつく。さすが3年、4年の上級隊!荒天の中でもこの落ち着き様。17時10分の交信ができた。積雪期初の交信成功で大変うれしい。あすの晴天を信じてまたもやおやすみ。

4月30日 晴 晴 曇
TS(6:10/7:50)五竜(10:10/11:40)五竜岳(12:00/14:30)赤坂TS

 風は強いが空は良く晴れている。少し風待ちをした後とにかく五竜山荘まで行こうと外に出る。(本山行では最悪の場合、五竜アタックでそのまま遠見下山を考えていた)白岳への登りはとても風が強く上部を少しトラバースした以外は稜線通しに行く。五竜山荘でアイゼンやゼルをつけたりして用意していたが、風がどんどん激しくなり、他の2パーティー(5人、3人)は出て行ったが、私達は小屋で風が弱まるのを待つことにする。親切な小屋のおっちゃんに天気図をとらせてもらったり、五竜や稜線についての情報をきいたりする。(もちろん本日のTSの赤坂はOKであった・・・)風が弱まってきた頃を見計らって出発!先行パーティーのトレースがあるので楽々である。しかし登りは本当に急で足首やふくらはぎの痛いこと!風は随分弱くなりラッキー!なまま頂上へ。2人ぼっちの頂上に感激。写るんですのとりっこをする。ここから後はトレースもない。雪面の急な下り(20~30㍍)の次は岩稜帯が続く。昨日の新雪がつき大変嫌らしい。夏道を忠実にたどるのがベストのようでマーキングを探しながらの岩稜下降となる。ところどころ鎖がついているが、これが夏の一般縦走路とは信じられないくらいシビアなところが出てくる。「きじしいなあー」「ちょっとマジやでー」とぶつぶつ言いながら越えて行く。どーにかこーにかで赤坂へ。大きな岩峰の間のコルでキレットの一番上に懸垂用のハーケンがあり、その下の南側にハーケンとボルトがあり、たくさんの捨て縄が残置してあった。色々悩んだあげく後ろの2つの支点で懸垂することにする。9ミリ50㍍のザイルで充分事が足り、キレットの底のはしごの下のスノーブリッジ状の所まで懸垂した。途中に捨て縄をかけた残置ハーケンが3カ所くらいあっちょうに思う。キレット自身は17~18㍍くらいだろうか?その後の登りがまた嫌らしく下級生がいたらザイルを出す方がいいだろう。要所要所に鎖が出ていたのでノーザイルで先を急ぐ。逆コースの縦走路があり、そのトレースを使って快調に飛ばす。気になっていたお天気もなんとかもちそう。北峰は富山側をトラバースして吊り尾根へ出る。今回の山行は右上するトラバースばかりなので足首が変になりそうだ。小ピークを2つほどこえると南峰である。「やった~!わ~い わ~い!!」本山行の最高峰!!「ようきたな~」と大大感激。握手を交わし、おもむろに写るんですを取り出す。他パーティーの人とシャッターの押しっこをしてハイポーズ!残念ながらガスの中である。ここから後は下りだけ。足取りも軽く気分はすっかりHigh!縦走路は雪もなく夏道が出ている所もある。お天気は見事な五月山となりのんびり下山。赤岩尾根は雪が少ないせいか一昨年より随分急に思える。ちょっと?すべったりもしながら西俣をめざす。途中からすっかり夏道の下りでひざが疲れてくたびれる。「まだか、まだか・・・」とぶーぶー言いながらもダム付近へ。橋を渡るとテントがちらほら。「東尾根隊がいてへんかったらショックやな~」などと考える。おやおや見慣れた顔が2つ。「久しぶりやね」ちょっぴり?きびしく、たっぷり思いでができた五月山はこれでおしまい。ゆっこ、ほんまによう頑張ってくれました。100点