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東北・飯豊報告書

大石ダム〜杁差岳(予定:〜飯豊山 〜飯豊鉱泉)


2003年 3月 8日〜15日

【メンバー】L中村礼(OB)、SL橋本拓(OB)、藤本亜希(3)、三桝信哉(1)



3/8 雨のち雪 大石ダム11:30ー第二の橋TS18:30

きたぐに隊と18切符隊が米沢線の電車にて合流。一緒に越後下関到着。
小雨が降っている。時折、雨がひどいので、暫く駅で待つ。11時過ぎに、タクシーで大石ダムに向かう。大石ダム到着時も小雨が降っている。11時30分頃、大石ダム出発。
膝下程度埋まる。途中ワカン着装。第一の橋16時到着。その後夏道沿いに斜面をトラバース。雪崩の心配は少ないが、メンバーがあまり慣れていない為、戸惑う。暗くなってきたが、何とか第二の橋まで行きたかったので、先を目指す。第二の橋付近到着。

3/9 曇りのち雪 第二の橋 TS 6:00ー千本峰手前 TS 15:30

第二の橋は、雪が積もっており、かなり怖い。下を見ると50m以上ある。橋を渡りきったところも、雪が多くて、上がりにくい状態になっている。忠実に夏道の尾根を上がる。橋本トップ。
膝下程度のラッセル。雪庇に気を付ける。権内尾根に上がる。権内尾根は、左側に雪庇が発達しているため、木が生えている端を歩く。稜線上は歩けないため、権内尾根から派生する尾根のところは、何時も垂直に近い雪壁を乗り越えなければならない。一箇所、下から雪庇の状態が見えにくい場所で、右の樹林帯の垂直近い壁を強引に登る。一応補助ロープをたらし、ロープで、強引に上がる。一時、視界が出てくるが、まもなく、雪が降ってきて、風も強まり、体感気温も下がる。途中の斜面に幕営。


3/10 雪 風強い TS7:30ー前杁差岳ー杁差岳手前 TS 12:30

今日は、杁差岳小屋を目指す。森林限界後、アイゼン着装。ハイ松が見える場所は
大体ルートはわかるが、それも無くなり、尾根(雪庇)の端を目を凝らしながら、横斜面を登っていく。前杁差岳を越えたあたりで、風雪激しく、ほとんど視界なし。当然尾根線らしきものも判別不能。少し降りた斜面に幕営。

3/11 風雪強し

視界は全くない。風もかなり強い。沈殿。

3/12 風雪強し

昨日よりだいぶマシ。ガスが少し晴れたので、杁差岳小屋目指して、昼過ぎに出発。しかし、すぐに風雪激しくなり、1時間後適当に幕営。

3/13 風雪強し

相変わらず、何も見えない。シベリア高気圧が移動高みたいに来ているが、寒気が残り天気は悪い。明日以降も天気が不明確なため、明日10時まで待って、視界が晴れれば、杁差岳ピストン、晴れなければ、下山を開始することに決める。

3/14 TS10:30ー第一の橋 TS 18:00

だいぶ風も収まるが、相変わらず視界なし。仕方なく、10時に下山準備開始。現在位置もはっきりしないため、下山しようと思ってたのに、杁差岳頂上に着いてしまった。もちろん何も見えず、真っ白。気を取り直して、コンパスをあてて、前杁差岳に向かう。高度が下がるに連れて、ガスが無くなり、風も収まる。雪庇に気を付けながら下る。登る時より雪庇が見やすいため、ルートを取りやすい。雪壁状のところは、飛ぶようにして下る。
第一の橋に到着。月が出ている。

3/15 TS6:00ー大石ダム11:00

段々晴れてくる。長い長い林道を歩き、大石ダム下山。越後下関で温泉に入り、電車で新潟に向かう。電車から快晴の空に、朝日連峰と白い雪を頂いた飯豊の山並みがくっきり浮かび上がっていた。やはり美しい。


【反省及び課題】

全体的にミスの少ない山行でした。藤本や三桝にとって、確かに稜線歩きの楽しさを体験させることが出来なかったのは、非常に残念ではあるが、今後南ア等で、それは経験することが出来ますし、このレベルの山行を無事にこなすことが出来たことを、素直に褒めてあげたいと思いました。日程的にもう2日予備日があれば・・と思われたかと思いますが、ある程度難度の高い山行の場合、食料の限定化は、スピードやラッセル力に反映してきますので、ある程度諦めの気持ちで、私個人的に、そういった設定をしました。
今回が昨年秋口からのトレーニング山行のまとめの山になったわけですが、各人の個人的課題がはっきりしたと思います。

藤本・・・
それなりに、自分で考え、実践していく努力がいると思います。もし、間違えていても、やり直せばいいと思います。自信をもって、色々試して見て下さい。

三桝・・・
色々の山を見て下さい。それは無積雪期の方がいいと思います。色々な地形、沢登りの高巻き、トラバース、山がどういうものか分れば、楽しさは今の何倍にもなりますし、個人的身体能力を最大限使うことが出来ると思います。

私の感想・・・
今回の飯豊はうまく行けませんでした。ぎりぎりまで、粘って、何とか、と思っていました。2日晴れたら、主稜線は抜けられると。行きたいとする思い、今回のために犠牲にしてきた事等、頭をよぎりました。その感情は山では間違っているとも。人のメンタルな部分は当然存在しているわけですが、しかし、それは非常に危険です。山は人の都合で動いてくれる訳でもなく、昔から同じような営みを続けているだけであり、たまたま、自分が行った時に晴れて、美しいくあってくれ、とは全く勝手なご都合主義。我々は、山にとって、関与できない小さな存在で、動物や植物と違って、その生態系の中に入っていないわけで、その中で、如何に山と付き合うか。天候や技術とは別の課題が自分にあると、再度確認できました。

【山域について】

春の飯豊で気をつけないといけないのは、シベリアの寒気だと思いました。いくら地上天気図でそれなりに晴れそうであっても、上空に寒気があれば、視界がなく、雪混じりの強風です。
また雪庇の注意はいつも必要です。時期がもう少し遅ければ、なおの事です。
テクニカル的な部分はありませんが、きちんと基本をこなさないと、極めて難しく厳しい山域だと思いました。

言葉では、何とも表現しがたいですが、飯豊独特とでも言いましょうか、いい山です。
もし出来ることなら、再度来年挑戦してみようと思いました。

最後になりましたが、全員が怪我無く無事下山できたことを、各メンバーに感謝したいです。



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