【メンバー】
メンバー:田中(CL)尾崎(SL)伊藤(1)近藤(1)小宮(OB)
【日程】
2004年 9月 3日〜 5日
【行程】
滝ノ上温泉・葛根田地熱発電所〜葛根田川遡行〜八瀬森山荘〜曲崎山〜大白森〜田代平〜乳頭山〜孫六温泉
文責: 田中
9月1〜2日
アプローチ
田中と尾崎は共同装備と食料をもって六甲道から、小宮は三田から、近藤は実家の長野から、伊藤は友人宅の東京からそれそれ18切符でJR雫石をめざす。全員集合したのは夜の10時をまわっていた。久々の再会と沢への健闘を祈って、アイスクリームで乾杯する。
雫石は一応観光地なので、もう少しにぎやかなのかと思っていたが、駅周辺は真っ暗で人気がない。タクシーを予約しておく。我々のほかに、男性が1名いた。彼とは後にも会うことになる。
9月3日晴れ
4:00駅〜4:40地熱発電所〜5:20入渓〜8:00お函〜10:15葛根田大滝〜11:20BP〜12:30北ノ又沢930のニ俣〜15:50湿地〜16:30八瀬森山荘
未明に出発。地熱発電所は地面のいたるところから白い湯気がでていて異様である。途中で道路が封鎖されておりそこから歩いてすすむ。いっておくが、どこにも電話やポストはない。しばらくして林道となる。ゲートをくぐって、右へ曲がる大きめのカーブ手前にあるという沢への踏み跡を探す。が、はっきりとしたものはみあたらない。しかたがないのでヤブこぎをして斜面を下り入渓する。ゲートのあたりで沢に入ったほうがよかったかも。
このあたりは沢というよりも川である。右に左に徒渉しなければならないが、水が腰まである時は水圧で足が浮いてしまう為、田中はビビる。皆はけっこう大胆にがんがん行っている。しかし、特筆すべきはこの川の美しさである。水の色・川底の石の色・ナメの規模…。次々に現れる支流でさえ、いろいろな表情でみなイケメンぞろい。今回は天気もよく、恵まれている。近藤は「あ〜明るいですね。」と感想。しかたない。いままで薄暗い洞窟みたいな沢ばかりだったのだから。支流の滝にうたれはしゃぐ近藤。
ところどころ流れの速いところを泳ぎ渡らなければならないこともある。いままで慎重派の印象があった伊藤も躊躇せず飛び込む。いつの間にこんなに逞しくなってんだ???泳ぎきる自信のない田中は下流側で小宮に補助してもらう。
お函といわれるゴルジュも含め、全体的に足元の岩は水流によってバンドを形成しているので歩きやすい。大石沢の出合のあたりになると水量も減って沢らしくなる。だが、あいかわらず美しいナメが我々を飽きさせない。葛根田大滝に着く。お釜まで尾崎が偵察に行く。だが左岸高巻きの取り付きはもっと手前から行ける。踏み跡明瞭でロープ不要の階段状になっており、拍子抜けた。11時過ぎに滝ノ又沢出合付近のBPに着いてしまう。岩魚を釣るための道具も用意しておいたのだが、もったいない気もするけど進むことにする。
検討の段階で、我々は北ノ又沢の最後の詰めを930の1:1の分岐を関東森方面へ行く右俣ではなく、八瀬森山荘への最短コースと思われる左俣を選択していた。そのニ俣を確実に左へ入る。そして、できるだけ本流を詰めるようにしてコンパスと地形図をみながら突き進む。そろそろ北東〜東方面に伸びる沢に入らないと行き過ぎちゃうな〜と考えながら進んでいたのだが、どうやら八瀬森方面に向かって北に詰めすぎたのか、資料にはない10m滝だの15mスラブ滝だのでてくる。高巻いて稜線に出ようかと、尾崎が偵察のために突入するが、死にそうな目にあい懸垂で戻ってくる。その後も、心当たる沢を2〜3本行ったり来たりするが、スラブに阻まれたりひどいヤブ漕ぎだったりして、資料の「ヤブ漕ぎもなくひょっこり湿原に出る」ような沢に行き当たらない。最後に賭けた、なるべく北東方面に伸びる沢を小宮が偵察に行き、「行けそうかも」という。もう15時をまわっている。抜けるしかないだろう。「行きましょう」とこたえる。怖い怖いスラブ滝を攀じ登り、身の丈ほどのヤブをしばらく漕いでいると、ひょっこり湿原に出た。いやっほ〜!別天地のようだ。結局、湿原の南西端あたりに出ていた。全くヤブ漕ぎがなかったわけではないが、まずまずのところを詰めてこれた。3時間も迷ったが着いてよかった。伊藤と近藤は山荘の幻覚をみる。そこに、駅にいた男性がひょっこり湿原に現れた。法政大の単独行で、彼は右俣から詰めたらしい。我々と違い、順調な詰めだったと聞いた…。
予定を変更して、八瀬森山荘に泊まる。布団もあるきれいな小屋だ。水場あり。小屋のノートには「3度目のかっこんだ。また迷いました」だの「ヤブ漕ぎが大変でした」だの。
強く共感する。
9月4日晴れ
5:50山荘〜7:20曲崎山〜10:00大白森山荘〜14:00田代岱山荘
ぶなの森の美しい山道をひたすら登ったり下ったりする。ぶなに飽きた頃にはパッと湿原に出たりするので面白い。田代平に着こうかという頃、おじさんがキノコを採っている。「きみたち、山登りなんかやめてキノコ狩りにしなよ!」。道端の倒木にキノコがどっさり生えている。行動食の足り苦しかった田中は食欲に負け、「よし!ここはキノコ狩りだ!」と、嫌がる尾崎とまあまあのノリの小宮と3人で、袋にいっぱい3種類ほどのキノコを採る。
山荘に先に着いていた伊藤と近藤は水場探しをしてくれていた。涸れることもあるらしいが、幸いにも10分ほどのヤブ漕ぎで水を得ることが出来たようだ。近藤と田中で生のキノコを毒味。「舌が痺れないから大丈夫だな」「大丈夫、大丈夫。いい匂いしてるしおいしそう」。今晩のシチューにどばっと入れる。
小宮「なんか苦いのがありました」尾崎「僕の分、でかいキノコばっかり入ってるやん」近藤「おかわり下さい」田中「いけるな〜。キノコ美味いなあ〜」
全て食べ尽くし、さあ寝ようかという頃、近藤「何か、わし、吐き気がします」伊藤「オレ何ともないよ」尾崎・田中「なんか胃がもたれる…」小宮「…(げっぷしながら眠っている)」近藤はその後自己暗示をかけ入眠。が、尾崎と田中は小屋の前の湿原に、ゲロを何度もぶちまける。小屋ではおじさんたちの酒盛りの匂いが強烈で、それがまたゲロをさそう。あたった。あたったんだ。信じがたいが、尾崎は寒気も下痢も起こしているのだ。下山後、キノコについて調べた。もし毒キノコだったとしたら、最も誤食の多いツキヨダケだったのではないかと推察する。しかし、食べられるキノコとどこが違うのか、素人の目からは判別が難しい。軽率すぎたのだ。ごめんね、オザキ。
9月5日くもり
4:20山荘〜乳頭山往復〜6:30山荘出発〜7:10孫六温泉
ゲロにもだえたのは、結局田中と尾崎の2名だけであったのが不幸中の幸いであった。まあ、とにかく全員元気に朝を迎える。乳頭山は残念ながら曇り空だった。だが、反対側が絶壁になっているかっこいい山であった。戻ってきて山荘で朝食をとったあと下山する。ほっとする尾崎。乳頭温泉で山行と食中毒の疲れを癒す。そして、田沢湖駅で打ち上げし、また長い長い道のりををそれぞれ帰った。
反省
・つめのルートファインディング。最後、細かい現在位置をうまくつかめなかった。もしかしたら右股を詰めた方がよかったかもしれない。
・きのこを食べたこと。拾い食いは良くない。後日、八瀬森山荘でもらって食べたきのこはスギヒラタケだったことも判明。恐ろしい。
・体力的には皆元気だった。特に、たくましくなった伊藤(1)にびっくり。
・技術的にも容易であった。前もって武庫川で渡渉のトレーニング、ロープの張り方も練習していった。今回は水量てごろ(?)だったが、
やっておくべきだろう。