2006夏合宿 剣・真砂沢定着 報告書

【メンバー】
 CL・岩澤(2) SL①・近藤(3) SL②・伊藤(3) 装備・山川(2) 食糧・請川(2)

【行程】2006年
          8/11(金) アプローチ
          8/12(土) 入山 室堂ターミナル~真砂沢  真砂沢にBC設営
          8/13(日) 雪練 長次郎谷   (近藤 入山)    CLは岩澤
          8/14(月) 岩稜 源次郎尾根縦走・頂上アタック    CLは伊藤
          8/15(火) 雪練 長次郎谷   (伊藤 下山)    CLは岩澤
          8/16(水) 岩稜 八ツ峰下半縦走           CLは近藤
          8/17(木) 下山 真砂沢~室堂ターミナル
                  

文責: 岩沢(2)

8/ 11
アプローチ

伊藤、山川、岩澤は、JR六甲道に集合し、列車に乗り込む。 いつものとおり、最前車両の広いスペースに乗ると、どこか別の大学の山岳部がすでに陣取っていた。狭苦しさ倍増である。 請川は大阪在住のため、尼崎から乗り込む。 京都を過ぎた辺りで、請川がヘルメットを忘れたことに気付く。 そこで請川のみ米原から特急に乗り、先行して富山の登山用品店でヘルメットを購入することにした。 特急の自由席は込んでいて、地獄だったらしい。車内販売とのすれ違いは熾烈を極めたとか。 20時。富山にて合流。夕食をとってから、富山地鉄の発車までしばし時間をつぶす。 このとき会話を交わしたおじさんが、スポーツドリンクを差し入れしてくれた。 富山地鉄の終電で立山へ。立山駅前でビバーク。                 

8/ 12 入山 曇り時々雨

 朝、騒がしさに目を覚ますと、立山駅前はだいぶ登山客が集まってきていた。さすがお盆である。 立山黒部アルペンルートで室堂ターミナルへ。 7:45、室堂ターミナル出発。先頭の岩澤が、いきなり逆方向に進もうとするというマジボケをかます。 天気は曇りで、ときたま日が射す程度。山の上のほうは雲がかかっているが、このあたりはガスっていない。 それに風が吹いているので、重荷を背負って歩くには涼しくて快適である。重荷なのでのんびりと進む。 8:25、雷鳥沢沿いで休憩。体調は全員問題ない。 9:27、雷鳥坂の途中で休憩。割といいペースだ。 10:15、別山乗越。ガスが出てくる。ここからは下りなので体力的にはホッと一息。 10:58、剱沢キャンプ場。富山県警駐在所に入山連絡・計画書提出を行い、周辺情報を入手する。 それによると長次郎の右俣は通行不可能で、左俣や平蔵でもシュルンド拡大中とのこと。 昨年の合宿時と同じような状態のようだった。 剱沢キャンプ場を出発してまもなく、雨が降り出す。その雨はすぐにアラレとなり、雷まで鳴り出した。 だが偶然にも、工事用のブルドーザーの仮設車庫らしきものがあり、そこで雨宿りしているパーティがいたので、我々も待機することにした。 その後20分ほど経つと、雷がおさまってきたので出発した。 12:20、ピッケルとヘルメットを身につけ、雪渓の上に降り立つ。 初めての雪渓歩きとなる請川はやはり苦戦しているようだった。 そして岩澤は派手にしりもちをつき、泥まみれになった。 また、少し下ったところで、地形図と実際の地形を照らし合わせて概念把握を行う。 13:50、真砂沢キャンプ場到着。 夕食はカレー。何の変哲も無いメニューかと思いきや、思わぬ罠が仕掛けられていた。 食糧担当の請川が用意したのはこれでもかと言わんばかりの大量の赤唐辛子。山川と二人して、全て投入してしまう。 その結果、この上なく辛いカレーが出来上がり、皆おかわりを拒否。責任を感じた請川は、深夜までかけて残されたカレーと格闘していたという。                 

8/ 13 雪練① 晴れ

 4:00起床。少し準備が遅れて、出発は5:20。快晴である。 5:50、長次郎の取り付き。ここからは雪練適地を探しながら登っていく。 6:50、八ツ峰下半の取り付き点となるⅠ・Ⅱのルンゼを観察する。 見てみると、シュルンドができていて、岸に乗り移るのが少し怖い感じだ。 そこより少し登り、7:20、左岸にて休憩。 熊の岩の少し下を雪練場所とする。左岸に荷物を置いて、準備をする。 雪面を崩し固めて滑り止めの棚を作り、そこにロープを張る。 9:00、雪練開始。まずは歩行訓練から。日が高くなって雪が柔らかくなったので、キックステップがよく効く。 そして緊急停止と滑落停止。やはりぴたりと止めるのは難しい。雪質のせいもあると思うが。 10:00、源次郎縦走後の下降路となる左俣を偵察する。 見ると、上部が多少割れているものの。昨年よりはましである。通行は可能だということで一安心。 熊ノ岩にはたくさんのテントが張られていた。 11:00、スタカットの練習を行う。とりあえず手順だけといった感じ。 11:50、雪練を切り上げ、下降開始。 山川がグリセードでどんどん先行する。 請川は下りのキックステップが難しいらしく、尻セードでゆっくり滑っていく。 これを傍から見ていると、自分の意思で滑っているのか、滑ってしまっているのか分かりにくいので怖い。 13:15、テン場着。近藤はすでに到着していた。十時ごろ着いたらしい。 近藤の差し入れ、フルーツの缶詰をおやつに食べた。 19:00就寝。                 

8/ 14 源次郎尾根縦走 晴れ

 3:00、起床。トイレの順番待ちが長引き、出発は4:14。またもや快晴。 5:00、源次郎尾根取り付き。お盆休みということもあり、大人数(10人弱くらい?)のパーティが源次郎に取り付くために身支度を整えていた。 ここで10分ほど休憩。その間に大人数のパーティは先行していった。 不安定な急登を5分ほど登ると、すぐ2~3mほどの岩がルートを遮るように構えていた。 ここで前のパーティが詰まって順番待ちになる。 ロープを出して全員確保しながら登っているようだ。 20分ほど立ち止まっていただろうか。やっと前のパーティの最後尾の方が岩を登りきった。 我々はスリングをお助け紐にしたり、ザックを引き上げたりしたが、特に危険とは考えられなかったので確保はしなかった。 また5分ほど登ると、また例のパーティが確保をしながら登っていて、詰まっていた。 我々はこれ以上待たされるのは御免だということで、なんとかここを避けて登るルートはないかと道を探した。 すると右側(東側)に通れるところがあった。どうやらルンゼルートから続く道に合流しているようだ。 かなりの急斜面をトラバース気味に進んでから尾根に上がっていく。 今思うと、ここは危険度が高いので確保をするべきだったと思うが、そのときはロープをお助け紐として使う程度だった。 無事例のパーティの前に出ることができ、また尾根筋に沿って登る。 木が生い茂る中、枝を手がかり足がかりにして登る。ザックが引っかかったりして難しいが、とくに問題なく進む。 やがて樹林がなくなり、岩稜に出る。 8:08、Ⅰ峰に到達。休憩をとる。天気がよくて気持ちいい。 Ⅰ・Ⅱのコルまで下る。せっかく高度を稼いだのに勿体ない気がしてしまう。 Ⅱ峰までの道のりは、Ⅰ峰から見るとかなり急峻に見えるが、実際取り付いてみると、わりと快適に登ってゆける。 9:20、Ⅱ峰到達。ここから30mほどの懸垂下降。 9:44、とくに問題も起こらず懸垂下降終了。Ⅱ峰に例のパーティが到着したところで、懸垂の準備を始めていた。 あとは、浮石の多いガレ場などをこえつつ頂上をめざす。 10:55山頂。お盆休みのため、とにかく人が多い。 20分ほど休憩してから下降を開始。 11:40ころ、長次郎のコル。 長次郎谷左股から下降。 昨年ほどではないが、上部の雪渓が割れているのでかなり怖い感じだった。 アイゼンを着け、静かに素早く通過。何事も起こらなかった。 12:40熊ノ岩。水を汲み、水分補給。 このあたりまで来れば、ひとまずは安心である。 ここから山川、岩澤は先に下る。近藤、伊藤は請川のペースに合わせ、ゆっくり下降してゆく。 15:15、全員が真砂沢BCに到着。                 

8/ 15 雪練② 晴れ

 4:00、起床。伊藤はこれにて下山。 計画ではこの日の雪練は平蔵谷で行う予定だったが、入山日に観察した平蔵谷の様子が芳しくなかったので、長次郎で行うことになった。 5:05、出発。 5:36、長次郎谷の出会いで小休止したあとずんずん登っていく。 7:07、熊ノ岩より200mほど下の左岸で休憩。 7:00、雪練準備。前々日と同じように安全地帯を作る。 7:35、歩行訓練。 はっきりいって、ここまで歩いてくるほうがよほどいい練習であるが、それでもひたすら縦横斜めに行ったり来たりを繰り返す。 8:40、滑落停止訓練。疲れる。あちこち打つので体中が痛くなる。 途中に2回ほど休憩を挟む。 10:50、スタカット練習。こんどは手順だけではなく、実際確保して擬似滑落してみる。 12:00、下降開始。 本当は計画ではもっと長く続ける予定だったが、みな疲労がたまっていたし、源次郎縦走成功で「おなかいっぱい」になっていたので、 一通りやることをやって切り上げてしまった。 12:50、BC到着。すこし早すぎたかもしれないが、翌日の八ツ峰に向けて休息する。 相変わらずの快晴。日を避けられる場所が無いので暑い。テント内は温室状態。 涼しくなってから夕食をとり、19:00までには就寝。                 

8/ 16 八ツ峰下半縦走 晴れ

 3:00、起床 4:05、出発。おなじみの長次郎谷を登る。 5:45、Ⅰ・Ⅱのルンゼ取り付きに到達。雪渓から岸に乗り移る。 ルンゼは沢のぼりのような雰囲気で、かなり攀じるのが大変なところもあった。 7:10、ルンゼの途中で休憩。思ったよりルンゼが長く、難しい。 8:02、ようやくⅠ・Ⅱのコルに到達。 Ⅰ峰へピストンしようとしたが、ここはかなり急峻で、資料からの予想以上に難度・危険度が高い。 近藤と山川が数mだけ進んで写真を撮ったところで、われわれでは危ないということで、Ⅰ峰へのピストンはカットとなる。 8:18、改めてⅡ峰に向けて出発。 8:35、Ⅱ峰からの懸垂下降。文部省登山研修経験者の山川が先導してハイマツから支点をとる。 9:17、Ⅲ峰からの懸垂下降。 10:15、Ⅳ峰からの懸垂下降。 11:05、Ⅴ峰にて休憩。ここから大きなピナクルが見えるが、部室の資料写真と比べると、明らかに年月の経過により形が変わっていた。 部室の資料が古くなってきていることを如実に思い知らされた。 少しクライムダウンし、懸垂下降でⅤ・Ⅵのコルに降り立つ。 近藤が、Ⅰ・Ⅱのルンゼに置き忘れたサングラスをとりに行くため、先に一人で下っていく。 他の者も、不安定なガレをゆっくり下りてゆく。 12:45、全員が、おなじみの長次郎谷に降り立つ。 長次郎までくるとホッとする。 Ⅰ・Ⅱのルンゼ前までゆっくり下って近藤を待つ。十分ほど待っていると姿が見えてきた。 彼と合流し、あとはBCまで下るだけ。 14:00ごろ、BCに到着。 翌日が下山なので、食いつぶしを開始する。 夕方になって、OBの小宮さんが真砂沢に到着。 小宮さんは、夏合宿終了後、東北の朝日連山に同行してもらうことになっていて、この日から合流してくれた。 日が傾き、山々に隠れる頃、いつものように就寝。                 

8/ 17 下山 曇り一時雨

 3:00、起床。朝食を早々に済ませ、撤収。 岩澤がアイスハンマーを紛失していたことに気付く。テン場には無かった。 どうやら前日の八ツ峰下半縦走のとき、ザックに外付けしていたため、どこかで落としたようだ。 4:18、岩澤が失意に落ち込む中、出発。曇り空である。 思えば、今回の合宿は入下山以外、ずっと晴れていた。雨にたたられた昨年とは対照的である。 硬く締まった雪渓を、重荷を背負って歩くため、不安定になる。請川はアイゼンを装着していた。 5:30、雪渓から道にのり移る。あとは歩くだけだ。 剣沢キャンプ場の富山県警駐在所に下山連絡を行い、各自のペースで室堂を目指す。 何度かにわか雨が降る。 最後尾が別山乗越に到達したのは7:28であった。 9:10ごろ、全員が室堂ターミナルに到着。 9:20のバスで帰途に就いた。 その後、富山で小宮さんにご飯をおごっていただき、銭湯にはいった。 神戸に帰る者は電車に乗り、朝日連山に行く者は買出しを行ってから電車で東に向かった。