秋山・大峰報告書

平成15年11月1~3日
メンバー:田中(L/食料)、藤原(装備)、藤本、西谷(一般)

11月1日 晴れ
 熊渡9:15~双門滝13:00~河原小屋15:15

 ぎりぎりの接続で阿部野橋駅に向かった田中・西谷・藤原は予定の電車に乗ることができず、結局、下市口で藤本と合流する。タクシーで熊渡まで向かう。バスを使って天川河合から歩くと結構な距離があり、だいぶ短縮できた感じがする。
紅葉の中をしばらく歩くと「双門滝通行禁止」の看板のある左の道に入り下っていき、白河八丁の河原歩きがはじまる。藤原、西谷、田中、藤本の順で進む。しばらく上流へ向かううち、河原がいよいよ沢の様相を呈してくる。右岸の山道はそれにつれてどんどん危うい場所がでてくる。岩の斜面に鎖が渡してあるようなところを横切らなければならないところもあり、岩が濡れていて恐ろしい。道代わりの梯子は腐食しかけているのでひとりずつ進む。梯子のワイヤーで藤原が指を擦る。軍手をしていたほうが良かったか。左岸に渡る際、田中が足を滑らせ川に腿まではまる。転倒への恐怖心が再来する。そのまま樹林帯を登っていくが、ところどころに岩登りの要素あり。足場として岩壁に鉄棒が打ち込まれている。ファイトイッパツ。そのうちに二の滝と思われる大きな滝を迎え、吊橋を渡る。おお、高い。大分上がったな。空といい山といい川といい、どれも最高。
ここから右岸の急峻な痩せ尾根の登りが始まる。垂直の梯子登りの連続。梯子また梯子…梯子の出血大サービス。西谷は身軽だ。極度の高所恐怖症の彼女のために、ロープとハーネスを持参してきたが結局使用することはなかった(あとで本人は「別の人格になりきっていた」と恐怖心に突き動かされ驀進していたことを語る)。ほとんど沢登りの高巻き状態である。コースタイムに遅れをとっている。まあいいのだよ。安全第一。すこしゆるやかになると、テラス状のところに出る。奥に行くと、双門滝が。写真をとっていたおじさんにカメラマンになってもらいパチリと記念撮影して先に進む。尾根線を登りきり、今度はザレた急な下りで谷間に向かう。ところどころにロープや鎖あり。そこで「お~い。お~い。」と野太い声がする。道に迷ったおじさんがひとり。弥山からの下山中らしいが、もう14時をまわっていたので引き返したほうがよいと進める。かなり身軽だが、無謀だ。
川を遡上して15時過ぎに河原小屋に着く。コースタイムを1時間オーバーしている。このペースで行くと狼平は17時近くになりそうであったので、ここで泊まることにする。
夜は小屋の中で眠る。私たちは両脇におじさんにサンドイッチされていたが、ものすごい鼾で、眠ることが大変であった。テントは一張、顧問に連れられた高校山岳部ぽい。

11月2日 晴れのち曇り、ときどき小雨
河原小屋6:00~狼平7:20~弥山8:30~八経が岳9:20~仏生が岳13:00~釈迦が岳15:20~深山宿TS16:15

 4時半起床。明るくなるのを待ち6時すぎに出発する。石を渡りながら進む先に、崖の上から一本の鎖の吊梯子が威圧感たっぷりにぶら下がっている。なんだこれは。筋肉番付?順番に登る。上がった所で鉄棒に足をかけて横に移らなければならないが、藤原は岩を直登しようとして間違いに気付き降りる。空荷で登った西谷のザックは藤原が下に戻ってあげる。上がった先でひとり3リットル分の水をくむ。その半分以上を藤原と藤本が担ぐ。
 美しい狼平をあっさりと過ぎる。このへんから藤原のピッチがはやくなる。西谷がそれについていく。2―2ずつ間隔がどうしても空いてしまうが、ピッチは落ちず。弥山に着き休憩。水が惜しいので、ジュースを購入する事にする。弥山小屋は今日で終わりらしく、オレンジジュース3本のほかはコーヒーしかない。じゃんけんと示談でコーヒーは藤原に当たる。八経が岳をすぎたところでピッチの速い藤原に田中の共装を分ける。藤原は前鬼まで行ってしまうつもりらしい。天気がだんだん曇ってきた。暗い。ところどころ赤テープを見逃しながら進む進む。1633のピークは直で行ってもよいが左のトラバースがよい。
 楊枝の宿跡は予備天場として考えていたが、12時前であったので予定通り深仙の宿まで行く。仏生が岳の登りをだらだら行く。しんどくなってきた。ピークがどこだかよく分からなかった。その先の「鳥の水」という水場からは雫状にしたたる水が得られる。先に汲んでいたおじさんは、7分間で500のペットボトル三分の二を確保したという。我々も少量だがそこでのどを潤す。
 釈迦が岳への道は雨混じり。雨のため藤原のメガネが曇り、藤本とトップを代わる。西谷の大嫌いな危。ちょっとした岩場や鎖場がある。この緊張感から西谷の高所恐怖に拍車がかかってしまう。藤本が先導する。田中も登りでへばり始める。雨が本格的に降ってきて、釈迦の頂上に立っても何ら感動が沸かない。小休止してさっさと天場へ下る。
 深仙の宿に着いた。お堂の中に泊まってもよいとも言われたが、気味が悪く、せっかく持ってきたテントを立てる。田中は毎度の事ながらカレーが食べられない。持参した甘納豆を食す。西谷がテントを「お部屋」、シュラフを「お布団」と呼んでいたことが印象的であった。

11月3日 雨 TS6:10~前鬼宿坊8:00

 夜中から激しく降っている。田中の靴がフライの外に飛び出していたらしく、藤原が夜中に収容する。4:45起床。しばらく小屋の中で夜明けを待たせてもらう。他のパーティーからりんごや手作りミートボールをもらってしまう。
 藤本・藤原は大日岳に登りたがっていたが、西谷と田中は拒否する。雨も降っているので予定通り西側をまく。
 あとはくだりくだりくだり。雨じゃなかったらな~と思いながら帰る。