グレン送別山行 in 白山 行動記録 - ACKU 神戸大学山岳部

【メンバー】
CL・食糧・装備:溝畑(4)、グレン(4)

【日程】
8月13日~8月15日

文責:溝畑荘平(4)

今回の山行は、オーストラリアから山岳部に入部してくれたグレンが母国に帰るため、部員皆で盛大に送り出そうと考え企画したものであったが、仲間想いの強い人情味に溢れる部員達は、各自の家からその気持ちをグレンに向け念じたに違いない、絶対そうに違いない。

白山の選定は、溝畑の行った事のないアルプス&グレンに雪を見せてあげたかったので決めた。

8月13日(月)

21:30大阪駅集合。雨が降っていたのでバス停留場の向かいの高級ホテルの軒下で申し訳なさげに雨宿りをしていたら、グレンが中に入って休み始めた。「日本人はちゃんとルールを守るから、こういう事はしないんだね♪」と日本文化を理解しつつ同時に侵食する彼に何か偉大な物を感じてしまう。When is Rome, do as the Romans do.じゃないのか…と思ったが、寒かったのでロビーで装備分けをする事に。こんなところで文化や価値観の違いを感じられ、今回の山行は新鮮だなと思った。夜行バスに乗り込むも、グレンは匂いの発するお弁当を美味しそうにむしゃむしゃ食べていたが、周りの乗客は愛層のいい異国の民を快く黙認してくれた。日本人が信じる価値観やマナーとは一体何なんだろう、グレンのこの大胆さがグローバルなのかなぁ……と考えているうちに就寝。

8月14日(火)

5時、金沢駅着、天気は雨。バス乗り場を探しているとグレンがその辺のおじちゃんから教えてもらっていた、素直に感心した。バスの中90分間フルで寝ている間に別当出合に到着。吊り橋と不動滝の迫力は圧巻である。6合目からのガスが気になったが、とりあえず出発。グレンは頑張って付いて来てくれた。愚痴一つこぼさず懸命に登る彼の姿を見て、部一同で想いを示せない事に深い罪悪感を感じる。

砂防新道を通ったが入山からすぐ上がった所は登山と下山の道が別になっている、標識があるため間違える事は無い。エアリアでも足元が不安定とあるが、下山ルートは別なので問題無い。甚之助避難小屋は綺麗で30人は泊まれそう。ここから雨が降り始める、カッパを着て南龍山荘に到着。

南龍山荘は下界のロッジ並に立派な小屋で、テント場は高山植物とドラマの1シーンのような高原で凄い気持ち良かった。グレンも満足のご様子。予定ではこのまま山頂アタックだったが、白山周辺で雷注意報が発令されていたためこの日は断念し、翌日早朝に行う事に決定。小屋で休んでいると阪大のワンゲル一行と知り合い仲良くなる。今度合同で何かやりましょう!と言いつつ、もうすぐ今年が終わりそうだ(笑)。とりあえずこのコネをなんとか継続しないともったいない。

ストーブを囲みながら阪大の彼らと話していると、グレンの姿が消えた。小屋とテントを探しても見当たらない。まさかと思って小屋の休憩スペース(有料)を覗いてみると、毛布にくるまりながら赤子の如く幸せそうに眠る彼の姿があった。今回だけは神様も許してくれる気がした。

16時になり、ペミシチューを作り、ペミシチュー作りに失敗し、失敗したペミシチューを「うん、、まだ食べれるよ、、、」と気を遣わせながら食べさせ、19時就寝。

8月15日(水)

前日の雷注意報のためルートを大幅に削減。山頂ピストンの後、来た道を戻ることに。

雷の影響が少ない朝方に照準を定め、2時起床、3時出発。夏は14時以降は夕立ちで積乱雲が発達するため行動しにくい。真っ暗で雨の降る中、ヘッドランプの明かりのみを頼りにゆっくり進む。視界は10m弱で足場もぬかるんでいたが、グレンは難なく歩いている。楽しませるために白山まで来てもらったのにこんな天気で申し訳なかった。

稜線に出ると雨が止み、ガスのみ。体が濡れ風があるため低体温症が恐かったが、室堂ビジターセンターで暖を取れた。90分そこで温まり濡れた服を乾かす。グレンはそこで働くハーフのお兄さんとペラペラ会話し、溝畑は人のよさそうなガイドのおじいさんから白山の植生や歴史について教えてもらった。ここは老後にはうってつけの山だなと感じた。

出発直前にまた阪大の彼らと会う。同じくルートを短縮させて下山するようだ。往復90分の山頂アタックは暴風雨で単なる修行だった。横なぶりの雨、ではなく、斜め下から上に付きあげて雨粒が襲ってくる超重力現象的暴風雨が行く手を阻む。稜線上は立つのがやっとで、肌は露出させると雨粒が当たって痛い。しかしながら、山頂に到達したグレンは何かしらの達成感があったみたいで楽しそうで良かった。

ビジターセンターで再び体を乾かし、出発。雨は止み、途中でオコジョと遭遇し、雪渓ではしゃぐグレンにも遭遇し、南龍小屋まで一気に下る。そのまま別当出合まで飛ばして下山。見晴らしの良い所でガスが完全に晴れ、高山植物と風景が綺麗に見えた時、グレンは来て良かったと言ってくれた。できれば冬山も見せてあげたかったよ。また、下山道から見えた吊り橋は絵になった。

以後はバスで金沢駅に戻り、スパを堪能し、溝畑は18切符で滋賀、グレンは友達の家へとそれぞれ帰った。