穂高・屏風岩  報告書

【メンバー】
CL:大滝(4) 香山(2 )天野(2) 下釜(1) 森本(神戸学院大4年)

【日程】
10月6日~10月10日

10月6日

 19時に神戸を出発。名神、中央道を突っ走り、1度「大滝君悪くないの正面衝突寸前事件」などあったりしたが無事沢渡へ。厚く垂れ込めた雲の下幕営。ドライバーは私だけなので6時間半もかかってしまった。

10月7日 雨 曇 曇
上高地(6:30/8:25)横尾(9:15/10:35)T4取付(11:10/12:50)T4

 ちょっち寝坊して時折雨のパラつく中上高地へ。とりあえず上高地は人も多いしうっとおしいので横尾に行きまっかと出発するが、出発してすぐにB隊とはぐれる。我々はぶっちぎりで横尾へ。そして19kgの水を詰めこみしゃれならん荷となったザックと共に取付へ向かう。今年は倒木があり渡渉は靴を脱がなくれも大丈夫。バテバテになりながら最近のフリークライミング過熱でめっきり人が少なくなった屏風岩を前にする。T4尾根は2ピッチともOトップ。重荷で濡れているけどフィーレなら楽勝!そしてT4へ。そして暇なので雲稜の時間待ちをした後、ミッドナイトエクスプレスへ。
 【ミッドナイトエクスプレス(大滝、森本)】雲稜を15㍍位登ってハンドのクラックからチョックストーンが抜けて難しくなる所まで行くが、その先のハンドジャムが効く所が濡れている上、草が茂りしゃれならん。しゃあないので雲稜より巻いて1ピッチ目終了点へ。2ピッチ目。濡れてはいたが快適にハンドジャムで大テラスへ上がる。5.9?。そして1回のケンスイでT4へ。メシ食って水はうまいものだと感動しながらスヤスヤ眠る。

10月8日 曇 雪 雪
T4(6:20/11:25)3ピッチ目終了点(12:20)T4

~スペースマウンテン前半~ 大滝、森本
 えらい寒いやんけと言いつつT3よりとっつく。1ピッチ目。東壁ルンゼをハング下まで登り、そっからトラバース。5.9位か?マメにランナーをとって湯まーリングのMを迎える。そして核心の2ピッチ目。フレークにフレンズをかませて2ポイントのネイリングのあとハング下へ。そしてナイフブレードを決めて2回のスカイフックムーブで超える。ちなみにフックでも最上段に立った。思ったより楽勝でA1と言っても差し支えない。3ピッチ目は残置ボルトの増えたスラブを行くが、最後の凹角に入る手前で悪い。あまりいいエッジがないのだ。ここでフックしていたエッジが欠けて4㍍くらい落ちる。「くっそお」と叫びながらなんとか左にナイフブレードのタイオフを決めて抜ける。しかし濡れた凹角は悪くA0でビレイ点へ。T4へ戻る。どーやらこの寒波で完璧にあまりそうな水を横目に茶をしばいて香山らのパーティーを迎える。

10月9日 快晴 快晴 快晴

~東稜~ 大滝、天野、下釜
T4(6:20/11:25)3ピッチ目終了点(12:20)T4

 エライ寒いやんけと言いながら、岩場での用足しはこうするんだよと新聞紙を丸めて投球練習をするすがすがしい朝となった。そして天野と下釜との3人で東稜へ向かう。1ピッチ目セカンドS、サードAでビレイはすべてのピッチSがする。早くも2人とも高度感にびびりぎみ。2ピッチ目、1ヵ所トラバースのボルトが抜けていて遠い。A遅れ出す。3ピッチ目は2人とも楽勝。東壁ルンゼの2人が見える。4ピッチ目、去年より支点の効きは良い。5ピッチ目でテラスに着いてレーション解禁。さあああと少しだ。6ピッチ目の最後は右の樹林帯に入ったが、確実に直上した方が楽なようだ。7ピッチ目垂直の木登りをして東壁ルンゼに合流。2人ともナイス・ファイトでした。

~スペースマウンテン後半~ 大滝、森本

 固い握手のあと装備を整理してOとMは4回のケンスイでスペースマウンテン4ピッチ目のテラスへ。初めは難しいフリーの後(フックをかけるエッジは今にもはがれそうだ)ボルトラダーを登り、1回のフックを交えて終了点へ。5ピッチ目はオールフリー。5.9位。しかし岩はもろくランニングが少なくここが核心。岩をだましだまし慎重に終了点へ。ここは東稜4ピッチ目途中のテラスだ。やったぜ完登だぜい~。核心は5ピッチ目でしょう。30㍍で安心できる支点は4本位か?T4で祝杯。しかし人気の無くなった屏風には我々2人と国学院のソロの兄ちゃんしか残らなかった。

~東壁ルンゼ~ 森本、香山

 ここ数日で絶好の登攀日和。きのうやっぱりT4まで登って来て良かった。大滝さんにクレッターを借り、6時半にT3に取り付く。が、国学院大のソロの人が昨日2ピッチフィックスを同ルートに張っており、いきなり空中ユマーリングを始めたのを横目で見ながら登攀開始。1ピッチ目(Ⅴ、A1、40㍍)Mトップ。安定した登りでMはザイルを伸ばしていく。フリー、A0、A1をまじえビレイ点へ。Kは昨日のドタ靴のぼりの感覚が残っているのかドキドキのフリーであった。またまだ岩が冷たくさわっているとすぐ指がしびれてくる。2ピッチ目(Ⅳ、A2,40㍍)Kトップ。リングの無いボルトが連発し、それにシュリンゲがかかっていてもすりきれており、やばいシュリンゲをナイフで切り落とし、ナッツや3ミリシュリンゲのタイオフを多発してぬける。3ピッチ目(Ⅴ、A0、40㍍)Mトップ。1ピッチ目よりは楽なフリーでフェイスから凹角へ入る。4ピッチ目(Ⅳ+、40㍍)Kトップ。カンテから凹角への登り。「ルートファインディング困難」との資料どおり、ルートを間違えてしまい、5㍍ほどクライムダウンして登り返す。5ピッチ目(Ⅲ、30㍍?)Mトップ。凹角から草付へ。このあたりからソロの人が登るのを待って取り付くようになる。6ピッチ目(Ⅳ、A2、40㍍)Kトップ。オーバーハングからフェイスへ。への字ハングはなかなか快適。7ピッチ目(Ⅲ+、40㍍)Mトップ。でっかい浮石が草付の所々にあり、結構緊張しての登り。8ピッチ目(Ⅲ+、20㍍)Kトップ。難なく終了点へ。

~終了点~横尾まで~ 香山、天野、下釜
終了点(13:00/14:00)屏風の頭(15:10/15:55)最低コル(16:10/19:20)横尾BC

 終了点で東稜の隊と合流、装備分けし、大滝さん、森本さんは懸垂してT4へ。香山、天野、下釜は屏風の頭へ向かう。頭で30分ほどゆっくりしてから下りはじめ、最低コルで16時の交信はできず。時間も遅いので涸沢経由はやめてパノラマコースを下りることにする。しかし東稜の登りで疲れたのか天野の足取りが重い。ゆっくり下りていき途中からラテ行動。きょうは13時間行動となってしまった。ゆっくり飯を食い22時に就寝。

10月10日 快晴 晴 曇

~蒼稜~緑~ディレッティシマ~ 大滝、森本
T4(6:30/12:35)終了点(13:05/13:50)屏風の頭(14:05/17:55)上高地

 T4より蒼稜へ。1ピッチ目はMトップ。フリーでも登れるが支点は恐すぎる。Oは今回始めてのフォロー。2ピッチ目はフェイスから凹角に入り大テラスへ。そして緑ルートへ入っていく。3ピッチ目はフリー化のボルトがあり心強い。1人用レッジできる。4ピッチ目青白ハング下でアブミビレイ。5ピッチ目ディレッティシマへ入っていく。ループは2㍍くらいで支点は近い。6ピッチ目で樹林帯に入っていく。7ピッチ目念のため張り、そしてちゃっちゃっと頭へ。Mは初めての頭だそうで展望を楽しむ。なんと涸沢にはまだ雪が残っており、更にその上には今回の寒波の雪がうっすら。B隊へ穂高への縦走をあきらめるように交信したあと下山する。そして最終バスの5分前の17:55に上高地着。松本で風呂に入り祝杯と思ったらなんと立命の亀田さんと京都府大の高岸さんとばったり。丸東へ行ってたそうな。そして中央道~名神へと炎のドライブを敢行。むっちゃ眠いので休み休み。しまいにはMも運転をして明け方にたどり着いた。いやー実は本当の核心は運転であったのでした。

BC(7:35/7:30)槍沢ロッジ(9:40/13:00)槍が岳・天狗原の分岐(13:30/15:30)槍ヶ岳小屋⇔槍ヶ岳

 きょうは体育の日だしきっとすごい人だろうと槍に向かうがそれほど人を見かけない。槍沢ロッジを超えたころから天野のペースが落ちる。きのうするはずであったデポを中止したことで登攀具を持ったままのザックはわりと重く、加えて靴擦れにも苦しんでいるためのようだ。下釜は快調である。分岐できょうは南岳へは無理、槍までとし、前穂まではサブ1を使って行こうと決める。となると稜線上での幕営が1日増えるが、山小屋で水を買うことに抵抗を禁じえない我々はここで14リットルの水を汲みボッカすることにした。