トップページ



南アルプス・鳳凰三山ー早川尾根 残雪期縦走報告書

2003年4月25日〜 28日
メンバー 藤本・田中・尾崎   文責 藤本



4/24

大阪駅集合でちくまに乗る。GWの開始より一日早いのですいている。尾崎は風邪ぎみという。

4/25 曇り一時雨

御座石鉱泉(8:40)‐燕頭山(12:30)‐鳳凰小屋(16:00)

予約していたマイクロバスに乗って御座石鉱泉へ。鉱泉には白犬と黒犬がいて白犬の方が私たちを登山道へと連れて行こうとする。犬に先導されながら小雨の中樹林帯をひたすら登る。ゆっくりめのペースで行く。初日に濡れるのは覚悟していたとはいえ気分も盛り下がる。しかしシロは先行しては戻ったり近道したり足元をすり抜けたり楽しそうだ。燕頭山あたりから雪が出た。シロはこのあたりから引き返したようだ。小屋まで当分のぼりが続くので、途中荷物分けをする。前日入山したという鳳凰小屋の人の踏跡がある。P2401の尾根を乗り越してしばらく下ると鳳凰小屋着。登山者は他にはいない。案内してもらった水場は、まだ雪の斜面である沢にのまん中に穴を掘ったものである。覗くと流れが速くおそろしい。あまり汲みに行きたくない。小屋の人が3000円、いや2000円にまけてあげるから小屋にお泊まり、と言ってくれるが、もう一声がなかったのでテントにする。それでも、後で小屋へ遊びにおいでと声をかけてくれる。ここぞとばかりにめいめい乾かしたいものを持って小屋へ行く。炭火の掘りごたつに入れてもらい、ご主人たちとおしゃべりする。明日行く早川尾根にはまだ誰も入っていないので、無理せず戻ってらっしゃいとのこと。炭火の力は偉大でどんどん乾く。尾崎はスパッツを焦がし、下着も乾かしたい田中はコタツの中で下だけ下着姿になる。小屋のみなさんありがとうございました。

4/26 雨のち晴れ

鳳凰小屋(6:45)‐地蔵岳のコル(10:30)‐地蔵ピストン(11:30)‐高嶺(13:00)‐早川尾根小屋(17:40)

4:00起床すると雨風が結構強い。天気が回復することは分かっていたので、少しでも濡れないでおこうと出発を見合わせる。止んだところで地蔵岳に向けて出発。がまたすぐ降り出す。樹林帯の中ルート見つけるのに少し手間どう。かなり降ってきたので樹林帯の中で外張りを被って雨宿りする。一時間半ほどしてやっと本当の天気回復。みんな元気になる。残雪がまぶしい。地蔵岳にも登る。快晴だが風が強い。雨やどりなどで時間を消費していたので、早川尾根に入るかエスケープの薬師岳方面へ向かうかちょっと考えたが、みな元気そうだし夏道も出ているように見えたので、予定通り早川尾根に行くことにする。視界が開け、行くべき尾根が甲斐駒まで続いて見える。風は相変わらず強いが、晴天の稜線歩きにみんな楽しそうだ。樹林帯以外はほとんど夏道が出ていて楽だ。休憩もかねてこまめにわかんを脱ぎ履きする。アイゼンは要らない。大方の雪はよくしまって歩きやすい。調子良さそうなので、広河原峠への緩やかな下りで田中トップもやる。先頭歩きは楽しそうだ。しかし、しばらくして突然気分不良により1時間休憩。荷物を分けて出発。エスケープ道候補の広河原峠から林道への下りは雪が残っていた。本日最後のゆるい登りの途中、あと10分くらいで小屋なので、尾崎に先行して戻ってきて田中の荷物を担いでもらう。道の真ん中にカモシカ(?)の毛と骨があった。熊のしわざか。小屋には誰もおらず、扉を掘り出して入る。中は広く、毛布もあってありがたく使わせてもらった。田中は空気を呑んで吐き気がすると言って、ご飯を食べられないまま寝る。尾崎が二人分食べる。明日以降が心配である。みんなが寝たのは22時をまわっていた。

4/27 晴れ

早川尾根小屋(8:00)‐P2553(9:30)‐アサヨ峰(12:30)‐栗沢山(15:00)‐仙水小屋(17:30)

4:00に目覚ましがなるが、田中の調子から、もう一晩ここで泊まって鳳凰三山に引き返すのもよいと、ゆっくり眠ることにする。6:00起床。田中やや復活。中華丼おじやと味噌汁を食べる。相談の上、昨日までの雪の感じや、途中で幕営も可能として、荷物分けなどして、ペースをゆっくりにして、予定どおり仙水峠に向け進むことにする。立ち休憩も入れてゆっくり進む。今日の初めのピークであるP2553までそこそこのペースで行く。しかしその下りの雪付きのヤセ尾根で時間がかかる。アサヨ峰手前の急登は南の樹林帯斜面をトラバース気味に行く。割と雪があり、階段を作りながら登る。上に抜けると、白い雪に青い空、心地よい風にみんな上機嫌でしゃべりながら行く。尾崎によるとメ稜線の風は地球の匂いがするモそうだ。アサヨ峰の360度の展望。甲斐駒もずいぶん近づいた。白く光る千丈もきれいだ。変な写真を取ったりして大休止。栗沢山までは岩稜をまいたりしながら行く。このあたりには雪はない。栗沢山からは、駒津峰をシリセードで滑り降りる人々が良く見える。仙水峠までの下りは結構急だった。樹林帯で何度か雪穴にはまったりすべったりする。仙水小屋にはテント1張りと小屋泊まりの人が3、4人いた。田中は持参のメタネ混ぜ合わせモを食べて元気を取り戻す。藤本は朝に雪穴にはまった時ひねった膝の痛みが強くなりテーピングして寝る。

4/28 晴れ

仙水小屋(7:00)‐歌宿(11:00)

晴天でまさに絶好の登山日和である。なのに藤本の膝がかなり悪くなり歩きづらい状態になってしまった。2人には本当に申し訳なかったけれど、甲斐駒はカットして下山することとする。しばらくテントの周りで杖を見つけたり歩く練習をしてから出発。共同装備は2人に分けてもらい、個装のみで下る。5月の南アルプスは本当にきれいだ。林道に合流してからが、果てしなく長く気が遠くなりそうだった。ようやく歌宿着。バスまで時間があるので、ご飯を炊いて昼ごはんを食べる。あまりにも良い天気なので湿気た荷物を乾かしながらバスを待つ。そういえば去年のGWもこんなことしたなあ。伊那に出てお風呂屋さんに行き、メ新潟屋モでローメンを食べ、ビールを飲む。ローメンとは伊那名物でマトンの焼きそばと聞いて来たけれど、この店は豚肉使用だった。これは普通の焼きそばでは?でもおいしかったからいいか。店のおじさんが面白かった。塩尻に出てちくまに乗る。

4/29 晴れ

大阪駅のホームに下りると、急行きたぐにで同じく大阪駅に着いていた中村OBが、日焼け顔で待ち受けていた。


* 天候にも恵まれ折角の機会でしたが、故障のため甲斐駒カットとなってしまい、2人には本当に迷惑をおかけしました。


個人記(たなか)

一身上の都合により、山に行くのは夏合宿以来のことであった。今回は、多少の無理も承知の上で参加したが、やっぱりしんどかった。腹に空気がたまり、排出できなくなるというのは、どういうことだろうか?指を突っ込んで嘔吐することでしのごうとしたが、それは体力の消耗と脱水を招くだけであった。藤本さん、尾崎君には随分見苦しい姿、そして聞き苦しい音をさらしてしまった。荷物も持ってもらって、げっぷ休憩もいっぱいとってもらって、小屋では介抱してもらって・・・。申し訳ないの一言に尽きる山行であった。
やはり、体力的な問題が直結してきていると思う。今回は登らせてもらった。自分で登った感がしない。しかし、いろいろなことを考えさせてくれた。出直し。時間をやりくりして、できるだけ山に行こうと思う。もちろんトレーニングもね。甲斐駒にはいずれまたいこう。



個人記(尾崎竜平)

まず、山行直前に風邪をひいてしまったのが馬鹿でした。山に入って治ってよかったものの、上で発熱していたらとんでもない迷惑をかけるところでした。
ひさびさの山で、体力も半年前からさらに落ちているので、不安だったのですが、個人的に余裕のある楽しいものでした。山岳部から飛び出していたのに誘ってくれた藤本さん、田中さんに感謝します。躊躇しましたが、行きたいと思って行ってみました。誘われたのだという気持ちに甘えずに、もっと積極的に関わっていくべきだったのが反省点です。進むか、鳳凰に戻るかの決定の際、あるいは早川尾根小屋から進むか戻るかの際、どちらにせよ積極的になるべきでした。判断に際しての藤本さんの負担が大きかったと思います。
個人装備に関して。ふつうみんなめったにおこらないと思いますが、僕は首から下げていたコンパスの細引きが枝にかかって一瞬首吊り状態になってしまいました。怪我もないし、たいして痛くも無かったのですが。妄想を働かせるなら、あまりいいことではなさそうでした。コンパスのかけ方を改良するなり、歩くときは紐を外に出さないとかで気をつけたい。前に岳人にもこんな話載っていたような気がします。
登山靴に水が入ってしかたなかった。手入れを徹底したい。鳳凰小屋の人に「この季節の雪は溶けるし、雨もよく降るから、厳冬期ならまだしも、5月に革靴はむかんかもね。プラシューのほうがいいかもね。土の出具合とかにもよるけど」とも言われる。
4人テント広々快適でした。しかし面子を考えたらやはり重かったような気がします。僕自身は明石、藤原、尾崎の3人で2テンに入っていた経験があるので、装備軽量化にかんしてやっぱり2テンを調達したほうがよかったかもしれません。
楽しんで山登りをやっていきたいです。



 トップページ