沢合宿(丹沢・奥多摩) 報告書

【メンバー】
 L/装備 山川眞郷(2)   SL 岩澤貴士(2)   請川剛史(2)

【日程】
 8月28(月)~29日(火)  

【行程】
 28日(月) 小川谷 29日(火) 水根沢谷、倉沢谷 

文責・山川(2)

8/ 27(日)
アプローチ

 我々は今年(2006年)に自動車免許を取得した。そこで、実家の車を使って近場の沢を回ってみるのも面白かろう、と思い今回の計画を思い立った。
 27日夕方、請川は6日間に及ぶ東大での言語学講義を聴き終え、神奈川県平塚市にある山川家を訪れる。山川と準備・夕食の後、夜9時に岩澤を平塚駅まで迎えに行く。今回は諸事情により実家の車ではなく、レンタカーを使うことにした。
 そのまま二宮・中井・松田と経由し246号へ繋ぐ。ここはやたら大型トラックが多い。位置付けとしては東名高速の測道である。途中コンビニで補給をし、丹沢湖へ。
 暗い湖畔の道を玄倉の方へ行くと、丹沢湖ビジターセンターがある。今夜はここで寝ることにしよう。

8/ 28(月)
7:00遡行開始  7:30ワナバ谷出合  8:30石棚上  9:00終了点の広河原  10:00車(穴ノ平橋)

 翌朝5:30に目が覚める。軽く食事を摂り、車でアプローチを再開する。途中で橋を渡り、小川谷の林道に入る。林道終点である穴ノ平橋には駐車スペースがあり、既に1台停まっている。
 準備を済ませ、コガイ平沢を下降する。最低限の装備しか入っていないので軽い! 途中堰堤が幾つか現れるが、階段が付いているので問題なく降りられる。
 降り立った時点での小川谷は広い河原になっているが、遡行を始めるとすぐにゴルジュになる。最初の関門はCS5mである。巨大なCSが廊下を塞いでいる。右側には木が立て掛けてあるが、濡れていて心許ない。左側の水線沿いを突っ張り交えながら越す。微妙なバランスで面白い。最後に登る請川は確保した。案の定落ち口手前でズリッといったので確保しておいて良かった。
 このゴルジュを抜けるとワナバ谷が右から出会う。ここを過ぎると再び沢はゴルジュ状になり、第2の関門であるツルツルの大岩が出てくる。長さ10m程の滑り台である。残置ロープが垂れ下がっているので、これを引っ張っても登れるが、かなり滑るし少し勿体ない気もする。右側の大岩の下を水線沿い越すと良い。
 大岩を越すと左から枝沢が滝を掛けて出合い、本流は石棚ゴルジュへ。ここは滝の数も増えて、小川谷のクライマックスと言った感じか。最後の関門である石棚2段20mは右岸の岩場を巻き上がる。高巻きと言っても急な階段状の滝を登っている感じである。苔が付いているが、ルートは明瞭なので易しい。朝日の巻きがウソみたい。
 石棚を越えしばらく行くと、大きな堰堤が出てくるが、この堰堤は左側が崩壊しており、そのまま通過できるのである。崩壊したと言うよりもあれは誰かが破壊したのでは?
 堰堤を越すと広い河原になり、右岸に登れそうな踏み後を見つけたので遡行を打ち切る。
 下山モードに切り替えて踏み後を辿り始める。少し登るときれいな台地状になっており、踏み後を見失いそうになる。もう少し上まで登ると明瞭な踏み後を見つけたので、これを辿って下り始める。途中崩壊した箇所が幾つかあり、トラロープがフィックスしてある。総じて30分程で車のある穴ノ平橋に戻る。早かったな。コースタイムの半分で済んでしまった。
 車に戻ると、海上保安庁の人達が小川谷に入るらしく、準備をしている。海なのに沢? 良く分からないな。
 もと来た道を戻り、246号へ。途中、伊勢原にあるサイゼリヤで昼食を摂る。その後、129号・16号と繋ぎ、東京都福生市へ。何故福生か? BOOKOFFがあったのでここで暇を潰すことにしたのだ。
 結局30分程しかいなかったが、ちょっとした気分転換ができた。夕食は青梅のいなげやで購入した。4時のタイムサービスにぶち当たったので、少し得ができた。今日はパン2割引の日である。奥多摩街道をさらに進む。途中に温泉が3軒あったのだが、休業日や通り過ぎ等で結局入れなかった。
 少し早い気もするが、6時半くらいに水根キャンプ場に付く。夕食を摂り寝る準備をしていると、キャンプ場を管理している親父さんが来た。休業中ではあるが、一応500円を申し受けていると言う。国道沿いに駐車場があるので、そこにも泊まれると言ってくれたが、戻るのも面倒だし騒がしいので500円を払うことにした。
 一通り施設の使い方や水根沢谷の入り方、帰り方を説明して親父さんは帰っていった。…が、すぐにまた戻ってきて、俺の家で茶でも飲まねえか? と言ってきたのだった。
 断る理由など特になく、案内されるがまま親父さん宅へ。キャンプ場のすぐ上である。奥さんと二人住まいで猫が一匹いる。親父さんの話を聞きながら食べ物と酒をご馳走になる。豆腐がうまいなあ。親父さんの話も我々とは少し違った感じで山を見ており、ためになる。
 親父さん宅から帰ってきたら、すぐに寝る。辺りは8月とは思えない涼しさである。

8/ 29(火)
水根沢谷 6:30遡行開始  7:30半円ノ滝上  8:00車(水根キャンプ場)
倉沢谷  9:30遡行開始  13:00倉沢鍾乳洞  13:30車(倉沢橋)

 6時頃に目が覚め、準備の後入渓。天気は晴れである。
 この水根沢谷はさわりの部分が下半部ゴルジュ帯に集中しているので、遡行距離は1km程度と短いものである。
 入渓してすぐに沢はゴルジュ状になるが、水量は思った程ではない。滝も難しいものはなく、難なく水線沿いを進める。ただ、薄暗いので写真写りが悪い…。
   沢は朝の日差しで全体的に黄みがかっており、少し不思議な感じがする。
 ゴルジュ帯最後の半円ノ滝を突っ張りで越えると終了点である。この終了点は資料からは地形図との符合がしにくいが、実際に行ってみると良く分かる。地形図上での終了点は1/25000「奥多摩湖」で728m小ピークを回り込んだ辺りである。
 終了点には踏み後が降りてきており、これを辿ると小尾根に出る。その先で道は二分するが、右はフェイク。左だと少し離れ気味になるが、50m程上で正規の登山道と合流する。これを30分も下ればキャンプ場である。
 キャンプ場には8時に着いた。もはや朝のランニング感覚である。
 水根沢谷があまりに短いので、今日はもう1本遡行する。車で氷川(奥多摩駅周辺の地区名)まで戻り、軽く補給をして日原街道に入る。2本目は日原川支流の倉沢谷である。
 倉沢谷出合に架かる倉沢橋を渡り、右から倉沢林道が合流する。ちょうどその合流点に駐車スペースがあるのだ。この倉沢橋の下が奥多摩最難のマイモーズの悪場らしい。橋はかなり高い位置に架けられており、上からでは確認できない。当然、沢への下降点もどこでもOKと言うワケにはいかない。林道をそのまま100m程進むと最初の切り通しがあり、そこから降りられるようである。
 沢床は薄暗く、水量は思っていたよりも多い。マイモーズの悪場を見学するべく、沢を下降し始める。このゴルジュは確かにスケールが大きい。水量、側壁の高さなど全て今までの数段上をいくものである。
 あまり行き過ぎると戻って来られなくなるので、適当に切り上げて遡行を開始する。この沢の基本的な構成は河原か大きな深い釜を持った小滝である。このような小滝はまともに水線沿いに突破しようとするとなかなか苦労させられる。そのような箇所が2カ所あった。  1つ目は釜を泳ぎ渡り、水線左を直登するものであるが、如何せんホールドがない。残置ハーケンはあるが、せっかく持ってきたので部室にあったものを打つ。結局2本打って、スリングをアブミにして越えた。元あった残置と打った2本のうち1本を回収した。過不足は一応ゼロ。山川がハーケンを打っている間、請川は釜に浸かりっぱなしだった。釜の前で待っていれば良かったのに。岩澤は巻いた。内心、コイツ…と思う山川&請川。
 2つ目は巻き不可能で、全員突っ込む。今度は水線右側を直登する。取り敢えず釜を泳いで、水流右ギリギリにある、学食のお盆くらいの大きさの平岩に乗っかる。この平岩は真正面からではホールドがなくて乗れないが、角度を変えて左から攻めると、何とかいける。取り敢えず平岩の上に立ち上がって、上のホールドを探すが、少ない。仕方ないので、一番上にあるホールドを両手で掴み、一気に乗り越す。これは意外と楽にいけた。続く岩澤もホールドに困っていたが、試行錯誤の末微妙な右側を登ってきた。請川も岩澤と同じルートで登る。やったな、みんな!
 そんなこんなで、滝場で結構な時間を使ってしまい、倉沢鍾乳洞に着いたのは1時であった。今回は少し掛かりすぎたか。尤も、良い経験ができたからこれで良いのだが。終了点である魚留橋までは後500mとちょっとだが、林道に楽に上がれそうなのでここで打ち切る。
 日程では明日、魚留橋からさらに上の塩地谷を遡行する予定だったが、倉沢谷の予想外のもてなしに満足したのでカットすることにした。代わりといってはなんだが、日原鍾乳洞にでも寄って帰ることにするか。
 倉沢林道を下る途中、沢で水着になって遊んでいる連中を発見。あんな下までどうやって降りたのだ? 車に戻って片付けをして、日原鍾乳洞へ。
 日原鍾乳洞のあたりは岩が凄い。特に道路の左側が被り気味の大岩壁になっており、剱よりも迫力を感じる。鍾乳洞は1人600円だったが、中は思っていた以上に立体的で広い。これで600円は安い! ケービングも良いかもなあ。
 そろそろ帰るか。日原街道、奥多摩街道を戻り、青梅へ。サイゼリヤ(またかよ)で打ち上げをして、岩澤を途中の八王子で降ろす。奴の実家は埼玉だ。請川は今日山川家に泊まるべく、そのまま平塚へ。お疲れ様でした。
         

反省会記録
        

 今回は比較的楽な沢を選んだので、小川谷や水根沢谷は特に問題なかったと言える。しかし、倉沢谷の水量は予想外であった。特に大釜+小滝の組合せは、水量のある沢では基本的なので、来年はこれを重点的に鍛えていきたい。奥多摩は山川個人としては非常に気に入った山域でした。来年も来るか…。丹波川とか一ノ瀬川が良さ気。